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会社をつくるときに知っておきたかったこと / 発行株式数編 / 地雷除けリンク付き

主に銀行からの借り入れで資金調達を行うスモールビジネスと、
株式を使った資金調達を行うスタートアップでは、前提から色々と異なります。

しかし、スタートアップは起業の中では少数派なので、Googleで検索しても多数派であるスモールビジネスについての記事ばかりが上部に表示されてしまいます。

この問題のせいで、会社設立時にスタートアップを目指す起業家がスモールビジネス向けの記事を参考にしてしまい、誤りを犯してしまうことがあります。

その1つが、会社設立時の『発行株式数』についてです。

この記事では、自分自身の失敗を踏まえて、会社設立当時の自分に伝えたかった『発行株式数』についての注意を書きます。

1株の価額はいくらにすべきか?

会社設立freeeは、起業を目指す人々にとって素晴らしいソフトウェアです。

ただ、freeeを使って会社設立するとき、おそらく多くの人が以下の画像の部分でつまづきます。

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資本金はすんなり設定できるでしょう。
自分が会社に入れられるお金は事前に決まっています。

しかし、「一株の価額」「発行可能株式総数」の設定につまづく人々は多いのではないでしょうか。

そしてつまづいた人々は、「一株の価額」でググるわけですが、これはスタートアップにとっては危険な検索です。

検索結果のトップには、一株の価額は「5万円」や「1万円」に設定した方が良い、という記事がおどり出ます。
またfreeeのヘルプページにも、「一般的には、1万円を指定します。」と書いてあります。

株式で資金調達をする予定のないスモールビジネスにとっては、この助言は正しいでしょう。

しかし、スタートアップにとってもこの助言が有益であるとは限りません。

スタートアップがやらかしがちな失敗の1つとして、『発行株式数が少なすぎる』というものがあります。

この少なすぎる発行株式が何に起因するかといえば、『高すぎる一株の価額』なのです。

想像してみてください。

資本金が40万円の会社の一株の価格が一万円だとしたら、発行できる株式はいくつになるでしょうか?

たったの40株です。

よほど資本金が潤沢にあるのではない限り、一株の価額を「1万円」にするのはオススメしません。

少なすぎる発行株式の問題点

しかし、「少なすぎる発行株式数」のいったい何が問題なのでしょうか?

それは「細かな資本政策が組めなくなる」という一言に尽きます。

これについては、自分の失敗を例に挙げて説明した方がわかりやすいと思います。

弊社BooQsは創業初期、資本金が40万円で、一株の価額を「1万円」にしました。

つまり、発行株式は『40株』です。

幸運にも最初の資金調達が決まり、1%の株式で100万円を投資してくれる方を見つけたとき、大いに困ったのが、この少なすぎる発行株式でした。

40株では、1株を譲渡しようと、新しく発行しようと、全体の2%以上を渡すことになるのです。

結局私は、資金調達の前に、登記代3万円と貴重な時間を使って40株を10000株に「株式分割」することになりました。

株式分割したあとの一株の価額は、「40円」です。

会社設立時に、下の画像のように価額を40円に設定しておけば、無駄なお金も時間も使わずに済んだのに・・・。

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この記事によって、スタートアップを目指すあなたが私と同じ轍を踏まないことを願うばかりです。


発行可能株式総数は、発行株式の10倍

また発行可能株式総数とググると、『一万株にすべき』と出ることがあります。

しかしこれは、スタートアップにとっては悪手です。

スタートアップは、発行できる株式の上限は、一万株より多くした方がいいです。

では発行可能株式総数は、どのくらいが良いのだろうか?

発行可能株式数は、だいたい発行済株式数の『10倍』程度というのが相場だそうです。
つまり、発行株式数が1万なら、『10万株』を発行可能株式数にすべき、ということになります。

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非公開会社にとって、発行可能株式総数が多すぎるデメリットというのは、「見栄えが悪い」ということ以外には見当たりませんでした。

なので、発行可能株式総数が発行株式数の10倍以上であったとしても、問題はないのではないでしょうか。

発行可能株式総数10万、発行済株式数1万というのは、スモールビジネスにとっては馴染みのない数字で、「多すぎる」ように見えるらしいです。

私も法務局へ株式分割について相談しにいったときには、局員の人に不審がられ、なぜそんなに細かく株式を分割するのか問いただされました。

しかし、先ほども述べたように、少ない株式総数/株式数では、新株発行で資金調達をするときに大変困ることになるし、投資家の交渉も難しくなります。
また、従業員のモチベーションのために0.X%のストックオプションを設定するなどもできなくなってしまいます。

スタートアップはスモールビジネスとは異なるということを認識し、ノイズに惑わされず、スタートアップのセオリーに大人しく従っておくべきでしょう。

ちなみに発行株式数の『1万』という目安は、以下の記事を参考にしました。



また、スタートアップにおける地雷は、発行株式数以外にもたくさんあるので、スタートしてアップしたい起業家の方々には、ぜひ下の記事の一読をオススメします。

地雷原を駆け抜けて、一緒にEXITしませう!



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