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パロディを、パクりと言われないために

既にある創作物を参考にして、自分の作品を創ることがある。
それは、王道やその作品ジャンルの常識など、「当たり前のこと」、「同種の作品が生み出されてきた歴史」を前提として作品を創るのとは全く異なる。

他人の創作物を参考にするとは、行き過ぎると良くない結果をもたらすからだ。
つまり、「想い」を踏みにじりかねないということである。

創作とは、その作者の想いを具現化するということだ。だから、それを完全に模倣してしまうことは、元の作者からその想いを取り上げる事になる。
即ち、作品が存在する権利をないがしろにしている。

そのような態度では、創作をする資格はないし、創作者を名乗ることすらおこがましい。

そのようなわけで、他作者の作品を参考にすることは、とても注意深く行わなければならない行為となる。
誰でも、参考だと言ってパクりをするのは悪いことだと知っている。

しかし、パクりとはどこまでいったらそうなのか? アイデアを借りてくることすべてが当てはまるのか? 自分の行う「参考」が、本当にパクりでないと自信を持って言えるのか?

この、常につきまとう不安に対して創作者は、自分がそうだと思うのならば、きちんと考えるべきだ。
単に、注意深くいようと思うだけでは不十分で、何がパクりで、何がそうでないかの線引きが必須である。

そこで、最も簡単な考え方として、以下のようなものがある。

・パクりとは転写である。
・パロディとは変換である。
・オマージュとは匂わせである。
・パスティーシュとは引用である。
・トリビュートとは献呈である。

……それぞれの原義は別として、このように考えることで原作者の想いを尊重しつつ、それぞれが簡単に行えるようになる。

創作者として、その想いを形にすることをきちんと大事にする。
その精神のもと、「多作品を参考にする」ことをに注意深く、そして真面目に取り組むべきだ。
そのためには、パクりとそうでない行為の線引きについて意識を巡らせておこう。

あなたなりの線引きでもいい。とにかく、それについて考えることが必要だ。
それが、より豊かで実り多き創作に繋がる。

※このテーマに関する、ご意見・ご感想はなんなりとどうぞ





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