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米国株式投資の真実を伝える 川田重信の「メディアで鍛える米国株式講座」 [Vol.21]2021年11月1日配信
2000万円達成ペースメーカー
出所:金融庁 資産運用シミュレーションを基にエグゼトラスト株式会社作成
※上記数字はあくまでシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではございません。また手数料、税金は考慮しておりません。
読み方:想定利回りと達成年限
3~4%なら30年以上:ラップファンドやバランス型の投信がこれ
5~7%でも25年はかかるよ:米国以外の株式投信だとこうかな
8~10%なら20年ほど:控えめにみたS&P500の上昇率だとこうだ
S&P500のパフォーマンス実績(配当再投資1970-2021)
正しいリスクテイクで早期に2000万円達成しよう
川田のメッセージはすこぶる簡単。2000万円の達成には余裕資金にできるだけ効率的に働いてもらうことだ。そのためには当事者の皆さんがリスク・リワード(見返り)の意味を正しく理解することが大事だ。毎週メルマガを読む前にこのテーブルを眺め、正しい投資姿勢を確認しよう。
さあ、2000万円達成までのカウントダウンを今すぐ始めよう!
1.マーケット振り返り(10月25日~10月29日)
<主要指数>
・NYダウ +0.4%
・S&P500指数 +1.3%
・ナスダック総合指数 +2.7%
=駆け足バージョン=
経済指標は堅調だったもののインフレ懸念は強まらず、長期金利は低下しました。株式市場は予想を上回る企業業績の発表が多かったことを受けて成長株を中心に買われ、主要3指数は史上最高値を更新して10月を終えました。
=ちょっとだけ詳しく=
先週は引き続き企業の決算発表に投資家の注目が集まりました。主要ハイテク株の決算が発表され、マイクロソフトやグーグルの親会社のアルファベットの決算が市場予想を上回って大きく買われた一方、アップルやアマゾンは予想を下回り、発表後は売られました。しかし、両銘柄も事前に買われていた反動という面もあり、週間ベースでは上昇しました。経済指標は堅調な景気を示す一方でインフレ懸念を強めることはなく、前週まで上昇基調だった長期金利が低下して成長株には追い風となりました。バイデン大統領のインフラ法案が当初の案よりも増税規模が小さくなったことも好感され、主要3指数は揃って史上最高値を更新して10月末を迎えました。
S&P500指数チャート 過去1年間
2.今週のズバリ!
これだけは知っておいてほしい情報をお届けするコーナーです。
強い業績相場
先週も業績相場が続いた。注目されていたIT大手の決算発表は対市場予想という点では2勝3敗という感じだったが、株式市場、特にナスダック市場は予想を下回った銘柄に引きずられることなく上昇した。半導体株が総じて好調だったほか、時価総額の大きなテスラの急騰も支えた。
市場予想を下回ったアップルとアマゾンの時価総額のS&P500指数に占める割合は10%を超える。これだけの大型株が下落したのに主要3指数が揃って史上最高値を更新した金曜日の動きは、強気筋に言わせると上昇トレンドの強さを示したことになる。
一方、弱気筋に言わせると、ミューチュアルファンドの決算に伴うウインドウドレッシングが要因ということになる。これは決算期末のポートフォリオの見栄えを良くしようというものだ。実際にそうした動きがあるかどうかは疑問だが、11月相場が始まる本日からはそうした買いがなくなるので需給が悪化するという論法だ。
注目は企業決算から経済指標とFOMCへ
さて、今週も決算発表は続くが、大手ハイテク株の決算発表が終わったことと重要な経済指標の発表、そして金融政策を決める米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれるため、投資家の注目はそちらに移りそうだ。つまり、業績相場はこの辺で一服となる可能性が高い。
経済指標では5日の金曜日に10月の雇用統計が発表される。現時点での予想は非農業部門雇用者数が前月比プラス40万人。この数値は2カ月連続で予想を大きく下回っているため、また下回ると景気回復シナリオの見直しを織り込むかもしれない。その他では、ISM製造業景況感指数(1日)やISM非製造業景況感指数(3日)が注目される。
より大きなイベントはFOMCだ。既に債券買い入れ枠の縮小(テーパリング)の決定を市場は織り込んでいるが、その時期や縮小の速度が今回のFOMCの決定でどのように示唆されるかは、大きな影響を及ぼす。雇用市場やインフレ動向次第という前提条件は当然付くだろうが、テーパリングの速度は次に控える「利上げ」の時期を探るうえで重要であり、市場の焦点も利上げ時期に移りそうだ。現時点では2023年初頭か2022年秋という見方が混在している。
長期金利が先週付けた1.7%を上回る展開になれば、調整局面となりそうだ。FOMCや経済指標の発表を織り込んでも金利が落ち着いていれば、底堅い展開も予想される。
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