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習い事してわかったこと『みんなって、だれ?自分も入る?』

 大人になってから、20代半ばに水泳を習いました。なぜかというと、バタフライを泳げるようになりたかったから。
 先生になって、子どもの部活動で夏は水泳もあって、4種目教えられるようになりたいな、と思ったのです。
 それで、近くのスポーツジムに通い始めました。

 専門家って、すごいですね。
「クロールは泳げるんですか?じゃあ、1日で泳げるようになりますよ。でもせっかくだから、最初はクロールをさらに上手に泳げるようになってからにしましょうか。」

 それで、1ヶ月くらい、クロールの特訓。
 大人のコースなので、5名くらいが同じクラスを受けて、コーチも一緒に水の中に入り、指示していくやり方でした。大人なので、モチベーションがそれぞれ違いますが、比較的ゆったりとした感じで、でも、スキルは確実に上がりました。そして、バタフライもできるように。でも気になったことが・・・。

「みなさん、上手に手をかき切れてますね」
「みなさん、足が突っ張りすぎてなくて、いいですよ」

ん?みなさんって、私も入ってる? ほんと? 自分もできてるのかなあ。

具体的に、一人一人に声をかけてくれることが基本だったのですが、「みなさん、体をうまくローリングできるようになりましたね」など、やはり『みなさん』で括って、評価されることも多かったのです。

ん・・・、『みなさん』??? 何か、物足りない・・・。

でその時、「あ、子どもたちも同じ気持ちだな」と、ストンと落ちました。
『全員できた』と言われれば、本当に、たとえばクラスが30人だったら30人ともできた、という意味で捉えられるけど、『みんなできた』って言葉は、ホワンとしていて、自分ができているかどうか自信がない子にとっては、うけとめられない言葉なのだなと。

だから、評価はできるだけ、個別でしなくちゃ、と思って、とにかく、短い言葉でもいいから、個別に評価しようと思いました。『○○さん、できてる!』と、名前を入れて。もしくはあなたに言ってるのだと、一人一人の顔を見ながら。

いつも必ずできることではないけれど、できるだけ、一人一人別々に評価して声をかけることの大切さ。自分が習い事をしてみて、わかったのでした。

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