【初回展示と授賞式の日】Ars Electronicaの雑多所感記 4日目
9/5(木)から9/9(月)までオーストリアのリンツにて開催されている、Ars Electronicaに出展のため来ております。現地で見たもの・感じたものを記憶が新しいうちに残しつつ、現地の雰囲気が伝わればいいなと思い、現地のレポート的なものを雑多に、毎日書いていきたいと思います。
※出展内容、具体的な試みについてはこちらをご覧ください。河津は主にInspiratorに関わっています。
今日はArs開催の初日ということで、展示と運営やっていきます!初日ということで、今日は作品展示を見に行くよりも運営重視で設営場所に待機して、来場者への対応に注力した日でした。
来場者の方々も楽しんでくれてるようです!
僕は今回の展示で「Inspirator」という、アイデアの発想を手助けするツールを開発しています。(僕の他に2人のエンジニアと一緒に頑張って作りました。)
自分が普段の仕事や趣味・興味などから、気になっているワードを入力してもらいます。
すると右側に単語のリストがずらっと出てくるのですが、これらの単語は、ArsElectronicaの作品やカタログ・ブログなどのテキストデータを学習した機械学習システムにより、ArsElectronicaの文脈と照らし合わせた時に近しい意味の単語が表示されます。普段の自分の考え方ではバイアスがかかり、発想することができなかったであろうキーワードを、AIが提案してくれる、というツールです。(ざっくり)
いくつかキーワードの組み合わせを試しつつ、「これだ!」と思ったキーワードについては、関連するArsの記事と共に印刷し壁に貼ってもらいます。壁には他の人がインスピレーションを受けたワードやそれに関連するArsの情報が貼られているため、他の人の紙を見つつさらにインスピレーションを深めてもらう、そんな体験内容になっています。
「Next Signage」は、未来にこんな標識があるのではないか?という標識のサンプルを、生活総研の未来年表の内容を元にしながら、未来の確からしさという部分もある程度の裏付けをしつつ作成し、展示しています。また、来場された方は、「こんな未来が訪れるかも」という発想をしながら実際に標識のサンプルを作ることができます。
1日に1-2回ワークショップも開催していて、そこでも未来のサイネージを作成し、訪れるであろう未来について考えてもらい、持ち帰ってもらうことを目的としています。
ほとんど大きなトラブルもなく、今日は無事に展示を終えることができました。あとは土曜日などの人がたくさんいる時のオペレーションに注意ですね・・・
そして展示の後にはGALAという場所で、PRIX ARS ELECTRONICAの授賞式が行われていたため、僕たちも参加してきました。
PRIX ARS ELECTRONICAについては前回の記事で少しだけ触れてます。全部で3部門あり、「コンピューターアニメーション」「人工知能とライフアート」「デジタル音楽とサウンドアート」があります。
こちらの作品はデジタル音楽とサウンドアートの部門の優秀賞で、4つのプロペラが回転しながら音を出力するのですが、各プロペラで音の波長を違うものとして出すことにより、音を聴く位置などから、その時独自オリジナルの音を出す、という作品です。こちらおそらくCYBER ARTSで体験できるはずなので行ってみたい・・・
こちらは特に賞などは多分もらってないのですが、個人的になんか好きなので載せました。一見の価値ありです。
明日からは運営の方はうまくシフトを組みつつ、本格的に作品展示を見にいきたいなと思っております!