【 アフリカン・カンフー・ナチス 】 感想vol.042 @シネ・リーブル梅田④ 21/8/8
20/加納・独・日/ビスタ/監督:セバスチャン・スタイン、ニンジャマン/脚本:セバスチャン・スタイン/撮影:パトリック・オウス
いや、まぁ、期待なんてしてませんでしたよ。タイトルが全部だし、それ以上のものなんてある訳ないじゃないですか。ただ、久々にバカバカしいのを観たいなぁ、なんて思ったので観賞。うーむ…。
こういうのを楽しめないと、ノリが悪いとか、分かってないと非難しないで頂きたい。チープな映画とバカバカしい映画は別ものです。本作は前者。これでいいんだったら、学生映画の方が遥かにマシだろうて。ああ、こう書くと学生映画が良くないみたいに取られるの癪だが、要するに、詰めの甘さを笑ってねって言うのが見えすぎるが故に萎えるということです。
何でそう思うかってことだけれども、その一因がエセ関西弁の字幕にあるだろう。ご覧になった方はどう思ったのでしょうか?私は、随分と安いことしてくれたな、とガッカリしましたわ。低予算で作り込みが甘いのは目を瞑りますよ。でも、こういう不要な演出が足を引っ張ってるってことでしょう。吹き替えなら、まあ許せるかという所。いや、好きじゃないな。
ストーリーについて。第二次世界大戦後、ドイツのアドルフ・ヒトラーは自殺せず、日本の東条英機も処刑されずに、ひそかに生き延びていた。彼らはガーナへ渡り、血塗れの党旗と空手によって現地を制圧、「ガーナ・アーリア人」として人々を洗脳し、世界征服の拠点を築いていた。ある日、カンフー道場に通う青年アデーは、道場破りに遭い、恋人まで奪われてしまう。復讐を誓った彼は、世界征服の為にヒトラー、東条が開催する武術大会に出場するべく、過酷な修行に耐え、遂に最期の戦いの舞台へと上がるのであった。
素人芝居をとやかく言うつもりはないし、前半は割と楽しめたんだけどなぁ。ガーナ・アーリア人とかいう設定も、おお、そうかと驚いたし、三本指のジョーとか、酔拳マスターとか、キャラクターは良かったんだけどなぁ。うーん…。やっぱりダレてきたのは、武術大会あたりからかなぁ。トーナメントの全試合を見せなくていいよって感じ。間延びしちゃって収集つかなくなってたし。どんどん知らない奴出てきても楽しめないもの。
良かったのは音楽だろうか。アフリカン・レゲエと言えばいいのか、シーン代わりなんかにちょいちょい挟まってくるのだけれど、これが妙に耳に残る。まあ、こんな映画も世の中にはあるよね、好き嫌いは別として。ということを再認識。