カタリバ北海道さんと2日間を過ごして
2月19日、2月20日カタリバ北海道さんのカタリバという取り組みにキャストとして参加させていただきました。残念ながら今回は道東では珍しく大雪に見舞われてしまい企画自体は中止となってしまいました。そんな中でも多くの感じたことがありましたので今回はそのことについて書いていきたいと思います。
今回のカタリバに参加した経緯
今回のカタリバ参加は2回目でした。初めて参加したのは今年の夏休み、まだまだ精神的にも高校生に近いときでした。その時の自分は「学校の外を知っている先生になる」という目標のもと、とにかく何でもやってみたくて、なんでも経験してみたくて研究室活動に片っ端から参加していました。カタリバもその中の一つでした。「学校の先生になる」という明確に見えて、自分でもその思いを疑ったことのない夢をもって臨みました。
自分の担当した3人はカタリバを通して目に見えるように心が強くなっていくのを感じました。涙を流して「自分を担当してくれてありがとう」と思いを伝えてくれた生徒さんもいました。傍から見ても成功、あの時の自分もうまくいった!と思っていました。ただ最近、自分が様々な環境、人に会い将来に悩んでいく中でカタリバでの自分のあの対応は本当に良かったのかと考えることが増えました。あの時私は「夢を持っていない高校生」と「夢を持っている大学生」という関係で接していたように思います。夢がまだ見つけられていないという状態を最後に経験したのはかなり前のことで正直、全然気持ちがわかっていませんでした。
そんな中、お誘いいただいた2回目のチャンス。今度は自分の目的をもって参加したいと決めたものでした。夢がまだわからない自分というあの時とは全然違う自分で自分がどう進めていくのかどんな対応をするのか楽しみな反面、自分のことも決められていない人が高校生に関わってしまっていいのかという気持ちもありました。結果は残念ながら中止。コロナ禍ぶりの何とも言えない喪失感を感じつつも、不安感も大きかったため語弊のある言い方ですが少しほっとしてしまっている自分がいたのが本当のところでした。
改めて考える活動の意義
活動後の交流会の中である大人の方が「カタリバは大人の目線から言うと高校生の活動であると同時に大学生の活動でもあるんだよ」というお話をしてくださいました。自分の中でその言葉はとてもすとんと落ちて、自分は今日、中止にならなくても参加してよかったんだと思いました。だからナナメのの関係なんだとも思いました。
(ナナメの関係とはナナメの関係 - Bing images)
カタリバ北海道の方がとても興味深いことをおしゃっていたのでそれについても少し書きたいと思います。それはナナメの角度をどうするかということです。そのことに当てはめて考えてみると私は今、生徒さんと同じように夢について悩んでいて、ナナメといっても限りなく0度に近い鋭角だと思います。反対に4月から教員となられる4年生の先輩方は直角に近い方も多いのではないかと思います。
これから直角になるために私は勉強していきます。しかしながらナナメの関係でいられるこの残り3年間でしかできないことも多くあるので大切にしていきたいです。大学生活の中では3年を通してこのナナメの角度を自分でコントロールできるようになることを目標にしたいと思います。
この2日間一番大きかったことは自分の興味関心と近い方に出逢うことができたことでした。アートに何か可能性を感じていて、でも今までかかわった経験がないから、、、とまだ何もやっていないのにやめたくなってしまっていました。そんな中で出会ったその方は自分のやりたいことをうまく意識化、言語化できていない私にとってはとてもありがたい機会でした。
「この世のすべてのものがフィクションで、アート。人工物はartifactでしょ。artってはいってるでしょ。つまり私たちはartで創られた世界に住んでいるって言えるよね。内閣、学校、思想、論文、全部人工物だよね。そしたらアートともとれるよね。そう考えるとアートってすごく大事で物事の根本にあるものだよね。」
「アート、芸術を通して教育はどうできるんだろう。」
「○○っていう本に書いてあったんだけど・・・」
「□□っていう学者さんが言うには、、、」
「アートってわからないで済ませたらダメな気がする。まだ自分もよくわからないけど。」
といろんなお話をしてくださいました。いろんな討論、対話、3時間以上ずっと続いてお互いに興味津々、目がずっと大きく開きっぱなしでした。活動的なことに重点を置いてきた自分にとって、教育史、教育哲学、教育心理、様々な学問に基づいた考え方や調査方法、とてもとても新鮮なもので理論に重点を置くことの重要性をひしひしと感じました。
next action
とにかく論理的な学びをこれから増やしていこうと思います。以前までは卒業研究のために論文を読もうとしていました。卒業研究で焦らないために。でも一回その考えは捨てようと思います。まずはこの知りたいことを貪欲に学べる調べることができるせっかくの大学生活を大いに使って自分の興味関心をどんどん論理的に深ぼっていきます。
そしてせっかく実践の多い環境にいるからこそ体験したことを感想だけで終わらせない、論理に結び付けるそこまでの自分のやり方を今年3月までに構築していきます。
我逢人
おまけで人と逢うことについて少しだけ。
私が高校で所属していた書道部での書道パフォーマンスのテーマは「我逢人~我、人と逢う」でした。そして決まってこんなアナウンスがパフォーマンスの際、最後に流れます。
「パーフォーマンスのテーマは『我逢人~我、人と逢う』。・・・人との出逢いは何かを生みます。人はそれぞれ違う領域をもって生きています。だから出会いは人を強く深く成長させてくれます。人と逢うことを大切に、人と逢える場を大切に、人に逢う姿を大切に。今日出逢うことができた皆さんに感謝の気持ちを込めて、、、。」
今でも暗記していくほどとても好きな言葉で、今回の出逢いは特にこのことを強く体感しました。
特に自分の課題は人に逢う姿。いつどんな方にお逢いしても自分史上一番成長している自分でいられるように、精進していきます。