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今日の1枚「ペンタクルスのクイーン」(2024年3月6日)
ペンタクルスのクイーン
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庭園らしき場所で、コインを両手に持って俯いている女王が描かれている。女王の口は固く結ばれ、前かがみな姿勢からも、コインに対しての思索を巡らせていることが窺える。ただ、同じ思索を巡らせるペイジとは異なり、経済には受け身な姿勢を持っていることが表現されている。背景は植物に囲まれており、ここが平穏な場所であるとともに、彼女自身の内面も物静かであることを示唆させる。
コインは人の生活に近いことから、人との関わりを想起させるのですが、風景の中に突如、椅子が現れ、描かれるクイーンの表情が明るい感じではない。ただ、焦っている感じではない。右下のうさぎが佇んでいるのが気になる。
たぶん、世界を作り出すことのできる母的な存在で、その世界の様子をみて、どう振る舞うべきか、何をすべきかを思案している。その結果的な部分へのアクセス、つまり「どうその結果となるように導けばよいか」という悩みでもあり、何でもできることへの警笛として、うさぎがじっとしている。何事も飛び出すことなかれ、ということなのかな。
とはいえ、そこまですごいのかな・・・優しさをまとっている感じだからこその、すごさなのかな。
(歴史とか調べたいので後日追記するかも。)