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「夢を叶えるために日本選手権の準決勝を捨てた。」



過去の記事にも書きましたが、もう一度僕の夢を冒頭に書かせて頂きます。

僕の夢は「日の丸を背負って4×100mリレーで世界一になる」です!

今回の話は日本選手権に初出場して、目標にしていた準決勝進出を果たして経験値が爆上がりしたという内容です。

最後までお付き合いよろしくお願いします!



2021年6月24〜27日に開催された
第105回日本陸上競技選手権大会に初めて出場しました。
この大会は、日本一を決めると同時に、東京オリンピックの日本代表の選考会でもあります。

もちろん、誰でも出場出来る大会ではないので参加資格から説明します。

参加標準記録の10秒25と申込資格記録の10秒45を突破してなおかつターゲットナンバー制度で56人という規定でした。

ターゲットナンバー制度は申込資格記録順に上から56人まで出場権を得れるという仕組みです。

後は下記の期間に出した記録じゃないと適用しませんという有効期間もありました。

参加標準記録  2019/1/1〜2021/5/31
申込資格記録  2020/1/1〜2021/5/31

但し、直近に開催されるグランプリにおいて、グランプリ種目で参加標準記録・申込資格記録を突破した競技者の申し込みを認めるというのもありました。

この参加資格が発表された時の、僕の自己ベストが10秒45でギリギリ申込資格記録は突破している状態でした。

実はコロナでターゲットナンバー制度が導入されて、申込資格記録が下がっていました。

本来の申込資格記録は10秒40で、本来の規格なら申込すら出来ない状態でした。

こんなチャンス物にするしかないと考えた僕は日本選手権までの目標を1つと日本選手権での目標を2つ決めました。

日本選手権までの目標は

「自己ベストの更新」

大会に参加する為に資格記録をちょっとでも速くする

日本選手権での目標2つは

「今の自分が出来る最大のパフォーマンスをする」

「テレビ放送される準決勝進出をする」

この2つを達成すると決めました。

「自己ベストの更新」

限られた期間内での自己ベストの更新でした。
試合数を絞って狙い、自己ベストを出すという難しい挑戦でした。

試合数は2つに絞りました。
関西学生陸上競技チャンピオンシップと布勢スプリントの2つです。

簡単に2つを説明すると、前者は名前の通り関西の学生のみの大会で後者は日本グランプリシリーズの中のうちの一つのシニアの大会です。

結果からいうと、布勢スプリントで自己ベストの更新をする事が出来ました!

タイムを出すのに、非常に良いコンディションの中で更新する事が出来たので、ラッキーでした!

10秒42と0.03秒の更新をする事が出来ました!

↑布勢スプリント 予選2組3レーン 赤色スパイク 
07:45〜 10:00くらいまで

日本選手権までの目標にしていた、資格記録を速くすることが出来たのでこれで日本選手権に参加出来ないなら仕方がないなと割り切れるなと思いました。

日本選手権での目標の二つ目である準決勝進出は、そもそも参加出来るかどうかも不確定な選手が準決勝進出するのはキツいだろって考えるのが普通の一般的な思考なんだろうと僕は思います。

しかし、準決勝進出は自身の最大パフォーマンスをすれば可能であると過去の日本選手権を生で見て肌で感じていたので自信がありました。

準決勝進出には、全体で予選が7組あって各組3着までと上位記録3名に入るのが条件でした。

僕のランキングは44番で、全体で見ると52人中の44番目で下から数えた方が早かったです。

なので、準決勝に進出するだけで自分より自己ベストの速い人を20人倒した計算になりました。

↑日本選手権 予選1組4レーン 赤色スパイク

予選の組は1組目でした。
着順は4着で、記録は自己ベストタイの10秒42で走ることが出来ました。
緊張と集中とわくわくと色々と混ざっていましたが、集中が勝っていて出せたパフォーマンスなのかなと思います。

自己ベストタイだったので、日本選手権での1つ目の目標だった「今の自分が出来る最大のパフォーマンスをする」は達成する事が出来ました!

もう1つの目標の「テレビ放送される準決勝進出をする」は、走り終えてすぐには分かりませんでした。

組で4着だったため、全ての予選が終わるのを見届けました。
今までのどの競技会よりも、電光掲示板を見ていた気がします。

後はもう、電光掲示板を見て祈る事しか出来ませんでした。
人間が本当に祈る時って、自然と手を組んで祈るんだと実感しました!笑

全ての組の出走が終わり、電光掲示板と会場アナウンスで予選通過者の発表がありました。

上からタイム順に10.40 10.42 10.43とあり、僕のタイムは2番目でなんとか準決勝進出をする事が出来ました。

コロナ禍で叫ぶのはご法度でしたが、準決勝進出が決まった瞬間は正直「よっしゃー」と叫んでしまいました。

叫んだと同時に、事前に決めていた日本選手権での目標を2つをクリアしたと準決勝を走ってもいないのに達成感を得てしまいました。

その時すぐに切り替る事が出来ずに、ふわふわしていた僕はもう一回集中モードに入る事が出来ませんでした。

この状態で走っても速くないし、そもそも今の現状の最高のパフォーマンスをしても決勝に残るのはキツイだろうと自分で分かっていたので、準決勝は走ることじゃなくて現場の空気感や各選手の表情など、現場の雰囲気を思う存分に味わってやろうと思いました。

割り切った僕がまずしたことは、走っても怪我しないように最低限自分のウォーミングアップをする事と日本トップクラスの選手達のウォーミングアップを観る事の2つでした。

日本トップクラスの選手達のウォーミングアップの内容と表情は本当に十人十色でした。

自信に満ち溢れている顔つきの人や緊張感が外に伝わるくらい緊張した顔つきの人、この人達も僕と同じ人間で同じ土俵で競い合ってるんだなと感じました。

動いてる中での観察だったにもかかわらず、凄く感情が伝わってきて、こんなにも観てる人に伝わるんだと感じました。

招集場とレース待機場所はめちゃくちゃ静かでした。
下を向いてめちゃくちゃ集中している人や案外ケロッとしてる人、めちゃくちゃ緊張して今にもプレッシャーに押し潰されそうな人。それぞれの色があるなあと思いました。

夢を掴める場所、人生を左右する大会だから、当然だなと思いながら観察していました。

僕みたいに他人を観察している人は誰一人いなくて、各々自分自身と向き合っていました。

この時に、感じた事がありました。

過去にオリンピックや世界選手権などの世界大会経験者達の顔つきは当然のように自信に満ち溢れていました。
シーズンを通して好調の人もやったろかと自信ありげな顔つきをしていました。
逆に自信のなさそうな顔つきの人は不調の人や場に対して緊張で溢れている人に多く観られました。

来年からこの日本選手権という舞台で結果を出すには、シーズンを通して好調な人の部類に入れば、結果を出せるんだろうなと思いました。

日本選手権という舞台は発表会で、これまでに積み重ねてきた色んな物を集約させて戦う所なんだなと感じました。

せっかく準決勝を捨てて走りに集中しないならテレビに映るし選手紹介でパフォーマンスをしようと考えて、実際にパフォーマンスをしました!!笑


↓選手紹介


↑日本選手権 準決勝2組2レーン 赤色スパイク 

結果、準決勝のタイムは10秒64で組の最下位。
全体24人中24位で最下位でしたが、それ以上に得られたものが多く、今現在の自分の位置の確認も出来ました。
ただ走るよりも凄くプラスに終えれました。

来年も日本選手権という舞台に参加して、今まで積み上げてきた自分を最大限に発揮するのが凄く楽しみです!

来年は自分自身に集中して準決勝を捨てる事なく、
夢を実現する為に走ります!



皆様の貴重なお時間を頂戴して、
読んで頂きましてありがとうございました!


感謝しかないです!


川西裕太

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