無名ライターや無名メディアが有名な人に取材する方法
こんばんは。さくらインターネットが運営する「さくマガ」で編集長をしている川崎です。
今回は取材交渉のノウハウについてお伝えします。ライターの方やメディアの方は知っておくと仕事に活かせると思います。
さくマガも2019年11月にオープンしたばかりなので知名度が全くありません。いまでも知名度がないです。知名度欲しいです。
にも関わらず、多く有名な方に取材を受けてもらっています。過去に取材を受けてくれた方はこんな感じ。
・フォロワー数20万人越えのインフルエンサー
・上場企業の社長
・元日本代表のサッカー選手
・お笑い芸人
・ベストセラー作家
・グラビアアイドル
オープンの2カ月前に取材した方もいるので、ホームページのURLが決まっていない状態から取材交渉をしました。すごいですよね。ホームページが開設していないのに取材を受けてくれるなんて。
私だったら怪しく思って受けないでしょうね……。取材を受けてくれた皆さま、本当にありがとうございました!
どうして無名メディアが取材を成功できたのか。その秘訣がFABEです。FABE理論に基づいて取材交渉をしました。
FABEはプレゼンテーションなどでよく使われるフレームワークですが、交渉の際にも活用できます。
FABEとは
FABEはそれぞれの単語の頭文字です。
F⇨ Feature:特徴
A⇨ Advantage:優位性
B⇨ Benefit:価値
E⇨ Evidens:証拠
この4つの要素を使ってプレゼンをすれば成功しやすいというものです。私がこの中でも特に大事にしているのがBenefit(価値)です。
相手にとって取材を受けることに価値が有るかどうか。価値がない場合は、どうやって価値を与えられるか。
ここをしっかり考えて依頼する必要があります。取材相手にとってのBenefit(価値)を交渉時に上手くアピールすることで、相手にOKをもらいやすくなります。
あとはBenefit(価値)を感じてもらうためにEvidens(証拠)を提示することも大事です。「これさえ買えばあなたもモテモテ!」という商品があっても証拠がないと買う気にならないですよね?
よく、ネットで「ソースは?」と聞かれることがあると思いますが、これと同じようなものです。
私の場合はBenefit(価値)とEvidens(証拠)を考えて相手に提案をするようにしています。
これは取材交渉以外にも使えると思うので、参考にしていただければと思います。
具体例
実際にFABE理論を使って取材交渉が成功した例を紹介します。
さくマガは「やりたいことをできるに変える」というコンセプトで運営していて、”人”にフォーカスしたメディアを目指しています。(Feature:特徴)そこで、お笑いの世界で試行錯誤している貴殿にインタビュー取材をさせていただきたいです。インタビュー取材費用は〇〇円をお支払いします。(Benefit:価値)
集客はSNSとメールマガジンを活用します。弊社のメルマガ会員は〇〇人いるので、集客が見込めます。(Advantage:優位性)前回の〇〇さんの記事では〇〇人がメルマガ経由で訪れてくれました(Evidens:証拠)
実際にはこれを資料にまとめて、依頼時に送るようにしています。Benefitはお金でもいいですし、認知度アップに貢献することでもいいです。よく成功するのは自書の出版を控えた人に本の宣伝をしてもいいから取材させてくださいというものです。相手の方が何に価値を見出すのかを見極める必要があります。
例えば、お金持ちの社長に「取材料を払うから受けてくれ」と言っても価値を感じないと思います。ただ、お金持ちの社長にあなたを紹介して認知度を上げますと言えば、もしかしたら価値を感じてくれるかもしれません。
そのあたりは、事前に調査をして臨機応変に考える必要があります。私の場合は取材したい人を見つけたら、その人のSNSを確認して、どのようなものに価値を感じるかを考えるようにしています。
取材交渉が失敗したときに
すべての取材交渉が成功するわけではありません。そんな時はさっさと切り替えて次の取材対象を探しましょう。
ダメなときはダメなので、仕方がありません。どうしても”その人”に取材がしたいのならば、ダメだった理由を考えて周りの人から攻略していけばいいと思います。最終手段はコネです。
まとめ
無名なライターやメディアはFABEを活用して取材交渉をしようという内容でした。あくまで、確率を上げるための方法ですが何も考えずに取材交渉するよりはかなり良くなるのではないでしょうか。
うまくいって有名な方が取材を受けてくれた。そんな場合、次回からは「こんなすごい方も取材を受けてくれました」という資料を作りましょう。
そうすれば、取材交渉時に送ればさらに成功確率は上がると思います。取材したいリストを作ったら、ダメもとでFABEを使ってアタックする。そうすれば少しずつ取材を受けてくれる人も増えていくと思います。
自分自身やメディアにブランド力がつけば、さらに取材交渉の確率は上がっていくでしょう。