自己評価の心理学
どうも皮塩です。
日本人はよく本人は自己肯定感が低いなどということを聞いたことがあるだろう。
実際僕もそこまで自己肯定感が高いをいう自覚はない。自己評価というものはブレがあるもので、高い時もあれば、低い時もある。まぁ振れ幅の単位が小さいテンションみたいなもんだ考えていた。
この本では自己評価が低い人間と、高い人間について、実際の心理学などの事象に基づいて説明してくれるから面白い。
自己評価のタイプは4つ分けることができる。
①自己評価が低く、その状態が安定しているタイプ
②自己評価が低く、その状態が不安定なタイプ
③自己評価が高く、その状態が安定しているタイプ
④自己評価が高く、その状態が不安定なタイプ
①のタイプは自己評価が低い状態で安定しているので、嬉しいことがあったり、悲しいことがあったりしても自己評価が大きく変わったりすることがない。
向上心もあまりないタイプであり、現状を変えようとするような気力はない。
②のタイプの人間は、普段の自己評価は低いが、少しいいことがあったりすると自己肯定感が高くなる。しかし、少し嫌なことがあるとまたもや自己肯定感が最初と同じ状態になる。自分と意見が対抗する存在がいると反論をすることができなくなってしまう。
逆に自分の意見が相手に受け入れてもらうことができると、積極的に意見を述べることができるようになる。
③普段から自己評価が高く、自分でメンタルと保ったりする必要はあまりなく、ちょっと嫌なことがあったり、周りからの影響を受けることは少ない。相手に意見を述べたりする際も相手を攻撃するようなことも少ない。
④普段の自己評価は高いが、誰かに反論を受けたりすると自己評価が下がりだし、自己評価が不安定になる。自分の意見を否定されると怒りだしてしまったりする。競争によって不安定になる。ドイツのヒトラーもこのようなタイプの人間だと考えられている。
このような性格は4つの種類に分類される原因としては、主に幼少期の親からの教育だと考えられている。幼少期からの親からの教育の種類にも
接し方、頻度、行動に対しての評価、などがありこれがさらに細かに分類されていく。
女性の自己評価
女性は10代に入ってから見た目に関する自己評価がどんどん下がっていく、男性はあんまり自分の体型が太っていると考えてる人間は少数派であるのに対して、女性は自分はもっと痩せた方がいいと考えている人間が大多数を占めている。
さらには痩せ型の人間でさえもっと痩せたほうがいいと考えている。
また、男性が女性に求める体重よりも、女性は男性が求めている体重はもっとかるいと予想している。
そして、現在ではテレビやスマホ、雑誌そしてSNS。さまざまなメディアから情報が流れてくる。モデルでも、顔整いでも、グラビアでも見ようとしなくてもそのような情報は流れてくる。そして自分と比較して、勝手に自己評価が下がってしまう。
子供の自己評価
ある家に子供が二人以上生まれた場合があったとしよう。一番上の子が生まれた時、自分以外に子供はいない。親からの愛情を独り占めすることができる。自己評価は高い状態で保たれる。ところが二人目以降の子供が生まれた。両親は幼児の面倒を見るので手一杯になり、長子はほっとかれるような状況になるだろう。
その時、長男長女の自己評価はその状況に慣れるまでの間下がってしまうだろう。
しかし、成長して自己評価を全体的に眺めてみると、一番先に生まれてた子供の方が自己評価の高い人間の方が多い。
一番上は学力でそれ以降の子供に比べて秀でている傾向がありそれによって自己評価が高い場合が多い。一方、以降に生まれた子供は人間関係や運動神経などに長けている場合がおおい。
子供の自己評価を上げるためにも関わり方も重要になってきて、
例えば子供が
「同じクラスの人と友達になれなくて辛い。学校に行きたくない。」
などと相談をしてきたとしよう。
その答えとして3つの選択肢があったとしよう。
A「そんなの甘えじゃないか。ちゃんと話しかけていないんだろ?」
B「そうなのか、大変だな。昔は自分もそうだった。お父さんとどうすれば友達ができるか相談しよう。なんも君は悪くない。」
C「そうか、なんか学校で流行っていることとかないか?なんか困っていることがあったらなんでも相談してくれ」
Aの答え。
放任主義的というか相手に対して冷酷で突き放すような選択肢、このような答えを出すような親だとしたら、自己評価が低い人間になりやすい。
Bの答え。
若干子供に過干渉すぎる子供になり、将来的に独立するような人間いならなくて、いつまでも親の選択を無しに生きるようなことができなくて、実家暮らしをずっと続けるような人間に成長する可能性もある。
Cの答え。
個人的には正解のラインということにしたいが、まだ子供ができたことがないのでどうすれば正解なのかわからない。過干渉でもなく、放任主義といわけでもない。必要なタイミングがあれば力を貸すなんて感じの塩梅にすると子供が自ら行動できるような自己評価の高い人間に育つことができる。
自己評価を改善する方法。
自己評価を改善する方法には9つの鍵がある。
自分自身との関係
①自分を知る
②自分を受け入れる
③自分に対して正直になる
行動との関係
④行動する
⑤自分の心の中の批判を黙らせる
⑥失敗を受け入れる
他の人との関係
⑦自己主張をする
⑧他の人の気持ちや立場を理解する
⑨社会的なサポートを受ける
低い状態の自己評価を上げるには小さいことでも成功体験を積んでいくことが大事になってくる。例えば人に何かを伝えることが苦手な人間がいたとしたら
学校で、隣の席の人にペンを借りるとか、知らない土地で駅の場所を聞くなど、失敗しても大きな影響がないだろうということを少しづつ続けるようにしてだんだんランクアップしていけたら、最終的には人に何かを伝えることがだんだんできるようになっていくのではないだろう。
中間的な目標を設定する。
人間は何かを成し遂げたいと思う時目標を打ち立てる。
例えば、5kg痩せたいという目標を設定を設定したとしよう。
中間目標として、例えば毎週500gずつ減量するという目的を立てたとする。そうしたら10週、70日で5kgという現実的な減量計画ができるようになってくる。
そして、中間的な目標を立てても結果に応じて、再計画修正をしていくことが大事になってくる。
セラピーを頼る。
人間一人ではどうしようもない時はある。自己評価を上げるためにはセラピーにいくことも検討するべきである。
日本ではあんまりセラピーとう言葉は馴染みが深くないが、一般的な精神科や心療内科とは違い、セラピストは特別な資格を持っていない一般人でもなることができる。
セラピーの心理療法も大きく分けて二種類存在している。
認知行動療法
この治療方法は、患者の現在に注目して治療する方法。患者の過去の行動や心理状況を分析して、現在の行動などを変えていき、現在の状況をかえていくという治療方法になっている。
長所
・考え方や行動を変える
・セラピストからの力が大きい
・科学的に根拠がある。
短所
・患者の負担が大きい
・自分が避けていることに対して直面しなければならない。
・なぜ自分がそのような思考や行動にいたった経緯をあまり理解することができない
精神分析療法
もう一方の治療方法である、精神分析療法は、患者の過去に注目して治療する治療用療法。セラピストは患者に対して大きく助言するわけではないが、患者の過去に注目して掘り下げていく治療方法である。
長所
・自分についてよく知ることができる。
・自分の思考や行動の理解の助けになる。
短所
・行動の変化に効果を発揮するわけではない
・時間がかかる
・セラピストからの力はあまり大きくない。
感想
今まで自己肯定感については、今日はいいことあったからテンションなんか高いなーとか、怒られたからテンション低いし、なんかバッド入ってるみたいな曖昧な感じだったけど、この本を読むことによって、さまざまな要因があるということがわかった。多分この本で読んだこともいずれ忘れてしまうからまた読み直したいなって思いました。