表参道呑んべストリート 〜 ラフォーレ裏の「酒と飯」
まったくもって、note……というかライターの皆さん様々だ。
この1年半ほどのことだが3週間に1度の木曜日、女房が午後いっぱい拘束される通院をしてきた。
「きた」というのも昨日を以てそれがとりあえずの最終日だったのだけれども、そのけして短くなかった通院期間の中盤過ぎから、点滴などの副作用もありその当日は夕餉の仕度は難しいということになった。
なので通院当初は俺が職場で弁当を買って帰ったりしていたのだが、昨年の猛暑からこちらは傷んでもよろしくなかろうということで、やっぱりお互いそれぞれ食事を済まそうということになったのがこの半年ばかり前のこと。
というわけで昨日もその流れだったのだが、俺がそもそも呑助ということもあり、出来たら美味しい外食に合わせ麦酒(出来れば赤星!)も楽しみたいというのが理想科学のリソグラフ。しかしそんなトコというのはそうそう無いわけで、此度もいろいろと候補はあったにせよ帯に短し襷に長しで気絶するほど悩ましい日中(※仕事中)を過ごしていたわけだ。
したところ午後遅くになって飛び込んできたのが、こちら野猿(やえん)さんの記事。
原宿でハムエッグ定食、で、す、と!?
うわなんだこれはと……しかしこれを拝読した段階では「定食屋ベクトル」だったのだが、慌ててこの[大衆食堂BEETLE]でnote内検索をすると、こんな記事ががが。
ハンドル(ネーム)からして頼もしいyopparaideskaさん。
さらにはこちら、火中の栗さん。
この記事の冒頭、
「いま、緊急で記事書いてます。」
というのが決定打。井之頭の五郎ちゃんではないが、出会った時に慌てるのがホンモノなのだよワトソン君(笑)。
というわけで、仕事がハネたあと行ってきた。いやー、繰り返しになるが上記皆さんに心から感謝したい。
noteに限らずいわゆるグルメレポは俺の範疇とはしてないので細かいことは端折るが、今この現在の俺にとって、本っ当に丁度良かった。
酒場に限らず飲食店の良し悪しなんてのは視点や支点あるいは力点をどこに置くかによって変わるもので、ことにネット的な「星いくつ」で測れるものではない。スナックなんてのはその典型であろうが、要は客側の心持ちなのだろうと思う。
なのでこの店も手放して大絶賛かといえばそこまでではないのだが、やり方が上手い。
なんでも「ネオ大衆酒場カルチャー」なるもんを標榜しているらしいのだな。
リアル大衆酒場世代からすると小賢しく思わなくもないが、しかし逆に感心するし、頼もしく思う。
実際に昨夜はナウなヤングと、俺と同世代の御仁とがいい感じに混ざり合ってほぼ満席だったし、モノホンのド昭和な大衆酒場とは違って店舗が小綺麗なところにも好感が持てた。「ネオ大衆酒場カルチャー」とは言い得て妙。この辺りのハナシはまた稿を別にしたいのだが、俺ら昭和だへったくれだのをコンテンツ(笑)としている世代の「次」が、着実に来ているなあというハナシ。なるほど、こうやって文化というのは受け継がれるものだろうと。
1970年代後半から1980年代前半に青春だった我らにとって、原宿・表参道は最先端だった。
俺は逆にそれが苦手で竹下通りとかラフォーレとかには距離を置いていたのだけれど(青山にはのべつ通っていた)、それから45年ほどを経て、よりにもよってこの俺が、よりにもよって原宿の、よりにもよって大衆酒場に喜んで行くことになるとは想像だにしなかった。団塊ジュニアだというオーナーさんの戦略に、まんまとハマったわけでござるな。
21世紀も四半世紀。相も変わらずこの国も世界も様々の「なんだかなあ」に満ち満ちているが、あくまでも個人的な感触として、昨年あたりを「底」として、色々な場面で「ネオ」が立ち上がってきているような気がしてならない。
皆さんの記事も含め、新年早々から良きものたちに出会えた。
そして何より、このフットワークをもたらしてくれている今の生活に感謝し、ますます日々を大切に生きていこうと思う。女房の通院も終わったことだし、もっともっと楽しく。