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米国株式投資の真実を伝える 川田重信の「メディアで鍛える米国株式講座」 [Vol.36]2022年2月28日配信

オンラインサロン「夢がかなう資産形成塾」

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皆様が資産形成で成功するために一緒に学び啓発し合うオンラインサロンです。 大好評のメルマガ「メディアで鍛える米国株式講座」だけでは伝えきれない内容や、 米国株式投資の魅力を体感できる会員向けのセミナーを提供します。

2000万円達成ペースメーカー

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出所:金融庁 資産運用シミュレーションを基にエグゼトラスト株式会社作成
※上記数字はあくまでシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではございません。また手数料、税金は考慮しておりません。

読み方:想定利回りと達成年限
3~4%なら30年以上:ラップファンドやバランス型の投信がこれ
5~7%でも25年はかかるよ:米国以外の株式投信だとこうかな
8~10%なら20年ほど:控えめにみたS&P500の上昇率だとこうだ

S&P500のパフォーマンス実績(配当再投資1970-2021)

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正しいリスクテイクで早期に2000万円達成しよう

川田のメッセージはすこぶる簡単。2000万円の達成には余裕資金にできるだけ効率的に働いてもらうことだ。そのためには当事者の皆さんがリスク・リワード(見返り)の意味を正しく理解することが大事だ。毎週メルマガを読む前にこのテーブルを眺め、正しい投資姿勢を確認しよう。

さあ、2000万円達成までのカウントダウンを今すぐ始めよう!

1.マーケット振り返り(2月21日~2月25日)

<主要指数>
・NYダウ -0.1%
・S&P500指数 +0.8%
・ナスダック総合指数 +1.1%

=駆け足バージョン=
月曜日は休場でしたが、ウクライナ情勢の緊迫化で週前半は大きく下落しました。ロシアがウクライナ侵攻を開始した木曜日の半ばまで売られたものの、その後は長期金利の落ち着きや停戦期待などから買い戻し優勢となりました。

=ちょっとだけ詳しく=
月曜日はプレジデンツデーで休場でしたが、ウクライナ情勢の緊迫化が進み、ロシアによる親露派地域の独立承認や米欧の金融・経済制裁の発表などを受けてS&P500指数は昨年の史上最高値から10%超の下落で調整局面入りとなりました。

木曜日にウクライナ侵攻が始まると世界の株式市場は大きく下落し、原油価格などの商品市況が上昇しましたが、米国市場は金融引き締めが緩やかになるとの期待などから反発に転じました。

ロシアとウクライナの停戦交渉への期待感や、米国の経済実体や企業業績の再評価、および米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する個人消費のコアデフレーターが市場予想を上回ったものの長期金利が落ち着いていたことも支援材料となりました。

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2.今週のピックアップ記事

資産形成に役立つ情報を、私が得た情報の中から気になるものをセレクトしランキング、極々私的な見解でコメントするコーナーです。

【1】日経新聞 「銃声は買い」 動いたマネー 2/26

・相場格言「銃声が鳴ったら買え」の通り?驚異的な戻りをみせた24日に続き、25日も米国株は上昇した。

・相場下落を見越して空売りが膨らんでいた。「SPDR(スパイダー)S&P500」の空売り比率は昨年末の13%台から16%台に上昇。

・スパイダーS&P500の場合、過去数回の調整局面では、おおよそこの比率が17%近辺で相場が底入れしていた。24日のような急激な戻りが生じると一気に買い戻しが発生する。

・エネルギー不足問題でリセッション(景気後退)懸念が高まる欧州から「投資家が米国株に資金を移す可能性がある」。緩和マネーの黒子の役割も大きい。MMF(マネー・マーケット・ファンド)などに、1.6兆ドルと過去最高水準の資金がいまだに滞留する。

・ウクライナ問題が最終的にどう決着するかは流動的だ。ただ、投資の観点から地政学リスクは株式相場に大きく影響しないとの見方が強まったのは確かだ。(NQNニューヨーク=張間正義)

【川田コメント】
日経夕刊の「ウォール街ラウンドアップ」の執筆者の中では張間さんに注目している。東京本社と日本の株式市場を過度に意識していないところに好感がもてる。

S&P500指数過去3か月チャート

図6

【2】日経新聞 バフェット氏が推す「有事の株」 2/25

・「戦時に金やビットコインを買うべきではない」――。米投資情報サイトのマーケッツインサイダーは24日、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の言葉を引き合いに、こんなコラムを掲載した。

・ロシアがクリミアを併合した2014年3月、バフェット氏は「米国企業には価値がある。最も悪いのは戦時に現金を抱え込むことだ」と語り、株式投資の継続を呼びかけた。

・バフェット氏は1942年、11歳で初めて115ドルの株を購入したという。第2次世界大戦の激化で株価は一時低迷したが、同氏は後に「このときに株を金に交換していたら、現在の資産は100分の1以下になっていた」

・「有事には買い向かえ」という投資格言がある。24日の株価反転は、危機に果敢に挑もうとする投資家の姿勢をのぞかせた。

【川田コメント】
資産形成の観点からは、金への投資は株式には敵わない。バフェット氏の言う通りだと思う。以下、いくつかの例を紹介する。S&P500指数と金との相対パフォーマンスは時間軸の取り方にもよるが、過去の検証では:

①株価指数(配当含まず)と金との相対パフォーマンスは長期では概ね株価のパフォーマンスが金を凌駕する。

配当再投資の株価指数と金の場合、株価指数のパフォーマンスが大幅に金を上回る。

③バフェット氏のバークシャー・ハサウェイの長期パフォーマンスは配当再投資のS&P500指数より圧倒的に高いパフォーマンス。

過去57年間ではS&P500指数は約300倍になったが、バークシャー・ハサウェイは36,000倍だ。文中にあるようにバフェットは若い時に金ではなく株式という正しい資産を選択したことになる。もっとも彼の運用能力がS&P500指数より120倍も高率のリターンを可能にしているのだが。

S&P500対金| MacroTrends
以下は、1928年以降のS&P500指数と金の相対価格だ。1932年頃までは金が有利だった。その後は1942年あたりから1970年頃までS&P500指数が相対的に有利。インフレに苛まれる1970年代は金の勝ち。その後は1998年頃まで長期にわたりS&P500指数が勝っている。2000年から2009年までは金だが、この時期に株式市場は2度の大幅下落に見舞われたのが大きい。結果的に、約100年でS&P500指数は金の2.5倍ぐらい高いパフォーマンスを上げた。

図7

株式指数(配当再投資)と金 - 126 Year Chart | Longtermtrends
チャートの黒い線は、データの関係でウイルシャー大型株価指数とS&P500指数を合成した配当込みの株価指数だ。この株価指数は金を大きくアウトパフォームしている。他は過去50年のS&P500(配当含まず、赤)、ダウ工業株30種平均(配当含まず 青)、金(黄色)、銀(灰色)だ。

黒い線は過去50年間で170倍ぐらいになっている。これは同期間のS&P500指数(配当再投資)の上昇率と概ね同じだ。配当を含まないなら約40倍なので配当再投資の効果は絶大だ。

図8

S&P 500 Return Calculator, with Dividend Reinvestment
このサイトでは特定の期間のS&P500指数のパフォーマンスが容易に算出できる。

図9

2月26日公表、恒例の「株主への手紙」
2月26日(土)にバークシャー・ハサウェイの「株主への手紙」が公表された。過去57年間でS&P500指数は300倍になったがバークシャー・ハサウェイは36,000倍だ。この1年はS&P500指数を凌駕しているが、良く知られているように、この20年間ならS&P500指数をわずかに上回るだけだ。ただしバフェットの凄いところは、この長きにわたりマーケットと格闘してきたこと。また、資産がこれだけの巨体になりながらも、まだS&P500指数を上回っていることだ。まさに超人だと思う。

図10

図11

https://fm.cnbc.com/applications/cnbc.com/resources/editorialfiles/2022/02/26/2021ltr.pdf

3.川田の気になる銘柄

川田の保有銘柄を始め、米国株の情報に触れている中で、気になった銘柄を紹介するコーナーです。

今週の銘柄
シナプティクス <ティッカー:SYNA> Synaptics Incorporated

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