海中の静けさの中で(#ショート#あらすじ#小説#創作)
私は自分に自信がない。勉強も好きではないし、いい大学も出ていない。運動も出来ないわけではないがまあ普通レベル。水泳は15mしか泳げない。人を話すのも人前で話すのも得意ではない。人といると疲れるので、親友と呼べる人もいない。女友達は深い関係になればなるほど、結局は自慢話か妬みやシットなどが出てきて上手くいかなくなる。自分もしんどくなるので長い付き合いは出来ない。男性と話すのも苦手で彼氏もいない。そんな薄っぺらい自分が自信と呼べるものが何も無く自分も好きでなく、人に合わせてばかりで悶々とする日々。
そんな自己肯定感皆無の自分が考えたのが、どうにか自己肯定感を上げようと人と違う事は何かと毎日のように考える。
そんな中、スキューバダイビングの資格取得をする事にした。東北に住んでいるので周りにやってる人や資格を持っている人はほぼいない。やってる人口も少ないので話題にもならない。これはいい!と思い立った。人と違う事が出来る自分。まずコレを目指す。
きっかけは社会人一年目くらいで友達と沖縄旅行に行った時、ダイビングをしているグループと同じ船に乗り合わせたが、そのグループがなんとも楽しそうで盛り上がっており、おまけにダイビングインストラクターがいい体のイケメン揃い。何これめっちゃ楽しそうじゃん、やりたいかもと思った。
一人でやる勇気もないので、仲良かった女友達を誘ったが、水着になるのが嫌だ、日に焼けるのが嫌だとなかなかノッて来なかったので、しょうがなく一人で始める事にした。ダイビングショップは当時1件しかなく、そこでダイビングライセンスを取ることにした。
そこは…個性派な人達の集まりだった。