手料理と物語

 最近、恋人が手料理を作ってくれるようになった。今までに六つの料理をいただいた。どれもとてつもなく美味しかった。チキンラーメン。オムライス。カレー。納豆オムレツ。納豆炒飯。ドライカレー。一つ一つ今でも覚えている。あと何品作れるのだろうか。底が知れない。もはや胃袋が掴まれているのかも知れない。

 一緒に料理も作った。僕は料理を全然したことがないが、恋人の指導の下、野菜を切ったり、フライパンを回したりした。恋人は凄い褒めてくれて、僕が作った料理を私のより美味しいと言って、食べてくれた。でも僕は恋人が作った方が美味しいと思っていた。お互いがお互いのために作るから美味しいと感じるのかな。


 家で一緒に料理をすることはとても幸せな時間だった。何枚も写真を撮り、何度も頬が緩んだ。食べきれなかった残りは翌日のお弁当にした。仕事場で一人で食べる時も頬が緩んだ。おそらく幸せオーラが出ていただろう。

 恋人が作る料理はとんでもなく美味しいし、恋人と過ごす毎日はとてつもなく楽しい。もはや隣にいるだけで全てが華やかになる。二人で十分秋を味わえたかな。
 もう時期、肌寒くなり始めた季節がやってくる。僕たちは僕たちの物語で、二人でずっと手を繋いでいたいな。

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