ドアホウホストまさきくん後編
前回の記事↓
ホストと毎日顔を合わせていた日々からニ年くらい経っただろうか。
俺はホストに喰われている女を毎日見続ける仕事に就いていた。
※※※※
マリ「かぜねこさぁん~聞いてくださいよ~」
自慢のおっぱいを盛大に揺らしながらマリが話しかけてくる。
かぜねこ「どうしたんですか?」
このマリというキャストは俺が面接したキャストだ。
業界未経験、巨乳、美形
誰がどう見ても売れっ子になるしかないキャストだ。
俺が面接したこともあり、マリはよく相談事を話してくれた。
マリ「実は担当が出来ちゃって~」
かぜねこ「ヒョッッッ!?!?!?!?」
自分の目にかけていたキャストがホストに嵌まる。
胸が締め付けられるのを明確に感じた。
金が必要になり出勤が増える。
店としては嬉しいことなのだろうが俺個人としては複雑な心境だった。
ホストというのは本当に徹底してくる。
これは読者のみんなが思っている以上である。
ケツの毛までむしるという言葉があるが、ホストが女から搾取する時はそれを凌駕する。
本当にペンペン草も生えない。なんなら微生物も存在しないレベルで女という土地を焼き払う。
そしてマリが相談を続ける。
マリ「実は今度20万くらい使うことになったんですよぉ~シフトどうしたら良いと思いますか?」
立派なホス狂いとしての第1歩をマリは歩み始めていた。
(ここで止めたらこの子の人生耐えるかなぁ)
そんな出来もしないことに後ろめたさを感じながら俺は答える。
かぜねこ「では週末の出勤時間伸ばしましょうか。週末、2時間くらい早く出勤すれば月単位で20万くらい収入増えますね。マリさんは人気キャストですから。」
マリ「さっすが、かぜねこさん。頼りになるね~」
俺の人間として残っているサガミオリジナル並みの薄い良心がひどく痛んだ。
マリは絵に描いたようにホストへ嵌まっていった。
毎月使う金額は多くなり、話題のほとんどはホストになった。
※※※
マリ「かぜねこさん!!うちの担当に今度100万使うんだ!」
目をキラキラさせながらマリは言う。
(あぁこの子は本当に地獄の業火に焼かれに行くのか。)
かぜねこ「そうなんですね。売れっ子だと使う金額も大きいですね。ちなみに場所はどこなんですか?歌舞伎町?」
マリ「そ!歌舞伎町の❌❌店のマサキってホスト!」
❌❌店、、、マサキ、、、
えぇぇぇぇ???
かぜねこ「それってもしかして金髪で身長175くらいで左目のしたにほくろある?」
マリ「ヒョッッッ???」
どうやら本当にあのマサキらしい。
自分の可愛がっているキャストがポンコツホストの毒牙にかかる。
妹がどうしようもないドタコと付き合うのに似た心境を抱いた。
マリ「かぜねこさん、もしかして知り合い?」
かぜねこ「知り合い~ですね。うん。昔ちょっとだけ一緒に仕事してましたよ。」
マリ「そーなんだ!すごい偶然だね~」
本当にすごい偶然である。
しかしここで俺に電流が走った。
(たしかあいつ、100万使うくらいになったら大体姫切れてたな。)
そう。俺の記憶のままのマサキであれば高額と呼ばれる金額を1度使った姫を囲い込むことが何より苦手だったはずだ。
もちろんマサキが1ミリも成長していなかった場合だが。
俺は軽くマリにジャブを撃つ。
かぜねこ「マサキくん結構売れっ子でしたけど、今もナンバーに入ってるんでますか?」
マリ「入ってるよ!No.8〜15くらいうろうろしてる!あんまり高額使ってくれる姫がいなくて困ってるって言ってた!」
話を深掘りした感じ、どうやらほぼ成長していないようだ。
このままいけばマリは100万使い、マサキのマリに対する囲い込みは失敗に終わる可能性が高い。
そうなればマリはマサキから離れることになる。
いっときはマサキに幻滅して悲しむがホストからは離れられてハッピーエンド。
だと思いますよねぇ???普通ね。
これが風俗嬢とホストじゃなければそうなりますよ。えぇ。
1度ホストに行ってハマった子はもう辞めれません。
覚醒剤と一緒です。
私!ホストもう行かないって叫んでるのは勝慎太郎さんの会見と同じです。
どうせマサキと切れても違うホストに行くのだ。
ならこのマリが高額使ったあとのアフターケアを成功させる方が2人とも幸せになるのだと俺は結論付けた。
こうして俺は2人のフィクサーとして動き始める。
まずマサキにコンタクトを取る。
かぜねこ「マサキくん、おひさ。最近調子どう?」
マサキ「かぜねこさん!!!!めちゃくちゃ久々じゃないですか。俺はめっちゃ元気ですよ!」
かぜねこ「それはよかった。ホストとしてはどう?あれから高額使われるようになった?」
マサキ「いやぁ〜相変わらず100万までは使われるんですけどそれ以降がねぇ。。。」
かぜねこ「笑 あのときのままやん笑 次高額使われそうな予定はあるの?」
マサキ「1ミリも成長してねえっすwあ、今度100万使ってもらう予定ありますよ!すげーアホそうな女ですw」
最後のひと言に体温が3℃くらい上昇したがおおむね予定通りの流れで会話が出来ている。
俺は怒りを抑えつつ返答する。
かぜねこ「あ、予定あるんやね。いいねぇ。今回の女の子に対しては僕も囲い込み協力しよか?」
マサキから音より早く返信が来た。
マサキ「え!まじすか!ぜひお願いしたいです!この女が海外出稼ぎ行った時のバック3割渡しますよ!」
本当にホストはとんでもない。
しゃぶられ始めたら骨も残りません。
私は忠告しましたよ。
かぜねこ「いやいや、お金はいいよ。本当にマサキくんには一流ホストになって欲しいから少しだけお手伝いさせてや。」
マサキ「かぜねこさん😢よろしくお願いします。」
こうしてマリの要望にマサキが応える下準備は整った。
※※※
高額使うまでの2週間、俺はマリの様子を確認し、都度マサキに指示を出していた。
落ち込んでいる時には優しい言葉を。
仕事の調子が良い時は褒める言葉を。
マサキはもちろん俺がマリの様子を把握していることは知らないため、下心0の良いワードチョイスをした言葉をかけれていた。
こういったところは流石である。
効果は如実に表れ、マリは日に日にデレデレしていた。
マリのデレ具合に少し辟易としていたが、これも高額使用後のマサキの対応1つでパーになる。
まだまだ気は抜けない。
そんな事を考えているとマサキから連絡が来る。
マサキ「かぜねこさん、100万使ってもらったあと当日はどうしたらいいすかね。」
かぜねこ「さすがに100万使ってるからね。他の子達の予定入れず朝まで一緒に居てあげたら?バリアン事前に予約しとかなあかんで。」
マサキ「かしこまり!」
当日の大まかなプランまで決まった。
フィクサーとしてほぼ完璧な動きをしたと言えるだろう。
※※※
こうして高額を使用する当日を迎えた。
マサキが酔っ払ってプランが大崩れしてはいけないため当日は逐一状況を報告させていた。
マサキ「こちらマサキ、アホ女来店」
かぜねこ「ケータイ見られる可能性考慮してアホ女はやめた方がええね。了解。」
こいつは本当に女を見下している。
男尊女卑どころではない。
男っっっっっっっ尊
女卑
くらい見下してます。
マサキ「こちらマサキ、無事100万分の注文完了。これから飲み作業に入る」
かぜねこ「イエッサー」
こうして無事にマリの100万は歌舞伎町のホストの尿へとロンダリングされた。
明日にも東京水道局へ流れ着くだろう。
マサキ「こちらマサキ、今からバリアンは特攻します。にしても胸デケェなこいつw」
かぜねこ「ケータイ見られる‥(以下同文)了解」
バリアンで2人は熱い夜を過ごした。
これでひと段落だ。
そしてこういった高額を使ってくれた女の子に対しては後日改めてプレゼントを渡したりするのが出来るホストである。
ちなみにマサキの頭には1ミリもその発想はない。
高額使用の次の日の夜、俺はマサキに連絡する。
かぜねこ「マサキくん、お疲れ様。無事任務遂行できてよかったわ。あとこういった高額使ってくれた女の子に対しては後日お礼のプレゼントをしてあげるととっても喜ぶよ。」
マサキ「なるほど!その発想はまっっったくなったです!プレゼントですね!何あげたらいいですかね?」
この辺も俺はぬかりなくマリに探りを入れていた。
マリは女の子っぽいものが欲しいと言っていた。
かぜねこ「女の子っぽいものがいいと思うよ。」
マサキ「女の子っぽいもの、、、了解しやした!」
こうしてマサキはマリにプレゼントを渡すことになった。
この日、マリは出勤しており嬉しそうに報告してきた。
マリ「聞いて聞いて!担当シゴデキだから!高額使ったあとプレゼントまでくれるんだって!超楽しみ!」
(マサキの真のアフターケア知らんと幸せやなぁ)
かぜねこ「よかったですね。いつもらうんですか?」
マリ「明後日!店休日にもらうの!」
こうしてマリはマサキからワクワクでプレゼントをもらうことになった。
マサキから連絡が来る。
マサキ「かぜねこさん、プレゼントは明後日渡すことになりました。昼過ぎに渡すので良かったら今回の件のお礼もしたいしランチどうですか?」
マサキは男に対しての仁義はきっちりしている。なぜ女に対してそれが出来ないのかは真の謎である。
かぜねこ「ありがとう。ランチ行きますか。」
※※※
2日後、新宿の寿司屋にてお疲れ会が開催された。
マサキ「いやぁかぜねこさん本当に色々ありがとうございました。今回の姫は大丈夫そうです。」
かぜねこ「本当によかったよ。これで一安心やね。」
マサキ「良かったらこの後プレゼント渡すので見て帰ってくださいよ。」
かぜねこ「お、いいね。せっかくやし見ていくよ。」
こうして寿司屋を後にし、マサキのプレゼントを渡す現場を遠目から見ることになった。
マリとマサキが合流し、カフェへ入っていった。
自分もバレないように近くの席に座る。
マリは目の前のマサキに夢中で俺のことなど微塵も視野に入っていない。
好きな男が目の前にいる女はほぼ競走馬くらいの視野しかない。
マサキ「◯◯(マリの本名)、本当にこの間はありがとう。一応女の子っぽいもの選んだよ。これ、プレゼント。」
こうしてマリへプレゼントが受理される。
マリ「え!ほんとに嬉しい。開けていい?」
マサキ「うん。いいよ。」
綺麗にラッピングされたプレゼントを開ける。
中身は
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