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ミャンマーのQRコード決済「KBZPay」試用レポート

ミャンマーで、昨年2018年にスタートしたばかりの新しいスマホのQRコード決済 「KBZPay」を現地で実際に試してきました。KBZPay アプリは、基本的に PayPay や中国の支付宝 Alipay・微信支付 WeChat Pay と同じように QR コードで決済できます。KBZPay アプリを使うためには、SMS を受け取れるミャンマーの電話番号の SIM が必要です。日本や他国の番号では、利用できません。空港で売ってる旅行者用のローカル SIM でも、問題なく会員登録できました。

「Agent」店舗での現金からのチャージ

KBZPay は、ミャンマー最大手の銀行 KBZ BANK が運営しているようです。アプリと KBZ BANK の銀行口座と紐付けて、銀行口座からの入出金が可能です。それに加えて、Agent と呼ばれる店舗では、現金の入出金 cash-in・cash-out が可能とのこと。ミャンマーは日本よりも現金社会でしたが、アプリから出金もできるのは面白いです。

しかし、Agent のリストに並んでいた店舗2軒で聞いてみたところ、どちらも現金からの入金は未対応でした。片方の店舗は、店舗のスマホの KBZPay の残高を見せてくれて、50チャット(約4円)しか入ってないから送金できないよ、との話でした。Agent での入金対応は、仕組みとしてはあるようですが、話半分で期待しない方が良さそうです。

KBZ BANK 銀行窓口で入金手続き

Agent 店舗での入金を諦めて、今度は近所の KBZ BANK の支店に伺いました。銀行窓口から見えるこの現金の札束の山が、ミャンマーの現金社会ぶりを物語っていると思います。(こんなとこに積んでおいていいのか?)

支店内の装飾も KBZPay 推しのようです。

銀行窓口では、簡単なフォームに名前と電話番号を記入するだけで、手続きできます。スマホの画面を見せながら、簡単な英語でやりとりできました。窓口の方に現金を渡して、Cash In(チャージ)が完了すると、スマホに通知が届きました。今回は、10万チャット(約800円)をチャージしました。

実際に店舗でQRコード決済で商品を購入する

早速、QR コード決済を使ってみます。ヤンゴンの街なかのお店では、KBZPay 対応のステッカーをときどき見かけました。店舗側 KBZPay 対応の普及状況は、日本の PayPay 対応状況と似たようなレベルの印象でした(=どのお店でも使えるわけではない)。ちょうど、チャージした銀行支店の隣のドーナツ店 J Donuts(そこそこ見かけるチェーン店)は、KBZPay に対応していました。

会計時にレジ横に QR コードのステッカーが見えます。スマホの KBZPay アプリを起動して、QR コードをスキャンして、決済金額を指定します。6桁のパスコードを入力したら、決済完了です。Alipay などと同じ操作手順です。

決済完了時は通知も届きます。

無事に、750チャット(約60円)のプレーンドーナツが買えました。ドーナツのお味は……ミスドのオールドファッションが恋しいです。

決済履歴(入出金履歴)はアプリ内で確認できます。シンプルな画面です。

普及はまだこれからか

ヤンゴン都心部でも、地方でも、店舗の店頭で KBZPay 対応のステッカーはそこそこ見かけました。小さな屋台などでは、QR コードのステッカーは見かけませんでした。ショッピングモールでは、KBZPay のキャンペーンを実施していたりするようです。

しかし、今回の数日間のミャンマー滞在期間中では、実際に店舗で QR コード決済を使って買物をしている人(消費者)は1人も見かけませんでした。今は先行して店舗開拓を頑張っている段階なのかな。ミャンマーもスマホ端末自体の普及率は高いようなので、これから伸びるのかも。

ミャンマーの前に訪問した深圳は、世界最高に QR コードが普及していて、公共機関から屋台までほぼ100%どこでも QR 決済に対応しています。日本国内でも最近はコンビニなどで、中国の支付宝 Alipay 対応が拡がってきました。KBZPay も、今はまず店舗側を開拓しておいて、Alipay など海外客も使えるようになっていくのかもしれません。

https://www.kbzpay.com/personal/en

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