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【岡寺】西国三十三所七番札所

今回は六番札所の壷阪寺から七番札所の岡寺に向かいます。約10キロの道のりです。まずは高取山を下っていきます。


壷阪寺がある高取山には高取城という城がありました。1332年にこの辺りを治めていた豪族の越智一族が築いた城です。

高取城跡

高取城跡

標高583メートルの高取山の頂にある高取城は、城内周囲は約3km、郭内周囲は約30km。1953年に国の史跡、2006年には日本100名城に認定されました。

そして高取城は、備中松山城(岡山)、美濃岩村城(岐阜)に並ぶ日本三大山城の一つに数えられています。そんなすごい城がここ高取町にあるとは知りませんでした。

高取山を下ること40分。やっと麓まで下りてきたのですが、ここで雨と風が強くなってきました。

高取町

雨の中高取町を歩きます

高取町は江戸時代に薬の生産で名を挙げた城下町で、現在も薬局や製薬会社が数多く残っているのです。

薬屋さんの軒先に「だらにすけ」と書かれた看板

陀羅尼助だらにすけ

「だらにすけ」という看板をみつけました。漢字で書くと「陀羅尼助だらにすけ」です。

修験道の開祖である役行者えんのぎょうじゃが大峰山を開山した時に、黄柏のエキスを陀羅尼経を唱えながら作った薬が陀羅尼助と名付けられ、当時万病に効くといわれ重宝されました。その薬が現代にも受け継がれているんですね。

高取町を北に歩き続け明日香村に入りました。周辺にはキトラ古墳、高松塚古墳、石舞台古墳など有名な古墳がたくさんありますよね。

ちなみに飛鳥駅、飛鳥寺、飛鳥時代などは飛鳥あすかですが、現在の村名は明日香村あすかです。1956年に高市村、阪合村、飛鳥村が合併した際、明日香村が採用されたそうです。

雨の中歩き続けようやく岡寺に到着です。

岡寺

本堂
本尊如意輪観世音菩薩

宗派  真言宗豊山派
開祖  義淵僧正
創建  663年
御本尊 如意輪観世音菩薩

ご本尊の如意輪観世音菩薩は高さ4.85メートルあり、土の仏像としては日本最大で弘法大師がつくられたそうです。

そして日本三大仏のひとつに数えられています。

日本三大仏

  • 廬舎那仏(銅像)ー東大寺

  • 十一面観世音菩薩(木像)ー長谷寺

  • 如意輪観世音菩薩ー(塑像)ー岡寺

岡寺は日本で最初の厄除けのお寺とされています

ここ岡寺のもうひとつの名称は龍蓋寺りゅうがいじです。

岡寺をつくった義淵僧正が明日香村を荒らしていた悪龍を寺の池に封じ込め石の蓋をして改心させたことからこの名が付けられました。

境内にある龍蓋池
池の真ん中に石の蓋があります

今でも「石の蓋を揺らすと雨が降る」と言われています。もしかしたら、この日は誰かが石の蓋に触れたのかもしれません。

けさ見れば つゆ岡寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり

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