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正直過ぎて、少し恥ずかしい
うわ。息子が札幌に住むなんて、思っていなかったんだ。この2月。
この時は第一志望に合格したらと、ぼんやりその後を想像していたのだ。高3のこの勉強量と体調を考えると無理そう、とも思っていたけど。それでも急に第二志望を変えてから、まだ一ヶ月経っていなかったし、私は息子の東京生活を思い描いていたのだ。
この時の言葉は、そのまま私に向けよう。大きな声で言おう。
そうよ、札幌は素敵で大好きな街!
そして、この時、「札幌は良いよ! 安心して」なんて声をかけた私の友達の子は、東大に合格したのだ。
私っていっつも正直過ぎるのかな。
友達もまさか本当に合格するなんて思わなかったからと戸惑ってもいたけど、いやあ何だよ東大だなんてさ。教えてくれたって良いのに! 水くさいわあ。
私なんかその友達に、さんざん息子に対する揺れる気持ちや志望大学を言って「でも今年は勉強してないー」ってそれもすごく正直に、フラットに話していた。彼女を信用していたので。
いや、彼女だって正直で、本音で生きている。いつか彼女のことを記事にしたいくらい大好きで、良い関係を築いている。多分彼女も私を信用してくれている。なので、別にそれで彼女とどうこう関係が変わるわけではないけどさ。多分本当に自信がなかったんだろうってわかってるけどさ。
ただただ水くさいなあって。
学生時代の頃。
試験勉強してないー! って言う人なんて信用できないけど、私が「していない」と言う時って、引くほど本当にしていない。
一度だけ、結果的に「本当はしていたのでは」ってことになってしまったけど。
当時、早く寝て、すごく朝早く起きて勉強する習慣を身につけようとしていた。そしてその日は寝坊した。いつもの登校時間には起きたんだけど、早寝したわけだから、ただたっぷり眠っただけの日になっちゃった。前夜は、翌朝を見越して本当に何も勉強していなかった。
「ギャーしてないー!」って慌てて登校中に必死に暗記したら、偶然ポイントをついていたらしく、その教科が学年トップになってしまって。多分、人生で一番集中力を発揮してしまった時間ではないだろうか。後にも先にもそんなの一度きりなんだけど。
その時は、「ほらあ。してないなんて言ってたけど、やっぱり嘘やん」とみんなに言われたものだった。
「いや……ホンマにしてなかってんけど」と口ごもるしかなく。
でも自分がどうあれ、周りから見たらまあそこそこ勉強したんだろうって時に「してないー!」とは言わないよ。
もちろん言わないからって、良い点数が採れたわけでもない。
私は「正直」で「フラットに自分を見る」ことにこだわってしまう。そんなの上手に適当に流せば良いのに、水くさいところもみじんもない。情緒が足りないのかしら。
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