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デザインしたモノは、使ってナンボ
ゴールデンウィークが、なんでそう言われてるかというと、長い休みだからとかではなく、ただの造語。
映画業界が「映画を見ましょう!」みたいな感じで、宣伝するときのキャッチコピー的なやつが世間一般に定着しただけ。
そういうのって、きっと
この世の中に沢山ある。
最初は「なんだよ“ゴールデン”って」なんて言われてただろうけど、長期休暇のことをそう言って使いはじめていたら、使ってなかった人も話の流れでその言葉を使うようになる。
それが定着だ。
そうやって常識みたいになってくるのが広告の世界。
新しい何かを作り出すのは、クリエーターの仕事だけど、それを定着させるのはクライアントの仕事。
今日、行きつけのヘアサロンで美容師さんと話していたんだけど、この話で最近思い浮かぶのは「せんとくんだよね」って。
公募で決まった時に「気持ち悪い!」「変!!」などのクレームが多くて、テレビでも話題になったせんとくん。確かに普通に考えたら鹿のマスコットだけど、奈良はこれを選んだ。
そして、どんなにクレームがあったって、それを崩さず、このまま突き通して、ずっとこれを使い続けてる。
今では、誰も気にしなくなってる。
若いことかスタイリッシュなものに敏感な子は、新しいでざいんの商品に気づくのがとても早い。だから「話題」にはなる。
でも話題になるだけで、実際は買わないことがとても多いんだよね。
その理由は怖いから。
だからテレビCMなんかで、日常的に目に入る機会を増やすことで、新しいのに、見慣れてる。だから新商品でも安心感が出るから購入につながる気がします。テレビ離れが進んでいるけれど、ネットの広告もきっと同じ原理なんじゃないかなと、思う。
結局デザイナーが作り出すモノはただのツールであって、それを使いこなす力がクライアント(発注者)にも必要なんだと思う。
どんなにいいモノでも、それを作品として自己満足に眺めるのではなく、どんどん使って行って欲しい。使ってこそ、そのモノが発揮する本当の力が分かるんじゃないかな。
と、ふと思う。
ついこの間までピンク色だった川の景色が、あっという間に緑になってる。時間が流れてるなー。