見出し画像

Ancellmとの出会い


3月某日、かねてより取引させていただいている担当者から一本の連絡がありました。

「東京で岡山のブランドたちを集めた展示会やるのでぜひ来てください」

そこには当店でも馴染みのある”HARVESTY""made by sunny side up"などのブランド様も参加されてるとのことで、それはもう是非!ということで早速日程を調整し、青山へ向かいました。

そこはいつもの展示会とは違いアットホームな雰囲気。そりゃそうか、お取引していただいてるブランドばかりだ。

ひとしきり各担当とお話をしてると・・・

「是非2階もあるんで見てって下さい」

え?2階もあるの?と、螺旋状の階段を登るとワンフロアまるっと展開されている物々しい雰囲気。

まるで人知れずひっそりとお店を構えているアトリエのような、そんな場所に通されるとそこには「Ancellm」というブランドがあった。

アンセルム・・・?聞いたことがない。

聞けば2021年の春夏からスタートしたばかりの新進気鋭のブランドだそう。


デザイナーと名刺交換をし、軽く挨拶。
(ちょっと緊張してしまい何を話したのかは忘れました)

心を落ち着かせ、とりあえず商品を拝見・・・。
と、ちょっと待て。

これヴィンテージ?

2,3着目を見るや否や感じた感想だ。

思えばその時点でアンセルム作り出す魅惑の世界に迷い込んでいたに違いない。

脳がスパークした状態で続きを見る。


おいおい待てよ、、、なんだこの古き良き感じ・・・それでいて新しい。

陳腐な言葉しか出てこないのが全く歯痒いのだが

前述した通りヴィンテージのようなフェード(経年変化)感、それでいてサイズ感もドンピシャめちゃくちゃ良い!

「もし現代の価値観のまま5,60年代にタイムリープしたらこんな服があったんだろう」

説明をしていただいたスタッフ?の女性の方の着こなしも完璧。

「155cmの身長でも可愛く着れちゃうの不思議ですよねー」

不思議だ。全くの不思議だ。

大体こういったメンズの現代ブランドってのは小柄な方が着ると「着せられてる」感じが出る。だけどもその女性はそれがない。

その女性の着こなしがうまいとかそういった話ではない。


この時点で完全に???だ。自分の感覚のはるか外側にそれはあった。

早速私も試着を・・・。


やばい。とにかく凄い。

高ぶる興奮を抑えるのに必死だ。

興奮してる時は大概商談はうまくいかないことを僕は知っている。


最後にデザイナーと商談を。

(落ち着け、落ち着け)と心に言い聞かせながらデザイナーが一言。

「ルックも見ますか?」

あ、え、はい。

ペラっ・・・・


もう冷静に。とか言ってられない。

かっこよすぎ。こんなのずるいっすよ。。。

と自分の興奮をブランドのせいにし、責任転嫁する始末。
そうでもしないといられなかった。

展示会が他のブランドに比べ少々遅いタイミングだったのが悔やまれる。

というのも、展示会はブランドによってタイミングがずれるので、先発のブランドの方が有利なのだ。

予算という枠の中でオーダーをするからには先に見るブランドの方が当然優位性が高い

ましてや、「出会うはずなかったブランドとの出会い」は完全に想定外のお話だ。


いや、むしろ遅くてよかったのかも知れない。
あの興奮のまま、仮に初めに出会っていたら完全に【イってしまっていた】かもしれない。

とりあえず、持ち帰る旨を伝えて、帰路についた。

帰りの新幹線は完全に「どうやって予算を作るか?」

そのことがぐるぐると頭を駆け回っていた・・・。



そんなAncellmとの出会い。

この度2022AWに堂々のローンチとなります。

ほんっとうに楽しみにしておりました。

まずは第一弾。


SELVEDGE TAPERED 5P DENIM PANTS
ANC-PT03-B


ヴィンテージのそれと見間違ったのがこちら。

加工では通常の着用では出てこないあたりを入れることで、
ヴィンテージ感を出しつつもデザイン性のある加工に仕上げています。
職人の手によって1本1本擦りを入れ、
バランスを計算した汚しを入れることで、
立体感のある表情が生まれます。
加工の職人との話し込みにより実現した渾身の1本です。

ブランド資料より抜粋。

こちらは7/16(Sat)より販売スタートとなります。

是非岡山の新進気鋭のブランドのしっかりとしたモノづくり。

世界観を体感して頂ければと思います。


それではまた!

kawl.鈴木

いいなと思ったら応援しよう!