伝わる紙面づくりのために。チラシ製作部隊『ハンギ』の取り組み
カワタキにはチラシ製作を担う『販売技術係』通称『ハンギ』が存在します。ハンギのミッションはチラシをご覧いただいたお客様が商品を実際に手に取らなくても、安心して購入できるように、商品の機能や魅力をお伝えすること。そんなハンギが1年ほどかけて取り組んでいる業務改革が実を結び始めたよ~と耳にしたので聞き込みしてきました!
ハンギはチラシ製作のプロ集団
カワタキでは1999年に「販売技術」を創設。DTP(印刷物製作のパソコン上の編集機能)開始、撮影スタジオ設置、プロカメラマン採用など、紙面企画から入稿・校正までチラシ製作の内製化を進めてきました。実は20年以上の紙面製作実績とノウハウがハンギチームには詰まっているのです!
ハンギ改革、始まる
さてそんなハンギにとって長年の悩みだったのが、自分たちの紙面が商品の売れ行きにどれだけ貢献できているのかがあいまいだったこと。同時に製作スタッフごとのスキル格差や撮影スタジオの手待ち時間が生じていたことで、各々が紙面製作に全力投球できていないことにも課題感がありました。
そこでハンギ改革のリーダーとして白羽の矢が立ったのがチラシ製作10年以上のキャリアを持つ小松さん。「手を入れれば入れるだけ、伝わる紙面に変身する紙面製作が好き」と公言する小松さんの紙面はたしかに傍から見ていても製作愛が伝わってきます。
余談ですが、ハンギは当社で「もしも異動するなら?!ランキング」(※実際はそんな名前でアンケートはとっていません)上位部署だったりします。
お客様のご要望をダイレクトにつかむ
さて『ハンギの貢献度があいまい』という問題に立ち向かうことになったハンギメンバーはそもそものハンギの役割をとらえ直すことに。
「企画が決まった段階でどのような紙面でお客様に訴求するのか、紙面提案することがハンギの役割になっていたけど、販売先様や営業ともっと連携したら、より伝わる紙面ができあがるのでは」と思い立った小松さんは営業に、企画段階からハンギの視点を入れる必要性を訴えました。
その結果、商談段階で販売先様が望まれている要望をダイレクトに聞きながら、その先にいる消費者の視点を取り入れることが可能になり、前例のなかった企画を積極的に提案できるように!
たとえばSNS風デザインで目を引く紙面や食品と日用品を同時に紹介するレシピ企画。若い層を取り込みたいという販売先様のニーズに見事合致し、採用につながりました!
撮影スタジオ大改造で劇的アフター
他にも業務効率改革を推し進め、長引きがちだった撮影時間の短縮に見事成功!撮影手順の見直し、カメラマンの撮影時間枠の設定や備品管理の改善、常設撮影セットの組み直しなど、改善できることはチームですべてやる!スタンスで取り組んだ結果、撮影カメラマンの残業が0になりました。
業務の見える化を通じて本来の役割に立ち返る
メンバーが本来取り組むべき業務に集中できるように業務の見える化と標準化にも取り組みました。
どんなスキル・力量をもった人がどんな仕事にどれだけ時間を費やしているかを可視化し、明確な分業化を進めたのです。また各々が取得すべきスキルを定めた教育計画を策定。製作者が果たすべき役割に集中して取り組めるように製作フローのすき間に潜むムダを根本から見直しました。
その結果、ベテランから若手までハンギメンバー15名のそれぞれの経験、スキルを補完しあえるようになりました。
仮説と検証の数値化
こんなふうにハンギ改革を次々と進めてきたわけですが、小松さん曰く「数字に変換しにくい仕事も多いですが、周囲に理解してもらうために数値化する手間は惜しまない」とのこと。
「例えば新たな切り口の写真撮影が必要だと製作者が思ったなら、『この画像に変えることで掲載枠が○%アップし、視認率・注文率が○%アップする』という仮説と検証を数値化することで、納得感を持ってチームメンバーも他部署とも仕事を進めていくことができます。」
業務改革を通じて「もっと価値訴求できる切り口は?」「伝わるキャッチコピーは?レイアウトは?」とワクワクする紙面づくりに立ち返ることができています。販売先様も巻き込みながら、営業もハンギもワンチームで「伝わる紙面づくり」に挑戦しています。