「 二ヴ-09-結社 」#1200文字のスペースオペラ

惑星"ダロ・ワーム・ニヴnX05"と彼ら"ニヴ"の存在を知っているか?



2020年から政府のエージェントによって君が100年後の未来まで強制連行された理由。そして、君も見ただろう、荒れ果てた地球とあの大型兵器。そして、地球奪還の作戦を言い渡されたのだろう。

なぜ君がここに連れてこられたか、知りたいだろう。

あれだけ大きな兵器を動かすには相性が大切でね。君の娘さんも、お孫さんも、あれと同タイプの兵器に搭乗して戦っていた。二ヴと呼ばれる知的生命体が月面で人類と接触し、それから地球に降り立った日から今年で80年。

米国の領土一部と遺伝子改造に長けたニヴの技術を交換することで、医学は大きく進歩した。まるで、インターネットが急速に進歩したように。

けれど、友好条約なんてものはただの紙切れにすぎなかった。ウイルス感染によって住む星をなくしては転々と移民を繰り返してた二ヴ達は、ずっと昔から地球を偵察し、人体をサンプリングをしていた。そして、多数のスパイを次の移民先、地球に送り込み、頃合いをみていたわけだ。

破綻した条約によって、人類と二ヴの交戦がはじまった。圧倒的戦力で勝ち得たと思えた戦争も、第二次宇宙対戦時には立場が逆転。地球も通信衛星も壊滅状態。そして、あの兵器を操縦できるパイロットも。

地球政府も、次の戦争が最後だと決断している。勝つ以外に生き残る道はない。負ければ、彼らの奴隷か人体実験行きだ。



君があれを操縦できる理由を知りたいか?

過去から、ここに集められた大人たちに共通していることは二ヴの血が混ざっていること。

地球で平穏に愛する者と生きていたい願った一部の二ヴたちが、秘密裏に集結し、自分たちが平凡に暮らす為に”二ヴ-09-結社”を築いた。

はじめは9人の二ヴたちによって構成された結社も次第に規模が大きくなった。彼らと彼らの家族は、世界中に散り散りに"密かに"平凡に暮らしていた。

ところが、ウイルス感染が深刻化した母星からの侵略通達によって、状況が一変。このまま地球を乗っ取れば、母星を同じ道を歩み、人類は生きてはいけない。自分たちの大切な人も。

そして、結社のメンバーは隠密に母星の対抗策を模索する道を歩みはじめた。自らの限界を超え、尽きるまで君の祖先は今の希望を築いた。生まれた母星ではなく、愛した星を選んだ。自分たちが守ってきた平穏な生活に終止符を打ち、自らを犠牲にしてでも、この星の未来を守る選択を結社は下した。



君はこのことを、共に過去から未来にきた彼らに伝えてくれないか?

結社の最後の生き残りの私も、次のミッションからは戻ってこれないだろう。老いない身体も時空移動で滅びていく運命。

我が子をあんな化け物と化した二ヴと戦わせるなんて。あの作戦が失敗しなければ、こんなことにならなかったんだ。本当に、すまない。



月面奪還部隊・地球領土奪還部隊に通達

目標
二ヴ殲滅

XX月XX日














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