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スタンバイアトラクターは本当に強いのか?【壊獣カグヤ】

はじめに

初めましての方は初めまして。かをぽっぽです。普段は壊獣カグヤや壊獣抜きのカグヤでcsに出たり記事を書いたりしています。有難いことにマスターデュエルがリリースされてから私の拙い記事を読んでくださる方が増え、多くの記事でプレビュー数が倍以上になったりしました。本当にありがとうございます。
さて、以前からカグヤGS系のデッキに言われ続けており、私も実際に感じていることなのですがカグヤGS系のデッキは構築記事はそこそこあるのにプレイングについて記された記事は殆どありません。これには理由があります。後攻デッキである関係上プレイングが相手盤面次第で大きく変化し、かつ決まった展開ルートも持たないため、プレイング解説は多くの場合"ケースバイケース"で終わってしまうからです。もちろん簡単な方針、大まかな方針は示せますが、詳細について語ろうとすると現在の環境デッキの大まかな盤面を語り、どこに誘発を投げてどの程度のスピードで手札を使って、持久戦を目指すかワンキルを目指すかをその時その時の手札次第で判断していることを全て言語化しなければならず、noteとしては膨大で煩雑な量になります
実際、現在cs環境でカグヤを使って勝っている人は実際の対戦を踏まえた経験値の蓄積で戦っている場合が多く、いわゆる「死んで覚える」という経験を踏んでいる方が殆どです。
しかしこれでは新たにカグヤを使おうと思った人は身近にカグヤの先達がいる人でもなければ死に覚えの過程でどのプレイが正しかったのかを手探りで考えるしかありませんし、死に覚えの過程で全く勝てないとカグヤを諦めてしまうかもしれません。
よって私は過去記事の【脳死ヌメロンドラゴンを許すな】の時のようにカード毎に細かいプレイングを1つ1つ書いていくことで少しずつカグヤのプレイングの参考になる記事を書くことを目的としてこの記事を執筆しました
前置きが長くなりましたが、もし宜しければ見てやってください。

過去記事はこちら

プレイングに関してはこちら

ディメンションアトラクターとは?

カグヤにおいて特徴的なカードの一つです。効果は短期間のマクロコスモス。往復1ターン効果が続く関係上採用できるデッキが限られますが、採用できるだけでデッキの強みとなりうる非常に強力な誘発の1枚です。紙環境では相剣ふわんだりぃずサンダードラゴン、変わったところではダイノルフィアや一部デスピアのサイドなどで採用されており、マスターデュエルでは殆どカグヤしか使っていません
アーティファクトロンギヌスやドロール&ロックバードのように効果が持続するが、直接的な1-1交換はしない誘発です。本来ロンギヌスやドロールのようなアド損の代わりに1ターンを貰う誘発は、ワンキルや制圧が安定しないカグヤには向いていません
しかしアトラクターは特徴の似たこの2種の誘発とは大きく違う点があります。それは打ち方を工夫することで相手のリソースを削ることができるという点です。もちろんロンギやドロバでも限られた状況では1-1交換をすることができます。しかしアトラクターはそれらよりも多くのケースで1-1交換以上の仕事をしながらその後の展開を止めることができます
本記事ではそんなアトラクターの打ち方についての工夫を対面毎に記していきます。

スタンバイアトラクターの長所と短所

記事タイトルにもなっていますが要するに相手のメインフェイズより前にアトラクターを発動する動きについてです。
これも全く弱い動きではありませんし、時と場合によっては私も使います。相手の三戦の才をケアできる上、「墓地に送って発動できる」というタイプのスペルスピード1のカードはコレで発動できなくなります。また、アトラクターは発動条件が厳しく、最初に打たなければいけない誘発であるためスタンバイに打つと言うのも間違ったプレイではありません。
ふわんだりぃずや相剣などのアトラクターを採用しているデッキでもこのプレイをよく目にします。
しかしカグヤにおいてスタンバイアトラクターに大きな裏目がいくつかあります。それをいくつか解説していきます。

ドローゴーエンド
アトラクター中にリソースを残すことも妨害を作ることも出来ないデッキはそのまま何もせずターンを返してきます。伏せはいくつか伏せるかもしれませんが、モンスターを1体も出してくれないパターンも多いです。
これはこれでアトラクターが仕事をしてはいるのですがその結果としてカグヤ側の相手の場にカードがあることが前提となる札(獣王アルファ、ダイナレスラーパンクラトプス、サージュ、壊獣など)が完全に腐ります。相手の場に依存せず動ける未界域も捨てられた時の効果が無意味になるため
ハズレ時のリスクが上がります
スタンバイアトラクターをする時は、最低限相手にドローゴーされた時に動ける手札かどうか確認しましょう
相手のアトラクターケア
スタンバイにアトラクターを投げるということは、相手はアトラクターを踏まえてメインフェイズの動きを考えられるということです。前項とも多少被りますが、アトラクター時の動きが存在するデッキ(バグースカエンド、伏せだけ構えてエンド、ナイチンゲールで耐えなど)には当然アトラクターケアの動きを許してしまいます
相手に選択肢を与えているということは覚えておきましょう。
相手のリソースが残る
アトラクターをスタンバイに打ち、相手を止める動きでは相手はカードを1枚も消費しません。つまり、次の相手ターンにはドローフェイズに増える手札一枚分だけ、止めたターンより強い動きをすることになります。
スタンバイアトラクターをするということは、次のターンに十分な制圧を行うかワンキルを通しに行く義務が生じます
相手にデッキがバレる
アトラクターを使うデッキは限られていますが、それでもいくつかのアーキタイプはアトラクターを使えるため、アトラクターだけでは基本的にデッキは分かりません。しかし後攻を選択した上でアトラクターを発動した時点でカグヤというデッキは完全にデッキバレします。その際はほぼほぼカグヤや壊獣などをケアされるので心に留めておきましょう。
アトラクターが効かない対面である可能性
スタンバイにアトラクターを発動するという事は相手のデッキが分からない状態でアトラクターを発動するということです。
元々死に札であるなら関係ないように思われますが、未界域というカードを使う以上、手札1枚が減ると言うこと自体がリスクです。発動しないで良いならしない択も存在することは覚えておきましょう。

以上がカグヤにおけるスタンバイアトラクターに付随する主なリスクです。ではアトラクターをどう使えば良いのかと言うのは次節で説明します

対面ごとのアトラクターの打ち方

前節でスタンバイアトラクターのリスクについて説明しました。逆にスタンバイにアトラクターを使わず、相手の動きを見てからのアトラクターは少なくとも前節で箇条書きした裏目は生じにくいです。
そしてGやうららの当て方が相手デッキによって違うように、アトラクターの打ち方も相手デッキに合わせて変える事で、より強く使えるようになります
今節では私が主に考えている対面ごとのアトラクターのタイミングを記していきます。また、他誘発との重ね引き方次第で打ち方は変わりますので手札にある誘発がアトラクターのみであるという前提で書きます

対烙印デスピア
・烙印融合
・運命の旅路のサーチ効果
・烙印開幕
・おろかな埋葬
・悲劇、アルバス召喚
基本方針は「相手墓地にアルバス及びデスピアネームを落とさないこと」です。これにより赫の烙印、烙印追放を妨害として使わせなくします。デスピアはアトラクター中でもリソースと妨害を残してきますが、普通に烙印融合を通すより遥かに戦いやすくなるため、アトラクターは有効に働く対面です。

対ふわんだりぃず
・発動しない
・自ターンの夢の街にチェーン
 基本全く効きません手札枚数を確保しましょう。手札と盤面次第ですが、ごくごく稀に夢の街の墓地効果を防ぐために使うことがあります

対マリンセス
・パスカルス以外の召喚権
・パスカルス初動の時
 1.展開に縛りがついてバグースカの成立が不可能になった後
 2.バハシャ着地時
マリンセスがアトラクター中に作れる有効な妨害はバグースカ程度です。展開序盤なら構えられて波動1妨害+リソース無し程度ですのでパスカルスだけ気をつければOKです。バハシャ着地後出てくる餅も「墓地に送って」発動する効果なのでアトラクター中なら0妨害です

対PUNKセリオンズ
・フォクシー効果
・アルギロ
・セリオンズチャージ、トレードインのとき
   1.チェーンしてアトラクター
 2.セリオンズss効果発動にチェーン
 基本方針はセリオンズ対応モンスターを墓地に送らせないことです。フォクシーチューンにアトラクターを合わせた時、手札1枚を除外して処理が終了します。もしセリオンズチャージやトレードインを発動された場合はセリオンズの着地を防げませんが、レギュラスとボレアの効果は「墓地に送って」発動するのでアトラクターで止まります手札の打点が相手場に依存しないなら墓穴を引かれる裏目をケアしてチャージにチェーン相手場に依存しそうならセリオンズの着地や他効果の発動までアトラクターを待ちましょう。

対閃刀姫
・エンゲージ発動
・レギュラスss効果
・後攻1ターン目開始時
 アトラクターの打ちどころこそありますが、ゲームが長引きやすい対閃刀姫は初手に強いカードよりも中盤引いて強いカードが欲しいためサイド後eted以外なら抜くことが多いです
 打ち方としては相手のリソースを削れる瞬間を狙った方が強いのでエンゲージやレイを除外できる瞬間を狙いましょう。また、他に誘発を合わせ引いてないのなら閃刀姫は先攻1ターン目の動きより次のターンの方が大きく動くため、後攻1ターン目までアトラクターを待ち、次のターンまでアトラクターを持続させた方が戦いやすいケースが多いです

対エルドリッチ
・各種エルドリクシル効果
・後攻1ターン目開始時
・芝刈り推理
 アトラクターは有効ですが、先1ターン目に発動しても相手のリソースを削れないことが多いです後攻1ターン目まで待つか、できるだけ相手のエルドリッチを除外できるタイミング、特にエルドリクシルの発動まで待てるなら待ちましょう

対神碑
・1枚目の神碑速攻魔法
 墓地に神碑速攻魔法を1枚でも落とすと場魔法で手札交換されるので1ターン目に投げられるなら投げるべきです。それぐらいです。

対ラビュリンス
・ウェルカムラビュリンス発動
   エルドリッチとほぼ同じです。なるべく相手のリソースを削れる瞬間を狙いましょう。アトラクター中はパニッシュメントが何も破壊できなくなるので覚えておきましょう

対ドライトロン
・神巫召喚
・儀式魔法発動
・バンアル初動のアル効果発動にチェーン
・ファフμ着地時効果
・ノヴァでバンorアルssの着地時
 これらを狙って、なるべく朱光をサーチされる可能性のある弁天のサーチ前にアトラクターを使います。アトラクターで展開を止めた後にできる限り相手のリソースが削れるような打ち方をします宣告者は全てのカードが「墓地に送って発動」する効果なので、アトラクター適用後は朱光も至高も神光も妨害ではありません。それは意識しましょう。
 私のnoteを読んでくれている人なら「ドライトロンは壊獣で解決w」なんて寝言を言っている人は居ないとは思いますが、この対面は不利対面です。多少のリスクを取りながらでもアトラクターは出来る限り強く使いましょう

対LL鉄獣
・フラクトール効果
・1体目のリサイト着地時
・おろかな埋葬
・フラク+ビースト初動のシュライグ着地
 対L鉄における最大のリスクはシムルグ結界像です。のでなるべく墓地に獣を落とさせず鉄獣効果を使わせないことを目指します。ただし未来龍皇の着地はアトラクターでは止められませんし、リソースも残されます。リサイトの着地前にアトラクターを発動すると、デッキがばれている場合アセンブリー耐久プランを取られる可能性もありますので、ランク1が確定したらリサイトの着地まで待ちましょう

ここからはマスターデュエル向けです

対純鉄獣、十二鉄獣
・フラクトール発動
・ナーベルorキット召喚
・フラク初動から鉄獣効果発動まで待ち
 1.ベアブルム着地時
 2.フェリジットssフェリジット効果で鉄獣着地時
 鉄獣の最初の二つは分かりやすいと思います。重要なのは3つ目です。勿論最初2つのパターンでも展開は止まりますし損はしませんがせいぜい1-1交換に留まります。3つ目は最大限相手のリソースを吐かせてアポロウーサだけを立たせるプランです。最初二つのデメリットとして、ほぼドローゴーor打点0しか場に残らないというものがあります。要するにアルファが出し辛くなるのです。よって通せるのなら3番目の方が動きやすいです。
 3番目の場合、相手の最大値は双龍が妨害にならないため、ウーサ+抗戦です。この抗戦はアトラクター中ならリソースにならず、ウーサはデッキの中のほとんどのカードが回答なため、捲りやすくかつ捲り切れば相手に鉄獣2枚分の手札を消費させているためその後のゲームが非常に勝ちやすくなります。私は相手のフラクトールが見えたら積極的に3つ目を狙っています

対アレイスター初動
・召喚魔術発動
 アレイスター初動に対するアトラクターの当てどころは召喚魔術の発動時です。アレイスター召喚に対してアトラクターを打つ人が居ますが、この場合アレイスターを除去したとしても一滴などのコストで魔術を墓地に送られるとまたアレイスターループに合流されます
 召喚魔術にチェーンすることで魔術を除外し、アレイスターのループを断ち切りますメルカバーは着地しますがメルカバーの手札コストは墓地に送って発動なので、妨害は0です

対電脳堺
・モンスターが2体並んだあたり
・ルゥルゥ発動
 電脳堺はVFDが着地しないギリギリでアトラクターを投げて相手に出血を要求します。電脳堺の共通効果にアトラクターを打つと、デッキからカードを除外して処理が終了し、手札に電脳が残ります。よって1-1交換が非常に難しいです。早めに投げちゃっても良いと思います。

最後に

いかがでしたか?また書き落としている対面があれば私に質問箱やDMで聞いていただければ幸いです。場合によっては追記します。アトラクターをより強く使えるようになるとまたゲームが楽しくなると思います。それでは良きカグヤライフを

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