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ゴルガリサクリファイス虎ノ巻

お久しぶりです。虎咲タイガことカワサキです。
この度、チャンピオンズカップファイナルシーズン3サイクル1にて、
最終戦に負けてしまい、プロツアーの権利こそ逃したものの、8−4のオポ最上位で18位に滑り込むことができ、次回ファイナルの権利を得ることができました。

上々の結果とはいえ、正直Noteを書くほどの成績ではないのですが、
おそらく会場に一人のアーキタイプだったこと、自分がパイオニアをやる機会が大きく減ってしまうこともあり、自分の調整結果を埋もれさせてしまうのは惜しく、アーキタイプ布教のため、筆を取らせていただきました。

現在、増加傾向にある[黒単tデーモン][セレズニアカンパニー]には有利がつくと考えており、これからの環境でもオススメできるデッキです。

ゴルガリサクリファイスとは?


ゴルガリサクリファイスとは、ブルームバロウにて登場した、
《全てを喰らうもの、イグラ》の常在型能力と《大釜の使い魔》の起動型能力の相性の良さから誕生したデッキです。

歴史を辿ると、イグラ以外の構成カードはヒストリックにて活躍したのが始まりで、現在でも検索するとこの辺りのリストがヒットします。

こいつが元凶の猫。一応パイオニア範囲ではあるのだが……

既存のいわゆる猫かまどギミックに無限コンボを搭載した、多彩なプランが取れる器用なデッキと言えます。

猫だけで決まる無限コンボには猫好きもニッコリ。ウロボロスキャット

また、自分がこのデッキを使う上で最も革新だったと感じているのが、
《エルフの文書管理人》です。

テキスト被確認回数が2位、1位はダントツで《解き放たれた者、ガラク》

誘発が令和スタイルのターン1のため、EDHやモダンでは残念ながらお呼びが掛からなかったカードですが、パイオニアにおいては、同一ターンに複数枚戦場に出すのはそもそも難しいので、気にならないと言えば嘘になりますが、十分許容できる範囲です。

《魔女のかまど》《清掃人の才能》によって、相手ターンにも損なくアーティファクトを戦場に出すことができるため、その成長速度には目を見張るものがあります。
特に、《パンくずの道標》とは相性最高で、1枚のカードから+1カウンター2つと1ドローが得られます。

デッキ内最強の《パンくずの道標》をはじめ、全てのカードと相性がいい。

文書管理人を採用するまでは、《鏡割りの寓話》のトークンの処理にさえ喘ぐ有様でしたが、採用後は、[ラクドス果敢]の地上クリーチャーさえ受け止めることができています。

また[ロータスコンボ]などへのクロック要員としても優秀で、
1t《金のガチョウ》から2t《エルフの文書管理人》、《魔女のかまど》と動ければ、相手ターンにガチョウをかまどにくべることで、4/5のクリーチャーが誕生し、3tに8/9にするのもさほど難しくありません。

このカードの発見が、ゴルガリサクリファイスを成立させたと言っても過言ではありません。


ジャンドサクリファイスとの違い

さて、現在環境に存在するサクリファイスデッキと言えば、ジャンド(ラクドスt緑)サクリファイスですが、このジャンド型とゴルガリ型は、サクリファイスというテーマこそ共通しているものの、青白コントロールと青白ロータスほども違います。

どちらも、《魔女のかまど》と《大釜の使い魔》のギミックを搭載したシナジーデッキで、長期戦を戦うデッキではありますが、
ジャンドサクリファイスは、《波乱の悪魔》を軸にしたボードコントロールデッキで、ゴルガリサクリファイスは、《パンくずの道標》を軸にしたリソースミッドレンジデッキと評せると思います。

小粒クリーチャー絶対許さないデビル

軸としているカードの性質上、ジャンドサクリファイスは[白単人間]や[ゴブリン]のような小粒のクリーチャーが並ぶデッキに強く、
ゴルガリサクリファイスは、[黒単デーモン]や[青白コントロール]のような、盤面の脅威が限定的な遅めのデッキに強いです。

また、共通の特徴として、飛行やトランプルの無いクリーチャーデッキには、無類の強さを発揮します。
この条件に完全に合致してしまうデッキは、最近は非常に少ないですが、
[緑信心]や[ラクドス果敢]などに対して、カード単位では今でも十分活きる展開があります。

稀に、《パンくずの道標》と《波乱の悪魔》を両方採用したド3のジャンドサクリファイスもありますが、個人的には土地の面からオススメできません。

《パンくず》は、誘発の度にマナを支払う必要があり、終盤まで土地のタップインが影響します。ファストランドやショックランドを多く積むことによる弊害が、他のデッキより大きいと言えます。


ファイナル出場デッキリスト・調整案

こちらが、ファイナルに出場した際のデッキリストです。

リストに大きな不満はありませんでしたが、直前の練習、および本選を通していくつか気付きがありましたので、共有させていただきます。

・土地を22枚にする

最も悔やまれる点はここです。
土地が1枚しかなくマリガンしてしまう展開が多く、これが環境に増えていた[黒単デーモン]に対して良くありませんでした。
こちらは、相手の脅威を捌けて、[パンくずの道標]を引きこみさえすれば良いので、少しだけでも土地2枚以上の手札の期待値を上げるべきでした。
追加する土地は、バリューランドでありながら、終盤までアンタップインが可能な《見捨てられたぬかるみ、竹沼》の1枚目が恐らく良いでしょう。

イグラや使い魔を探す用途としては悪くない

他の候補としては、
《耐え抜くもの、母聖樹》の3枚目、
《眠らずの小屋》の3枚目、
《廃墟の地》、《マイコシンスの庭》などが挙げられますが、
竹沼に比べるとどれも欠点が目立ちます。

・クロック要員の不足

こちらは、イゼットフェニックスとの練習中に気づいた問題点です。
低マナでライフにプレッシャーを掛けられるカードが、下準備が必要な《エルフの文書管理人》しか無く、少ない枚数の除去でも多くの時間を稼がれてしまうことがありました。

この辺りにも除去られてしまうのが《エルフの文書管理人》唯一の弱点

そこで、2マナパワー3である程度除去に耐性のあるクリーチャーを2枚程度積んでいれば、取り回しがしやすかっただろうなと思った次第です。

今回は、黒マナでも緑マナでも最低限アクションが可能で、《魔女のかまど》と合わせることでマナフラにめっぽう強い、《苔森の戦慄騎士》を採用することにしました。

最近のスタンダードのカードは本当に強い。

他の候補としては、
CIPとPIGで直接食物を出し、3枚分のカウントが可能な《蔦刈りの導師》
実質的に除去を無効化できる《屑鉄場のたかり屋》
環境で使われてるカードは強い!《止められぬ斬鬼》
などを考えています。

・サイドボード枠の調整

こちらは、ゴルガリサクリファイスの戦い方と、ファイナルのメタゲームを想定した結果、総合的に判断を間違えたと感じた部分です。

ゴルガリサクリファイスは、遅いデッキに対しては《パンくずの道標》を最大限に活用してリソース勝負を行います。
そのため、メインサイド合わせて2枚の《夢を引き裂く者、アショク》と《清掃人の才能》レベル2によるLOプランを見据えました。

そのため、青白ロータス等には《告別》が余裕で間に合ってしまう都合、《減衰球》のサイドインができません。

メタゲームに占める割合が決して高くない[ロータスコンボ][発見コンボ]へのほぼ専用カードとなってしまった《減衰球》は、アリーナのラダーや、店舗大会で勝つためには必要なカードでしたが、少なくとも2回までの負けが許容されるファイナルという大会では、ロータスコンボに絶対に勝たなければいけないマッチは、バブルマッチとトップ8以降と限られています。

今回は他のマッチへのサイドカードも足りておらず、結果論ですが、当たってもおそらく1回というマッチのガードを下げるのはアリだったかもしれません。

今回特に足りていないと感じたサイドボードは、[ゴブリン]や[白単人間]用の全体除去です。
直前まで《煤の儀式》を取っていましたが、[黒単デーモン][イゼットフェニックス][緑信心]へのサイドインを考えて、《絶滅の契機》へ変更しました。

パイオニアの定番全除去となったケーキくん

この変更自体には満足していますが、結果として本戦で当たった[ゴブリン]や[赤果敢]へのガードが下がってしまったのは否定できません。


最新版デッキリスト

上記反省点を生かした初版です。
増えゆく[黒単デーモン]へのガードを上げるため、《毒を選べ》を採用しました。それでもまだ憎いなら、《無情な行動》がオススメです。

《夢を引き裂く者、アショク》の減量、《減衰球》のカットにより、特に[ロータスコンボ]へのガードが大きく下がっています。
エクスプローラーならこれでもまだ大丈夫かと思いますが、MO、店舗大会に持ち込む際は、《減衰球》の再採用を考慮しましょう。

また、メインに1枚採用していた《夢を引き裂く者、アショク》については
今後[黒単デーモン]系が増加すると思われるので、一旦抜いていいと思います。

相手の墓地対をしながら、自分の墓地を肥やす、フェニックスと同じ使い方もできる。


サイドボーディング・プレイングガイド

上記改定リストを想定しています。

ラクドス果敢

メインボード 五分
サイドボード 有利

サイドボーディング指針

[ラクドス果敢]には、《全てを喰らうもの、イグラ》はブロッカーとしてもコンボパーツとしても過剰な性能なので、3枚全てをアウトするほぼ唯一のマッチです。

今回は《苔森の戦慄騎士》がいますので、ブロッカーとしての信頼の薄い《金のガチョウ》を減らしていますが、この枠を採用しなかったり、《屑鉄場のたかり屋》のようなカードを採用した場合は、ブロックできるクリーチャーを15枚程度は残しましょう。

《精鋭射手団の目立ちたがり》をブロックできるのは実質ガチョウだけなので、食物の価値も含めて、《苔森の戦慄騎士》より優先して残してもいいと思います。

単独で相手の攻撃を防げないハンデス、置物、無色土地の枚数を削り、デッキを最適化します。
《解き放たれた者、ガラク》についても、地上のブロッカーは十分な上、殴れ始めればトランプルが無くても攻撃を通しやすいマッチなので、重さが目立つのでサイドアウトします。

プレイング指針

脅威となるのは、《精鋭射手団の目立ちたがり》《巨怪な怒り》《祖先の怒り》(《弱者の力》)と《戦慄衆の秘儀術師》くらいです。
《魔女のかまど》が無いときには、《熊野の食刻》の追放効果も地味に厄介ではあります。

《熊野と渇苛斬の対峙》の変身前や[怪物・トークン]にも積極的にブロックした《機能不全ダニ》を当てていきたいところです。

エンチャントとしての実体があるので叩き割ることができる。

特に、《巨怪な怒り》は解決後にトランプルを奪うことができ、パワーの+2修整を実質無効化し、相手の計算を狂わせることが可能です。

《祖先の怒り》などのトランプル付与は妨害できないので、序盤はやむなくライフで受けます。《エルフの文書管理人》の成長速度は果敢の誘発にも引けを取らないので、順当に回れば地上を固めることは容易です。

注意点として、《精鋭射手団の目立ちたがり》は除去でしか対処できません。
複数枚計画される展開では、ある程度割り切った動きも必要でしょう。

《金のガチョウ》は、トランプルの無い目立ちたがりへはさっさと差し出しても大丈夫ですが、4マナで3ゲインを続ける動きも強力です。

また、《食肉鉤虐殺事件》は、相手の攻めのアクションの返しを狙うことで、X=2でも大半のクリーチャーを流すことができ、間に合いやすいです。

しっかりと《清掃人の才能》or《魔女のかまど》+《大釜の使い魔》を引けていれば、相手も長期戦を受け入れられず、メインで攻めてくるはずです。

相手の手札と自分のライフを効率よく交換していくことを意識していれば大丈夫だと思います。


黒単デーモン

メインボード 微有利
サイドボード 有利

サイドボーディング指針

とにかく、負け筋となる《不浄な別室/祭儀室》《ドロスの魔神》を退かすことが重要です。
大量のハンデスで、こちらの初手はズタボロにされることが多いので、こちらもせめてもの抵抗で、本来は黒ミラーでは残したくないのですが《思考囲い》を残します。

《食肉鉤虐殺事件》は相手のスタッツにこちらのマナが追いつかず、《解き放たれた者、ガラク》は例によって飛行クリーチャーに無力です。
《全てを喰らうもの、イグラ》はカードとしては非常に強力なのですが、無駄牌になりやすい中盤以降のハンデスが当たってしまうことから枚数は引きたくなく、1枚ほど減らしています。

サイドボードからは上記負け筋カードに当たる除去を増やします。
ハンデスを受けながらも、除去を保持しておく必要があるので、少し多いくらいが良いでしょう。

プレイング指針

単体では脅威とはなりませんが、後続のクリーチャーを全体的に支援する、
《魔女のかまど》《パンくずの道標》《清掃人の才能》の着地を目指します。

他のマッチでは、除去・カウンター除けとして《エルフの文書管理人》を優先することが多いですが、このマッチではクリーチャーの信頼度は低いです。こちらの《思考囲い》で相手の除去・ハンデスが無いことを確認した場合以外は置物から置いていきます。
これらの置物によってリソースを伸ばし、《全てを喰らうもの、イグラ》のコンボの成立を目指します。

若干の噛み合いが要求されるのが《止められぬ斬鬼》で、《大釜の使い魔》セットや《苔森の戦慄騎士》なら損無く止めることができるのですが、他の場合は少し立ち回りにくいです。
こちらのデッキにはライフゲイン手段が多く含まれているので、一旦ライフを半分にされても、安全圏までライフを戻すことは十分可能です。無理なチャンプブロックは後に回した方が大体の状況では良いと思います。

もう一つ問題となるのは《ドロスの魔神》で、スタッツの優れた飛行クリーチャーであることに加えて、こちらのクリーチャーの死亡を咎める能力が厄介です。

とんでもないほどのメリット能力に、蚊ほどのデメリットが令和のデーモンスタイルよ。

コンボ始動時のライフの値が相手より1点以上多ければ、《大釜の使い魔》のドレインと釣り合いますので、(最後の1点は、脇の食物・トークンを食べることで魔神の誘発を避けることができる。)やはりコンボを目標とするのが良いでしょう。

また、デーモンにはいくつかのタッチカラーのバリエーションがあります。
赤黒デーモンの場合は、《碑出告が全てを貪る》が厄介ですので、《魔女のかまど》を1枚抜いて、《エルフの文書管理人》を残します。

青白コントロール

メインボード 五分
サイドボード 有利

サイドボーディングガイド

コントロールに弱い除去、単体で仕事のできないカード、重いイグラを減らします。
サイドボードからは、主にこのマッチのために用意した多くのPWが火を吹きます。
墓地対策、《一時的封鎖》対策の《羅利骨灰》も忘れないように。

プレイングガイド

メインボードでは、どうしても無駄牌が多く入っていますので、有利とまでは言い難いでしょう。
メインから採用した《機能不全ダニ》《耐え抜くもの、母聖樹》のおかげで、《一時的封鎖》1枚でやられる事はほとんどないかと思いますが、時間をかけてしまった挙句、メインを取られて0-1-1で負けてしまうという展開は結構しょうもないです。

《全てを喰らうもの、イグラ》のコンボで素早く勝ってしまいたいのは山々ですが、青白コントロールは墓地対策やインスタントの除去、打ち消しも豊富なので、《清掃人の才能》で自分のライブラリーを掘ってまでは狙わない方が賢明です。

安易な《大釜の使い魔》ビートダウンは強烈に咎めてくる

このマッチにおいて、《パンくずの道標》《清掃人の才能(レベル2)》は、どちらも時間はかかりますが、単体で勝ちにいけるカードとなります。
迂闊に並べて《一時的封鎖》や《告別》にみすみすテンポとリソースを取られないよう、じっくりリソースを稼いでいきます。

このマッチでの《噴水港》はすぐ割られてしまうことが多いですが、残れば無類の強さを発揮します。特に、《パンくずの道標》下での《噴水港》のトークン生け贄ドローモードは、パンくずもしっかり誘発するので、4マナで2枚のカードを得ることが可能です。

上記の動きで次の食物を供給しながら、相手のライブラリーを削っていくのが理想的なプランです。相手が痺れを切らして攻め手を投下しても、飛行のフィニッシャーが別途採用されていなければ、《致命的な一押し》《大釜の使い魔》で十分凌げるでしょう。

セレズニアカンパニー

メインボード:微有利
サイドボード:有利

サイドボーディングガイド

《大釜の使い魔》も含め、《選定された平和の番人》により指定されることで価値の大きく落ちるカードを減らしていきます。
《噴水港》も含めて満遍なく減らすことで、被害を最小限に止めることができます。

飛行クリーチャーが多く、《苔森の戦慄騎士》はブロッカーとしては頼りなく、重くされると唱えるタイミングが無くなりがちなので、減らしています。一方で、《解き放たれた者、ガラク》はトランプル付与が非常に強力で、相手のクリーチャーが並びがちなので残していますが、ここは好みで《ゴルガリの女王、ヴラスカ》でも良いと思います。

プレイングガイド

軽くて脅威のあるカードを、《エルフの文書管理人》や《パンくずの道標》の力を借りて大量に押し付けます。
相手の除去は《スカイクレイブの亡霊》など3マナのクリーチャーに寄っており、こちらの2マナ以下のアクションに全て対応するのは困難です。
《致命的な一押し》のようなインスタントカードは、《エメリアのアルコン》着地後のアクションのために後回しにすることが多いです。

《ポータブル・ホール》をサイドインされることがありますが、《機能不全ダニ》で割ると逆にテンポを損してしまうカードなので、万能除去を撃たれたと思った方が賢明です。

暇ができれば割るけど、基本的には見なかったことにする。

多くのクリーチャーデッキに対しては、ゴルガリサクリファイスはブロッカーを立ててリソースを取るのが常套手段ですが、セレズニアカンパニーに対しては、育った《エルフの文書管理人》や《全てを喰らうもの、イグラ》は積極的に攻撃していきたいです。

相手のクリーチャーは戦場にいるだけで仕事が出来ており、多少のリスクを負っても盤面を動かした方が良いことが多いです。

イゼットフェニックス

メインボード:微有利
サイドボード:五分

《芸術家の才能》採用型の場合は、《機能不全ダニ》を2枚残し、《苔森の戦慄騎士》を2枚抜く。

サイドボーディングガイド

《芸術家の才能》以外には、《機能不全ダニ》を当てて嬉しいカードはないので、唯一3枚全てを抜くことを考慮するマッチです。
とはいえ、前回の大会の結果を踏まえ、《芸術家の才能》型が増えそうではあります。《毒を選べ》《羅利骨灰》はどちらもクロックに当てることができる点で、ディッチャ枠ではダニよりも優先できます。

個人的に、イゼットフェニックス相手の《思考囲い》は強いカードではないと感じていますが、《宝船の巡航》と効率良く交換できる唯一のカードなので、若干枚を残すのが好みです。

プレイングガイド

メインボードでは、《全てを喰らうもの、イグラ》は護法能力により、こちらの食物がサクれない状況での《稲妻の斧》の2連打、およびバウンス以外ではほぼ処理されません。
軽量の置物でお伺いを立てつつ、《大釜の使い魔》2枚を墓地に送り、盤面に《イグラ》を用意することを意識します。

高速で《弧光のフェニックス》が戻ってくる展開が負け筋となりますが、その場合でも返しのターンは比較的自由に動けるため、《清掃人の才能》のレベル3によるリアニメイトが比較的狙いやすいです。

一方でサイドボード後は、イゼットフェニックス側の多彩なプランに苦しめられます。大半のクリーチャーが飛行を持っているのも向かい風です。

紛争の容易さにより、《致命的な一押し》が相手の攻め筋に一貫した回答となるのは良いのですが、《全てを喰らうもの、イグラ》もメインボードほどの信頼感はありません。
環境で唯一《エルフの文書管理人》の成長速度さえも上回る《プロフトの映像記憶》により、《錠前破りのいたずら屋》の警戒を恨むこともしばしば。

謎の警戒

とはいえ、イゼットフェニックスは青赤デッキですので、アーティファクトにもエンチャントにも触りにくいデッキではあります。
《魔女のかまど》《清掃人の才能》は《呪文貫き》と交換してもテンポ損せず、早々に盤面を構築できる展開も十分起こります。

熟練のプレイヤー相手にマトリクスを取ったわけではないのですが、
総合するとほぼ五分という評価になるのではないでしょうか。

奇怪な具現

メインボード:微不利
サイドボード:微不利

サイドボーディングガイド

相手はコンボデッキだと思ってサイドボーディングをします。
除去は概ね追放なので《苔森の戦慄騎士》
当てどころが少ないので《致命的な一押し》《食肉鉤虐殺事件》などを抜き、サイドボードからありったけのハンデス、ディッチャを入れます。

数ある5マナ以上のPWから《向上した精霊信者、ニッサ》を選んだのは、このマッチのためです。
また、現在の[奇怪な具現]は、多くの大主を採用しており、そこまで《奇怪な具現》への依存度が高くありません。

《夢を引き裂く者、アショク》は対策カードとしてではなく、自分の墓地肥やしによる早期コンボ達成のためにサイドインしていますので、《ヴェールのリリアナ》などでもいいでしょう。(豆があるとバカらしくなりますが。)

プレイングガイド

こちらは概ねコンボを目指すことになります。
相手が十全の周りでなければ、《パンくずの道標》でリソース勝負ができることも稀にありますが、《豆の木を登れ》、大主サイクル、《空を放浪するもの、ヨーリオン》の流れにリソース勝負を挑むのは不毛すぎます。

メインボードでは墓地対が薄いことが多いので、《大釜の使い魔》は戦場にいるよりも、墓地にいた方が安全です。《清掃人の才能》レベル2などで素早く墓地に叩き込んで、イグラを出す4〜5ターン目にそのままコンボを決めるのを目指します。

サイドボード後は《一時的封鎖》や《安らかなる眠り》が追加されることが多く、《大釜の使い魔》の居場所に正解がありません。
イグラの護法を無視する《逃げ場無し》の採用率も高く、本当にリソースでは勝負になりません。

ハンデスやディッチャの増量分で、なんとか文書管理人やイグラを守ってビートダウンを完遂するか、墓地対を掻い潜ってコンボを決める必要があります。

幸いにも(?)[奇怪な具現]は土地を含めてかなりのリスクを負っているデッキなので、あっさり勝ってしまうこともそれなりにあります。

まとめ

ゴルガリサクリファイスに興味を持っていただき、ここまで読んでいただきまして、誠にありがとうございました。
紙でもアリーナでも、《全てを喰らうもの、イグラ》《耐え抜くもの、母聖樹》以外は比較的組みやすい値段のカードが多いのではないかと思います。

もしこの記事だけでは分からないことがありましたら(他マッチのサイドボーディングとか)、TwitchやXにてお気軽にお問い合わせください。

https://twitter.com/kawatora_2

問い合わせいただいた内容は、随時本記事を更新していく予定です。
それでは、良い猫かまどライフを。

本記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

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