スタートアップで過ごした6年の働き方を振り返ってみる
「この5年で変化した働き方」というテーマを募集されていたので、自分自身なにか変わったかなという振り返りを兼ねて書いてみます。
5年となっていますが、前職からスタートアップである現職に飛び込んだのが6年前の2015年だったので、この6年のスタートアップでの働き方ってどんなんだったのだろうと考えてみます。
例で挙げられている切り口から考えてみました。
・働く環境の変化
環境で大きく変わったのは、間違いなくオフィスですね。駅直通の立派なオフィスビルに20フロアくらいあった前職のオフィスから、20人ほどでギュウギュウになってしまうマンションの一室のオフィスに移りました。
すぐに酸素が足りなくなってしまうことと、夏に窓を開けているとカナブンがアタックしてくること、トイレが距離的に近すぎて気になるということ以外は気にならず、楽しいオフィスだった気がします。
その後、2015年秋に100人くらい入るオフィス、2018年夏に250人くらい(たぶん)入るオフィスに移転し、当時よりは数十倍大きなオフィスになりました。
大きくはなったものの、(コロナ前は)交流が促されるオフィスの設計、未完成なオフィスというコンセプトなど、オフィスの設計からも思想と進化が感じられるところなど、楽しい部分は多くあります。
以前よりはオフィスは大きくなったけど、それによるよくある弊害みたいなのを感じることなく、楽しい環境で働くことができているなと感じています。この点は6年経ってもあまり変わらないかもですね。
・働きがいの変化
6年前はまだ我々が提供しているプロダクト「KARTE」のローンチ前だったので、「これからプロダクトや会社としてどうなっていくのだろうというワクワク」と「業界もスタートアップも分からなすぎて、とにかく全てが新しく30歳を越えても学びしかない」という2点が働きがいだった気がします。
6年が経ち仲間も増え、KARTEも多くのお客様に使っていただいていますが、まだまだ進捗率0.02%という中でワクワクしかないし、むしろ6年経ってまだここか!人生短いぞ!と、次の景色に向けての挑戦が働きがいになっています。
そうなると、何も見えていないがゆえのワクワクから、少しだけ景色が見えているからこそのワクワクと焦りへの働きがいが変化した形ですかね。
・組織との関係性の変化
関係性という意味ではこの分野でも6年経っても、ほとんど変わっていないですね。最初はアルバイトでしたがw、その後ずっと正規社員ですし、他の会社での副業などもしていないので、100%会社のことを考えるという普通の?伝統的な?働き方になっていますね。
ただ、10年単位で見ると、大企業からスタートアップに移り、10人規模から200人規模まで経験したというのは、その中で組織において果たす役割が目まぐるしく変わっていった6年なのかもしれません。
・仕事に対する向き合い方の変化
働きがいにも似ている気がします。何もわかってなくてがむしゃらにやっていた6年前と、少し先の景色を意識するようになって、よりギアをあげないといけないと危機感がある今。6年前はもっと気楽だったなぁと思います。これはきっと5年後に振り返っても、2021年くらいはまだ気楽だったなぁと思いそうですし、それくらい先に進みたいなぁと考えています。
・働く仲間に求めることの変化
6年前より人数が多くなった今だからこそ、より仲間が集まっていることの価値を考えるようになった気がします。世の中に新しい価値を提供する、探索的に事業を模索していくスタートアップにわざわざ集まってきた仲間だからこそ、個人だけでは生み出せない価値を出せるようにどうするかの視点が最近は強くなってきて気がします。
それは、個人の動きとしてどうすべきかという点と、会社全体の視点に立った時に自分が寄与できる部分では寄与するという点においても考えています。
探索という意味では、こういう視点とかですね。
・企業文化の変化
この点はさすがにこの6年でそんなに変化はないだろうと思うのですが、それでも6年の間に自然と変わっていったものが多くあったのかもしれません。
規律やルールを厳格にするのではなく、むしろルールは最小限に、その時その時でunlearningして思考するというベースは変わらないものとしてありつつ、人数の規模や事業の段階によって少しづつ考え方が変わっているものもあります。それは文化の変化というのか、人の成長のように企業としても成長していっている、という変化になるのですかね。変化というか、その時々で思考した結果が表れているというのが正しいのもかしれません。
・まとめ
ここまで振り返ってみて、新しい環境に移っての6年だったので、それ以前との変化は大きいものの、ここ6年での変化はそんなに大きくないなと感じました。
ただ、働きがいの部分でこのように変化したのは、会社が赤ちゃんのようなところから成長を続けている過程ということなのかもしれません。
何も見えていないがゆえのワクワクから、少しだけ景色が見えているからこそのワクワクと焦りへの働きがいが変化
募集されていたテーマに対して、不十分な投稿内容だったかもですが、こういう働き方もあるよというイチ意見として書いてみました。
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