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当方グルメ日記5

大福
なんていうことだ、当方は迷っている…。当方…どの大福を食べるのか今迷いすぎて困っているのだ。
「オーソドックスなよもぎか普通の大福にするか…いや、変わり種のチョコも捨てがたい……ぬ、深みにはまってしまう。」
モチモチの食感、餡の甘さ、なによりも和に収まらない可能性を秘めているからだ。先程当方が言ったようにチョコやクリームなどの変わり種大福といったように和洋組み合わさった感じのものも出ている。
「迷う…迷うぞ当方…。」
げっそりした顔で当方は迷う…。
……そもそも当方…なんで大福好きなんだっけ?

……甘み…控えめであまりガツンと来ない優しい味。そうだ…あの甘さが…大福を好きになったのだ。
「そうだ…、わすれていた。」
白くてシンプルな大福、あんこと甘い餅のハーモニー…そうだった。そうだったんだ。
オーソドックスなあんこの大福とよもぎ大福を取りレジへと向かう。 ついでに濃いめのお茶も添えて…。
大福を一口食べる。柔らかな感触と粉の独特な感じ、日本固有の小豆の甘さと餅の甘さが口の中に広がる。この味だ。この味が当方にとって原点なのだ。昔は嫌いだった渋いお茶はその控えめな甘さにぴったりだ。
「うまい…。」

政治や国際情勢、国内の問題、人間…これらの問題は当方を自己嫌悪や日本人嫌いにさせていたが…、温泉やお風呂、漫画や音楽、香り、お酒、そして食べ物が…唯一当方が日本人でよかったと思えるのである。…この考え方はおかしいのだろうか?今の日本は驕り、Japanesnクオリティ・日本スゲぇ!を押し付ける。いわば北朝鮮同様の社会主義的なプロバガンダ(政治宣伝、いわばキム将軍万歳みたいなの)そのものだ。
誇りを持つのはいい、ただ押し付けるのはやめてほしい。あんこのように控えめに、餅のように優しく柔らかに、白い粉のように美しい…そんな誇りを当方は持ちたい。大福のような誇りを持てる社会に当方はーー。

ちなみにそんな荒んだ心を鎮めるために大好きな大福を買ったのは内緒である笑。

2019年3月2日記録

#孤独のグルメ風 #美味しんぼ風 #小説 #グルメ
#大福

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