《販売決定》アフリカ布の【PCケース】〜作り手探しから始まった、3週間の道のり〜
Jambo(こんにちは)、ケニア在住のリエ(@KawanoYOME )です。
この度、アフリカ布ブランド「RAHA KENYA」の第三弾商品が決定しました!(わー!!きゃー!!ぱちぱちぱち...)
これまでアフリカ布セットアップ、ピアスを販売してきましたが、次にトライするのは【PCケース】!
なぜかというと、「欲しい」の声が多かったから。
Twitter上だけでなく、直接会う方々からも「PCケースって意外と可愛いのがない!欲しいから作ってよー!」と言われてました。そして私自身も、PCケースで"これだ!"というものに出会えず、探しまくっていた時期があったので。「気持ちわかる!」そう思って製作を決めました。
ということで、行動を開始して3週間。
ついに!PCケースが完成したのです!!
今回は販売を記念して、完成までの道のりを記したいと思います。
《目次》
1.誰に作ってもらうんだ?
2.サンプル製作
3.作り手とデザイン決定
4.いざ、オーダーへ
5.PCケース完成
6.予想外事象が発生
7.今、できる限りの最高作を
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《Day:1/25〜1/26》
1.誰に作ってもらうんだ?
これまで洋服が作れるテーラーさんばかりを探していた私。
ふと、思う。
「あれ、小物作れる人ってどこにいるんだ...!?」と。
ということで、聞き込み調査することに。
ちょうど布買い付けの予定があったので、そこのエリアにいるテーラーさんに「Can you make PCケース?」と聞きまくる。
ちなみに、"PCケース"は全く通じず。
正しくは『ラップトップケース』ということが発覚。(でもここではPCケースと記載します)
それでも「?」という顔されるので、実物を持って聞き込みすることに。
結果、
惨・・・・・・敗・・・・・!
私が聞いた人はみんな洋服作り専門の人だったらしく、「ごめん、作れないよ...」と言われて終わり。
誰か作れる人知らない?と聞いても、「ん〜...わからない」で終わる。残念。。。
でもこれで"洋服作れる=小物作れる"ではない事がわかったぞ。いい収穫。
めげずに翌日、マサイマーケットへ!
マサイマーケットはひろ〜い広場にギュッとMADE IN KENYAものが詰まってる場所。アフリカ布小物を扱っているお店も多いので、早速聞き込み調査。そしたら「作れるよ^^」という人が、でてくるでてくる...!!
っしゃー!!ヒットー!!ここだったかー!!(嬉)
ということで、特に良いと思った人をピックアップして連絡先を交換することに成功。
「私が買った布で作って欲しいの!!!」と言ったら珍しげな顔をされたけど、OK〜!と快く承諾してもらえた。(案外このような人はいないらしい)
見つかってよかった、ちょっと安心。
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《Day:1/27〜2/2》
2.サンプル製作
マサイマーケットで連絡先交換した一人から、早速その日の夜に連絡が。
「作りたいものどんなの?送ってもらえる?」と。
早い。仕事が早い。そのがっつき感、とても好きです。
まずはサンプル製作のため、3日後に会うことに。
下記手順でパパッとオーダー。
①路上で待ち合わせ
②近くのベンチでイメージ共有、図に書きおこしてもらう
③サイズをはかってもらう
④細かい部分(zip、ポケット有無)を共有
⑤布渡してバイバイ
Say helloしてからわずか10分でバイバイ。
ダラダラ話すことなく必要な事だけササッとこなす彼に、好感を覚える。
マサイマーケットで3人の職人さんと連絡先交換したけど、約束をしっかり守ってくれたのは、彼だけ。申し訳ないけど、他の2人から作るのはやめることにする。
今後のことを考えると、作り手のプロ意識がすごく大事になるかと。
これは技術よりも重視したいポイント。
きっと私はあれこれ注文することになるので。それでも諦めずに一緒に作り上げてくれる人、一緒に成長してくれる人に依頼したいと思ったのです。
そして彼にオーダーしてから3日後。サンプル完成!!
予想以上の出来で驚く。てか可愛い。
仕事の早さ、人柄の良さを考えるとすぐにでも彼に依頼したくなるけど、他のところで作ったPCケースと比較してみないと、良し悪しが判断できない。
ということで、いつも洋服を作ってもらっている、馴染みのテーラーさんにお願いしてみました!(この方は小物でも「いいよ〜」って作ってくれた♡)
そして2個目のサンプルも完成!!
ここのテーラーさんは洋服作りを何度もお願いしてて、信頼できる方。
基本的に洋服専門だから小物は慣れないらしく、縫製などはマサイマーケットの彼の方が上手かも。
でもPCケースの中に入れるクッションや裏地など、素材から提案してくれて、それがとても良かった。
(今まで素材って各テーラーさん任せで、考えたことなかった....!!!!)
そして2つのサンプルを比べて、素材でだいぶ変わることがわかった。
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3.作り手とデザイン決定
《Day:2/3〜2/4》
サンプル2つを元に、比較してみた。
サンプル①:マサイマーケットの彼作成
サンプル②:お馴染みテーラーさん作成
おもしろい。素材の違いで見た目がこんなにも変わるのか。
<比較①>裏地
左のサンプル①はでこぼこしてるのが気になる。仕切りも色物じゃなくていいかも...って思ってた。
右のサンプル②の方が高いだけあって綺麗。「濡れても乾きやすいよ。長く持つならレイン素材がいい」ってテーラーさんからアドバイスもあったし、レイン素材採用!
<比較②>クッション
アフリカのマーケットでPCケース売ってるの見た事あるけど、どれもクッションが分厚くて「買おう!」って思えなかった。
だから右のサンプル②を見て、「これだ!」と思った。
比較してみたらその差は歴然。
テーラーさんが「ちぎってみて、全然違うよ」って言ってくれて試してみたらサンプル①はすぐちぎれるのに対し、サンプル②は全くちぎれない。
こちらも高いけど...丈夫でスマート、サンプル②のクッション採用!
<比較③>横幅のデザイン
レザー(フェイク)ありとなし。見た目が全然違う。
見映えいいし、かっこかわいいしってことで...レザーあり採用!
例え素材の料金が高くついても、"自分が持って歩きたい"と思えるものでないと自信を持って「かわいい!」とおすすめできない。
比較によってそれがわかったし、納得できる素材選びができてデザインも決定したのでよかった。
そして作り手は小物作りも慣れているであろう、マサイマーケットの彼に決定!
ちなみにサイズは、縦28cm × 横34cmの大きめなものを採用。
ノートパソコンのサイズは様々で、サイズごとに作るか悩んだけど。どのサイズが需要高いか分からないし、トライしたてなのでサイズ幅を展開する段階じゃないと判断。
「大は小を兼ねる」ということで、大きめサイズを作ることに!
私が今使っているPCケースも大きめサイズだけど、PCの他に充電器やkindleなどを入れることができて、使ってみるとけっこう便利で。
それに折り曲げてクラッチバック風に持つこともできるので、いいかなって思った。
よし、早速作るぞー!
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4.いざ、オーダーへ
《Day:2/5〜2/6》
作り手は真面目なシャイボーイ、マサイマーケットで発掘した彼(以後、ウィリアム)に決定!!
彼に連絡し、打ち合わせすることに。
素材の話をすると、「探してみるけど、どこに売ってるかまだ検討つかない」とのこと。
なるほど、それは効率悪いし、違う素材購入される可能性が...。
ということで、素材は私が買うことに!今後の事を考えると、素材売り場を見ておくのはいい勉強だと思った。
早速素材提案してくれたお馴染みテーラーさんに相談!
すると「うちの受付の女性がお店まで案内するよ」という神返信が。
「え、そちらに何一つメリットないのに教えてくれるの!」って驚いた。
う、うれしい。
善は急げ、翌日に彼のオフィスへ!
受付の子に素材屋さんへ連れて行ってもらう。
場所はナイロビのタウン。
治安上の問題もあり、目的なく一人で好き勝手歩けないエリア。そのため彼女について行くのは、周りの様子を見学できるチャンス!!
アフリカ布スポットを見つけては「ここなんて道?」って聞いて頭の中にメモ。素材屋さんを紹介してもらうだけでなく、新しい布スポットも見つけられて、二度おいしい。
タウン中を歩いて歩いて、気づけば1時間半経過!見返りなしに付き合ってくれた彼女、そして彼女をかしてくださったテーラーさんに感謝しかない。
ケニアには、Give精神の人がたくさんいる。私、日々たくさんの人に助けられてます。
そして、「目的ある行動は、無駄にならない」と実感。
PCケース製作で、行動へのハードルがだいぶ下がった気がします。
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《Day:2/7〜2/14》
5.PCケース完成
PCケース製作依頼したその日に、ウィリアムからメッセージ。
「僕と仕事してること、後悔させないよ」
彼が自分の仕事に誇り持ってることを感じたし、無口で必要以上のことを話さない彼から出るその言葉は、とても重みがあるように思えた。
さらに、彼に好感をもてる出来事が。
依頼の際、「製作の進捗を随時送ってほしい」と言っていたんだけど、それも見事こなしてくれた。
ケニアの人ってお調子者も多くて「OK、OK♪」とノリだけで返事して、行動しない人が多かったりする。そゆところも好きだけど、やっぱ仕事するならごまかさない人であってほしい。
ということで、彼の真面目さを知りたくて、進捗報告を提示させてもらった。そしたら、もう!私が言わずともちゃんとくれて!(感動)
「彼を選んでよかった」そう思いました。
そして、ついに、ついに!
2/14のバレンタインデー♡商品受け取りだぁーーーーーー!
((ちょっと自分にもご褒美。))
「あぁ、ついに....!!」って思ったらうるっときたけど、まだまだこれから!
そして耐えきれず、カフェで商品チェックしてしまう。
↑興奮しすぎて商品1つ忘れてた。5種類じゃない、6種類です。(おい)
もう可愛くて可愛くて。帰宅後は商品すべて広げてうっとり。
今回、幅広いテイストの布を用意してみた。
アフリカらしいものから、日本でも気負わず使えそうなシンプルな色味、デザインまで。
誰かしらの好みにハマってほしいし、選ぶ楽しさを味わってほしいな、と。
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《Day:2/14〜2/15》
6.予想外事象が発生
うっとりもつかの間。予想外なことが起きた))))))))
Korin(@korin1bom3) さん、アフリカ布セットアップも購入してくれたお方から、な、なんと、「予約したい」というコメントが!!♡
まさかPCケースも購入していただくなんて!
「予約」って素敵な提案じゃないですか!!!
そこから他の方から「私も予約したい」とのお声が続々と!!
う、うれしい。チラッと公開がここまでいくなんて...。
なにがすごいって、値段もサイズも商品詳細も、まだ何も言ってないよ、私。
それなのに「欲しい!」という気持ちを発してくれて、すごいよ、みんなの寛大さ。
ということで、急遽「予約受付」をすることに。
そしたらそしたら、DMもコメントもたくさんいただけて。
『AFRICA』が早くも予約完売!追加発注することに!!!!
うれしーーーーーーーーーーー!!!
って安心なんてしてられない、検品検品!検品急げ!
(もう順序バラバラですみません。)
検品。実は私、これけっこう苦手で。細部にこだわりがない性格すぎて、「え?これダメなの?気にしてなかった〜!」が多いのです。
さすがにそれは良くない。この自覚があったので、実は1月の日本帰国時に【検品のポイント】をいろんな方から聞いてきたのだ。(ドヤ)
今回はそれをもとにチェック。
縫製やファスナー、サイズ、形のチェック、そして裏地のレイン素材をタオルで拭いて綺麗に.....
1つ1つ、うっとり厳しい目で検品する。
そしたらオーダーと違う点や、気になる点がチラホラ。全てまとめ、ウィリアムにお直し依頼のメッセージ。(現在進行中)
これは想定内なんで、よろし!
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7.今、できる限りの最高作を
という感じで、ついに販売できるフェーズに到達!
一部お直し商品はあることに加え、ぶっちゃけお直しできないポイントも発生した。でも、1つも無駄にしたくない。
秀逸な日本クオリティを求めすぎて、廃棄したりお蔵入りするのは、違うと思ってる。
「RAHA KENYA」は、製作を通して成長すること、自信をもった人になることを目的として立ち上げたブランド。
だから最初から完璧なものではなくて、今、できる限りの最高作を提供することが大切だと思ってる。
だから、どうしても直らない部分は、素直にお客様に言います。でもそれを考慮した価格やサービス提供にするなど、できる限り工夫をさせていただきます。
それでご納得していただける方、ぜひGETしていただけたら嬉しいです!
PCケース作ろうと決めてから3週間。
お待たせいたしました、ついに、販売できます!!!!
っしゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!
河野理恵(Kawano Rie)