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ロッテのアイス「Coolish」とEC「LOHACO」のマーケターがデータで変革に挑む!『MarkeTree manabi vol.3「データ活用を企むWebマーケターの作戦会議」(MarkeTree #06)』@渋谷(2019/3/19)
あるイベントで「データドリブンじゃないマーケティングは、マーケティングじゃない」という名言にしびれたマーケターZUKAです。
そんなぼくにタイムリーなイベント「データ活用を企むWebマーケターの作戦会議」に参加したので、レポートします。
マーケター向けイベント「MarkeTree」とは
顧客中心思考2.0マーケターのための学びの場、MarkeTree manabiへ
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
挑戦するマーケターには課題がいろいろと…
(ぼっちマーケターって、ぐさっとくるなあ(笑))#MarkeTree pic.twitter.com/N7AXuoyaBJ
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が主催するマーケターのためのイベントです。今回、ようやくスケジュールが調整でき、参加できました!
「目の前の壁を超えるヒントが見つかる。MarkeTree(マーケツリー)は、現場で奮闘するマーケターのライトニングトークと、様々な業界のマーケターとの出会いで、今するべきチャレンジに活きる何かが見つかる交流イベントです。」(イベントページから引用)
現場で奮闘するマーケター…まさに今回の登壇者にぴったりの表現です。
LT「愛されるブランドづくり」(ロッテ 北村考志さん)
ロッテの北村さんのよるLT。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
テーマは、アイスのCoolishクーリッシュのマーケティングについて!#MarkeTree pic.twitter.com/FGEj8gFKdr
北村考志さんは「ロッテイノベーション本部のブランド戦略担当アイス企画課クーリッシュブランドチーム」に所属する、最前線で奮闘するマーケターです。2014年からクーリッシュ商品開発担当、2019年からクーリッシュブランドチームのブランドマネージャーになっています。
さて、ロッテのクーリッシュといえば…。
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
2004年に全国発売して爆発的なヒット!
生産が間に合わず、社告を出すほど…。#MarkeTree pic.twitter.com/YPlezEKbkR
当時、「飲むアイス」のコンセプトに驚きました。しかし…
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
2016年より戦略の変換で、毎年120%の成長へ!
爆発的ヒットしたときの水準へ。#MarkeTree pic.twitter.com/qa8te1Rs0a
爆発ヒットしたあと、低迷したものの、2016年から戦略を転換し、好調に推移し、2018年に過去最高の売上高を達成!
この戦略転換、気になります!
着任当時のCoolishのブランド戦略・戦術は…
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
着任当時のブランド戦略
心をリラックスさせてくれる飲むアイス!
20代社会人男性
違和感を感じつつマーケティングを進めていたが、次第に疑問が…。#MarkeTree pic.twitter.com/oeTMMkr6XV
ターゲットは、20代社会人男性。
商品は「爽やかさ」「ひと休み」「リラックス感」を意識したフレーバー。
北村さんは販売開始当初の戦略でマーケティング活動を進めたものの、次第に疑問を感じ、真の問題発見へ。
問題発見(1)そもそも認知されてるいるのか?
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
真の問題発見へ(1)
助成認知率が低い?#MarkeTree pic.twitter.com/iU76qkdrqa
エボークドセットされていない…要はアイスを買おうと思ったときに、思いつかないのでは?と。「助成認知率」を他の製品と並べてみると劣っています。
問題発見(2)購入しているのは20代社会人か?
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
真の問題発見(2)
購入してるのは20代男性か?#MarkeTree pic.twitter.com/JPdgyAn8tV
ターゲットとしていた「20代社会人男性」が、購入構成比で高くない!
問題発見(3)共感・納得感が低い商品展開・プロモーションになっているのでは?
作り手側の「リラックス」「ひと休み感」に対して、お客様は機能価値として「手を汚さず食べられる」「クールダウンできる」「さっぱりとした味わい」、情緒価値として「清涼感・冷涼感」「気分がリフレッシュする」と、ギャップがありました。
真の課題発見(4)
製品パフォーマンスが高くないのでは?
おいしさのイメージが劣っていたり、パッケージや食べやすさに不満が…。
データに裏付けした4つの問題を発見し、クーリッシュの新方針を打ち立てます。
ブランド育成に向けたCoolishの新方針
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
真の問題発見から導き出した、クーリッシュの新方針#MarkeTree pic.twitter.com/yUoplcBJpY
戦略は、そもそもの「認知率の獲得」「共感・納得感の創出」。
ターゲットから性別や年齢が除かれ、商品パフォーマンスも見直し、CF訴求内容も変わりました。
一新された訴求イメージ
過去の訴求イメージはこちら
成果のポイント「ブランド価値の共創」
成果のポイントのなかでも、お客様の声を受け止めたこと、顧客との共創・共感を目指したことなのではないでしょうか。
ブランドの成長(愛される)には?
お客様のなかで育成されたブランドをもとに、戦略を考えるに尽きると。
北村さん「データを素直に受け取って、ブランドを作る」
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
データを素直に受け取って、ブランドを作る!#MarkeTree pic.twitter.com/PptHCNmMH2
「データを素直に受け取る」って、ユーザーがすでにブランドに持ってくれている資産をしっかり活用することです。最近は、リブランディング施策を見かけますが、ユーザー不在になっていないか、気になります。
北村さんのQAタイム「データはどこから?」
北村さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
Qおいしさイメージはどうやって調べたのか?
A自社で毎年行っているブランドの定点調査(U&A調査)
→新しい調査をしたわけではなく、もともと調査していたデータをしっかり受け止めた。#MarkeTree pic.twitter.com/vFd6UX2bg0
自社が行っていた定点調査に答えがあったそうです。
北村さん、ありがとうございました!
続いて、アスクルの高城さんが登壇。
講演「LOHACOにおけるECデータの徹底活用」(アスクル高城さん)
講演はアスクルの高城さん「LOHACOにおけるECデータの徹的活用!」#MarkeTree pic.twitter.com/f6gd8QjRFZ
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
企業向けEC「アスクル」の個人向けが「LOHACO」です。
(ここから撮影・シェア禁止の貴重なデータを多数紹介していただきました。本レポートでは、シェア可能なものを掲載しています。)
データ活用の3つのポイント
・お客様のことを理解する
・事業の健康状態を正しく把握する
・メーカー様との共創を深める
まず、お客様のことを理解するためのデータ活用から。
高城さん
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
・LOHACOの中心ユーザーは30代・40代女性
・エリアは都市部
・女性顧客は働くママが多数#MarkeTree pic.twitter.com/PPhiptBOHl
LOHACOのユーザーの特徴は、
・30代・40代女性が中心
・エリアは都市部
・女性顧客は働くママが多数
名付けて…。
LOHACOのコアユーザー「なんでもロハコさん」
なんでもロハコさんとは…
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
日用品に限らず、まとめてお得て購入。
まとめて買うと、購入単価はアップするが、配送料と宅配受け取り負荷は下がる、
(宅配の受け取り負荷って、発想なかった…)#MarkeTree pic.twitter.com/NzqxqmXzdz
生活にLOHACOが根付いたユーザーを「なんでもロハコさん」と。
「まとめ買いのメリット=配送料と受け取り負荷を下げる」に驚き。
続いて、事業の健康状態を正しく把握するためのデータ活用。
高城さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
事業の健康状態を正しく把握するためのデータ活用
→KPIのモニタリングツールの提供など…#MarkeTree pic.twitter.com/GQUaPP77QL
具体的には、サイトリニューアルの効果もKPIで評価しています。
最後に、メーカーとの共創を深める「ECマーケティングラボ」。
ECマーケティングラボ:購買データを公開してオープンイノベーション
高城さん
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
ECマーケティングラボで、130社と価値を共創する取り組み。
・購買データの開放によるオープンプラットフォーム化!
・オープンイノベーションを実践
事例共有会、テストマーケティングなど#MarkeTree pic.twitter.com/9D3ztPQ5jK
購買データはLOHACOのものなので、さまざまなメーカーが自社はもちろん競合他社のデータも見れるオープンプラットフォームになっています。
実践例のひとつがメーカー二社によるコラボです。
オープンイノベーション:エステー×大王製紙
高城さん。
— 河原塚 徹@書評好きマーケター (@passionhack) March 19, 2019
メーカーコラボによるオリジナル商品
エステーと大王製紙が共同開発
→裏付けとして、トイレットペーパーとトイレ用消臭剤・洗剤は同じオーダーで買われやすい!#MarkeTree pic.twitter.com/Zn29PD56cm
データからセットで購入されやすいものがわかり、同じデザインにすることで買われやすくなると。
高城さんのまとめ「目的を明確にしてこそデータは使い倒せる!」
高城さんのQAタイム「KPIの決め方は?」
高城さんへの質疑応答も多数あったので、一部を紹介します。
Q:組織でデータ活用するには?
A:フラットで民主的な組織を作ること。データ活用についての社内教育もしっかり行う。
Q:Amazonとの違いは?
A:女性寄りのサービス設計。例えば、配送時に配送先に到着しても、家の呼び鈴を鳴らさないことも(寝ているお子さんを起こさないように)
Q:KPIの決め方は?
A:事業のフェイズによって異なる。例えば、黒字転換させるためのKPIは何か?と、経営課題によって決定する。
高城さん、データドリブンな事業運営にしびれました。ありがとうございました!
フリーディスカッション「どんなデータ活用、企んでますか?」
北村さん、高城さんの話を聞いたあと、参加者同士でフリーディスカッションする時間がありました。内容は参加者限定ということで…。
運営メンバーのみなさん、主催者のパーソルプロセス&テクノロジー株式会社のみなさん、ありがとうございました。
なお、次回は4月16日、挑戦するマーケター5名が登壇するそうです!
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