週報代わりにブログを書くことにしました。鹿児島の環境ベンチャーCEO@ecommit
元取締役のナガヤン(某市長)のすすめでブログを書くことにしました
鹿児島県の北部に位置する薩摩川内市で創業し、『一緒に働く仲間の幸せと本当に世の中に役立つ環境ビジネスを追及する』を理念に全国展開を行っている環境系ベンチャー企業のCEOの川野です。
創業から14年が経ち(法人設立からは13年)、15年目(14期)を迎えるにあたり、新しい取り組みとして自分の想いや経営において大事にしていること、また、現在の状況などを社員や外部に伝える方法としてブログを書くことにしました。某市長のナガヤンからの強いすすめもあり、毎週の週報代わりに書いてみたいと思います!(さて、続くか…いや、頑張って続ける!)
先ずは130人を超えた社員の一人でも多くに見てもらえれば!
また、鹿児島でいつも勇気をくれる同世代の経営者の同志たちへの近況報告の場として少しでもいつもの恩返しができればと思っています。
第一弾は今期の所信表明
毎年10月の第一週に前期の振り返り、そして今期の意気込みをSNSなどで発信しているのですが、今回はこちらで。
正直、興味ない方には全く興味ないと思うので第一弾がこれでいいのかという気もあるのですが、ま、仲間に見てもらえばいいかなと。。。
少々長くなるかも知れませんがぜひお付き合いください。
第14期を迎えるにあたって
【御礼】
ecommitはいつの間にか法人設立14期目(創業15年目)を迎えました。
毎年怒涛の期末を終え、一息ついたときに感じるのは『今年も本当にたくさんの人にお世話になったなぁ』という感謝の気持ちです。
いつも支えて下さっている皆さま、第13期も本当にお世話になり有難うございました。14期も何卒よろしくお願いします!
最近では創業当時にお世話になった方が一人、また一人と亡くなる方もでてきましたし、社員でも創業当時から技術の面で支えたくれた大ベテランが病気で亡くなってしまうという悲しい出来事も経験しました。
『早く恩返しをしなくては』と焦る気持ちが年々強くなっています。この気持ちを程よいプレッシャーに今期も成長していきます。
【13期振り返り】
さて、13期はパッケージ化をテーマに自治体向けサービスの確立、生産・販売オペレーションの標準化、企業向けサービスの開発を行ってきました。
おかげ様で全国たくさんの自治体とお取引が始まり、サービスメニューも充実させる事ができました。販売に関しては海外企業向けのライブ配信オークション、同じく海外企業向けで独自の越境ECサイトを開設するなど、コロナで大打撃を受けているこの状況だからこそ、コロナが収まったときに大きく飛躍するための準備として大きな一歩が踏めたと思っています。
国内でも所属している京都超SDGsコンソーシアムと京都大学の繋がりから沢山の企業様と素晴らしいご縁をいただきました。環境経営をグローバルで実践する大大大先輩たちとの繋がりは本当に勉強になるのはもちろん、我々ベンチャー企業の強みや役割も感じる事ができ、
『自分たちがどのポジションで、何を強みに世界展開していくべきか』が見えたのは事業を加速させるための大きな気づきになりました。
また、今年何より嬉しかったのはゼロ・ウェイスト・ジャパンの坂野晶さん(ゼロウェイストで有名な上勝町の立役者、2019年度のダボス会議共同議長)との出会いです。前々からメディアなどで目にしており注目していた方だったのですがコンソーシアムのスタディツアーでご一緒し、さらにたまたま京大で同じゼミに参加させていただくことになりました。
数回打ち合わせする中で彼女の環境への取り組みがとてつもなく本質的で、僕らが目指している世界にリンクしていることに気づき、『何か一緒に出来ないか』という話になりました。両社が手を組むことで目指す世界へ一気に加速すると確信しています。
この1年で本当に多くの繋がりが形になり、事業も大きく発展しました。京都に足を運ぶことも多くなり、京大の時計台を見るたびに亡き父(京大出身)がつないでくれているのではないかと感じています。
【第14期の方向性】
さて、14期はというと、テーマは『ビジネスモデルアップデート』です。
主に二つのアクションを軸にさらに事業強化を行います。
① アライアンスの強化
昨年生まれた様々な企業様との連携を強化し、小売、製造、流通などあらゆる産業が一体となって循環の仕組みを作ります。リユースはもちろん、集まってくる資源を原料としてメーカーへ納品し、再び製品に戻していくリサイクルの仕組みを確立することで完全な循環のモデルをつくりたい考えています。
先ずはアパレルなど環境負荷の大きな産業でロールモデルを確立し、そこで培ったデータや物流の仕組みを活用し、他の業種・品目へ横展開していく戦略です。
今まで『売る』機能だった小売店の店頭で売ると同時に店頭で『引き取る』仕組みを構築し、独自の物流システムで効率的に収集を行い、一部はリユース、一部はリサイクルして再び繊維に戻していく、循環型のバリューチェーン(CircularValuechain)を構築していきます。
既に色々なところで実証実験がスタートしており、データも見えてきているので今期は複数の取り組みを発表できると思います。
② システムのブラッシュアップ
ecommitの事業の根幹を支えてくれている独自開発システムEVP(計量集計システム)ですが、大幅なバージョンアップが決まっており、RFIDタグを使用したトレーサビリティーやスマホアプリ版のリリースなど機能がさらに拡充され、今年度から本格的に収集運搬業者へリリースすることになりました。通常この手のシステムだと数100万、下手したら1千万以上するようなものが多いのですが、当社は初期コストゼロ、利用料はたったの1円/㎏(運んだ量に応じた従量課金制)と恐らく業界最安値です。
しかも現場を知り尽くしたプロたちが実際に3年半も使って改良に改良を重ねたものになっているので、きっと多くの収集パートナーの業務効率化に役立つシステムとして広がっていくはずです。今はまだ8社程度ですが、この14期中にさらに10社以上に使ってもらい、総重量1000t/月を越える物量を取り扱う予定になっています。
そうすることで全国のありとあらゆる業種の廃棄物の詳細データが集まってきて、ecommitはその膨大なデータを活かしたビジネス開発を行うことで競争力を保ち続ける計画です。
さらにシステムチームも本当に心強い仲間が増えており、開発のキャパシティも大幅に拡大しました。念願だった海外デビューもひょんなことから2年も前倒しで出来ることになり、
念願だったアジアの有害廃棄物の処理適正化を目的にcommitのシステムが使われる予定です。
これにより日本のみならず海外の廃棄に関するデータも集まり、いずれ来る海外展開に向けて大きな一歩となることは間違いありません。
【課題も沢山あります…】
先ずは人。どんどん新しい仲間が増えており、気付けば130名以上となりました。それでも事業の拡大のスピードにまだまだ追いつきません。昨年立ち上げた採用チームをさらに加速させ、今年も30人以上のあらたな仲間を採用する必要があります。また、採用するだけでなく既存メンバーと新メンバーを融合させ、文化を作り上げていける人事制度を整備する事で働く仲間がもっともっと快適に、もっともっとやり甲斐を感じられる組織を作る一年にしたいと考えています。
他にもまだまだ乗り越えなければならない課題は山積みですが、それはまた次回にでもお話しようと思います。
【ecommitの目指す未来】
ecommitが向き合う社会課題はズバリ『地球温暖化』です。
あまりにも大きなこのテーマがただの飾りにならないように、本質的に何ができるのか。現段階で見えているのは、以下の二つ。
①捨て方を見つめ直すことは作り方を見つめ直す事。
一方通行の消費社会の背景と原因を見つめ、ビジネスを通して具体的なアクションを実行する。モノが捨てられてしまうのは、循環する仕組みが無いから(圧倒的に足りてないから)。ecommitは消費者に身近な循環の仕組みを作ることでごみを減らし、焼却などの処理・処分によって発生するCO2を削減します。
②モノを作る以上にモノを循環させるのが大事な時代。
モノ⇒資源⇒モノという持続的なループができれば、究極、ごみが無くなり、天然資源を採掘する必要がなくCO2を抑えられるはず
『モノづくりニッポン』として世界で活躍した親父やおじいさんたち。
世の中から利便性を求められ、世のため人のために身を粉にしてそこを追及し、世界をリードしてきた先人たちにリスペクトの気持ちを持ちつつ、ある意味犠牲にしてきてしまった環境を、僕たちの世代がしっかり取り戻す。
高度経済成長ならぬ『高度循環経済成長』の大波にのり、『モノめぐりニッポン』と言われるような循環型社会をビジネスで実現したいと思っています。
最後まで読んでくださり有難うございました。今後も少しずつ発信していきますのでその際はお付き合いいただけると幸いです。 川野