オリンピックの裏で起きていることを想像してみる ~昨年度の生活困窮者の相談件数は例年の3倍以上~
東京オリンピック2020が終わりました。新型コロナの感染者が増加していることへの危機感を感じる一方で、アスリートの方々が頑張る姿に感動してしまうという何とも複雑な心境のオリンピックでした。
ただ、本大会に出場されたアスリートの方々、出場できなかった方々、そうしたアスリートを支えてきたコーチやトレーナーやスタッフの方々、そして暑い中、裏方さんとして支えてくださったボランティアの方々、多くの裏方の方々には心から感謝の気持ちでいっぱいです。
一方で、物事には必ず「裏と表」、「光と影」、「陰と陽」があります。
昨日、次のような動画を見つけました。
2分ちょいの動画なので是非、ご覧ください。
この動画(厚労省のHP)によると、全国の生活困窮者を対象とした相談件数はこれまでは毎年22~24万件ですが、2020年度には76万件以上と例年の3倍です。一方で生活保護受給者は増えていない。では、この相談された方々は今どうしているのでしょうか?
こういった相談をされる生活困窮者の方の状況や気持ちを想像するだけで、胸を締め付けられ想いになります。
果たして、「自己責任」という言葉だけで片付けられる話なんでしょうか。
・障がいを持たれている方は自己責任でしょうか?
・小さい頃から貧困で十分に教育を受けられず社会に出た方は自己責任でしょうか?
・片親の家庭の子どもは自己責任でしょうか?
この新型コロナによって、日本や世界の格差はますます広がっているように感じます。ここで先週読んだ記事をご紹介します。
今、日本の社会を支えるエッセンシャルワーカーの方々の多くが、低賃金で非正規雇用という立場です。そうした方々はコロナ感染のリスクの中で、現場に出ざるを得なく、コロナ感染の恐怖の中で働いています。
リスクを抱え、社会に不可欠な仕事をしているにも関わらず、非正規というだけで賃金も安いという現実。法施行された同一労働同一賃金も、形だけです。
子どもの教育環境にも格差が更に広がっています。オンライン授業を受けられない子も居ます。学習塾に行けない子も居ます。そうした学習環境が整っていない家庭の子ども達もいっぱい居ます。
何を言いたいのかと言うと、別に「全財産を叩いて、そうした困っている人を助けよう!」とか「今の仕事を辞めてボランティアをしよう!」とかってことでは無いです。
まずは知ること。無関心ではなく、関心を持つこと。オリンピックというお祭りの裏側で、こうして困っている人たちが沢山居ることをまずは知る事。そして、その様子を想像してみることが大事かと思います。
そうして困っている人たちのことを想像すると、もっと身近な人にも優しくなれると思いますし、相手のことを思いやる気持ちになれるのではないでしょうか。
そして、スポチュニティとしてもメンバー1人1人が、仲間の事を思いやったり、真摯にそして誠実にコツコツと活動することで、スポチュニティ全体が盛り上がっていきます。
スポチュニティ全体が盛り上がれば、それだけ困っている人たちの役に立つ機会も増えるんじゃないでしょうか。
↑こうしたプロジェクトをもっと沢山やることができるよう、こうした心優しき若者に成功体験をもっと提供できるよう、我々は自分自身のことだけを考えるのではなく、仲間や身近な人々の事を思いやり、そしてスポチュニティというプラットフォームをもっともっと大きくして、世の中に広げていって、多くの人たちに利用してもらえたらと心から願っています。