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宇宙人と絶滅危惧種のゴキブリ

宇宙人研究家の川西です。 < 嘘です

さて、テレビなんかではちょくちょく、

死後の世界はあるのか?
ネッシーはいるのか?
宇宙人はいるのか?

なんて番組が制作され、肯定派と否定派のバトルが繰り広げられる。
しかし、私は宇宙人の肯定派、否定派の双方に、是非とも具申したいことがある。

それは、

「あなたたちは傲慢だ。もっと謙虚になりなさい」

ということである。

宇宙人がいるかいないかという論争をすること自体が人間の驕りなのだ。この人たちはそもそも地球外の知的生命体を「人」だと決めつけている。なんで地球外の知的生命体が人だと言えるのか。もしかしたら、宇宙キリンや宇宙ライオンが最も知的かもしれないし、それが宇宙ナメクジの可能性だってあるじゃないか。地球ごときのちっぽけな惑星の価値観や常識で宇宙を見てはいけない。

もしかしたらナメック星人はナメクジの突然変異かもしれないし、宇宙最強なのはゴキッブ星の人間大のゴキブリかもしれない。もう、こうなったらフリーザが攻めてくるより恐ろしい。きっとスーパーサイヤ人でも太刀打ちできまい。だって、考えてもみて欲しい。地球に居るゴキブリは、あれだけちっぽけな大きさにも関わらず、人々へもたらす恐怖は計り知れない。戦闘しても絶対に負けるハズもない。踏みつぶすことだって可能なのだ。なのに人々の恐怖たるや貞子と双璧を成すと言っても過言ではないだろう。テレビに映った井戸から出てくるのが貞子ではなく等身大のゴキブリで、そのゴキブリがテレビの画面から這い出して来たらどれだけ恐怖だろう。その瞬間、ほとんどの人がショック死することは間違いない。

宇宙最強ではなくても、惑星によっては食物連鎖の頂点に立つ百獣の王がライオンではなく、ゴキブリかもしれない。そんな惑星では、きっと観光地のシンボルとして、マーライオンではなくマーコックローチを設置するはずだ。そして、マーコックローチの口から出る水を、遠近法を使って飲んでるように見せる写真がインスタ映えでバズってるかもしれない。

ゴキブリは、この地球でも太古の昔から種として存続していると言われているくらいなのだから、この広大な宇宙の中で最も知的な生物は、どこかの惑星にいるゴキブリ、という蓋然性だってあるはずだ。もしかしたらUFOの正体は、中に宇宙人が乗っている宇宙船ではなく宇宙ゴキブリそのものなんじゃないか。あの不規則な動き、予測できない飛行、突然視界から消える様子はゴキブリのそれと合致するではないか。

「全宇宙の中で最も高度な知性と科学を持つのがゴキブリ」

なかなかシュールな考えと思わなくもない。

多くの人がゴキブリを嫌う。私だって大嫌いだ。いくら馬齢を重ねても一向に慣れないのは私だけではないはずだ。でも、そんなゴキブリだって食物連鎖の中で一定の役割を果たしている部分もあるだろう。例えば、ゴキブリが絶滅してしまうと、ゴキブリを捕食するアシダカグモは、ちょっと困っちゃうかもしれない。そうなると、いくらゴキブリとはいえ絶滅はマズい。もし、数十年後、ゴキブリが絶滅危惧種に指定されたら、人工的に増やして自然に返す、という必要も出てくるかもしれない。自然の掟、食物連鎖を甘く見てはいけない。

そうしてゴキブリの保護に力を注いでおけば、全宇宙最強のゴキブリが地球を攻めてきても、

「いやいや、ゴキさん。私たちはあなたのお仲間を保護し、増やして、自然に戻すということをしている活動家なんですよ」

と話し合えば、地球は良い星だと認識され救われる可能性だってある。

大好きな村上春樹の小説を読みながら、こんな未来が頭をよぎった初秋の夜。
ノーベル文学賞を早く村上春樹が受賞して欲しいと願う、今日この頃である。

追伸:
ワタクシは密かに、数年後に新設される(かもしれない)イグノーベル文学賞の受賞を狙っている。
関係各位の皆様、是非、ご推薦のほど、よろしくお願い申し上げます。爆

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