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単体・連結・開示・監査をつなげる最後のピース!クラウド明細管理アプリ「KHAKI」

 このnoteでは、単体・連結・開示・監査(監査対応を含む)を一気通貫にするための最後のピースとして、新たにリリースされた「クラウド明細管理アプリ KHAKI」(カーキ、と読みます)についてご紹介します。

 すでに、単体=freee会計、連結=結/YUI、開示=開示システム、監査(対応)=kansapo、といったツールが存在しており、それぞれのプロセスがデジタル化されAPI連携されていますが、各プロセス間の一部の連携(特に明細情報の連携)については、未だに手動による管理・転記作業が行われています。そこで、KHAKIの登場により、単体の明細管理、連結PKGの作成、開示の注記情報の作成、そしてそれぞれのプロセスにおける監査(対応)の隙間が埋まり、全体のプロセスがよりスムーズに進むようになります

 なぜ「明細管理」が単体・連結・開示・監査(対応)をつなげるのか。以下では、KHAKIが解決する課題や機能、既存ツールとの連携、そして一気通貫の具体例について解説します。

※なお、以下に記載している内容は、今後の開発予定も含めた内容となっております。こちらに開発状況を記載しますのでご参照ください。都度更新していきます。

(2023年5月29日時点)
✔  開発【
・前払費用や前受収益などの按分&管理表の作成機能(+更新プラス)

✔  開発【
・借入金の明細管理

✔  開発【予定
・他の明細管理表の作成機能(アイデア募集中!)
・結/YUIとのAPI連携
・kansapoとの連携
・結/YUIと開示システムとのAPI連携(注記に関する部分)

 各ツール及びKHAKIを通じて、単体・連結・開示・監査(対応)の一連のプロセスの効率化を実現し、業務改善に役立てていただければ幸いです。

1.KHAKIが解決する課題と機能

 KHAKIは、単体・連結・開示・監査(対応)の各プロセスにおいて、従来手間がかかっていた明細管理業務(明細表作成等の業務)を効率化し、各プロセスにおけるデータ連携をスムーズにすることを目指して開発されました。KHAKIが解決する主な課題と、それに対応する機能は以下となります。

① 取引登録・明細管理の手間削減

 明細管理はエクセルなどにより手作業で行われていることが多いですが、KHAKIではfreee会計の「+更新」や「取引」を活用した自動化された取引登録や、登録された取引情報に基づく明細表作成が自動化され、freee会計への登録から明細作成までの作業時間の大幅な削減が実現します。
※明細作成だけでなく、freee会計への取引登録も効率化し、その情報をもとに明細を作成するところがポイントです

② 複数ツール間のデータ連携

 KHAKIは、freee会計、結/YUI、開示システム、kansapoとの連携により、それぞれの業務で未だデジタル化がされていなかった隙間の業務をデジタル化することを目指します。その結果、各ツール(プロセス)間のスムーズなデータ連携を可能にします。

③ 監査対応の効率化

 KHAKIによって、科目・タグでの増減分析→前払費用や借入金の明細表(kansapo→KHAKI)、さらにその根拠となる資料(freee会計に添付された証憑や稟議等)へのアクセス(KHAKI→freee会計)が簡単になるため、監査人が必要な情報に迅速にアクセスできるようになります。その結果、資料共有を含めた監査人とのコミュニケーション(監査対応)が効率化されます。

④ 連結PKG(開示情報含む)作成の効率化

 KHAKIでは、例えば借入金の管理表を取引先別に作成できるため、連結PKG(外部借入の増減表)等の作成が容易になります。また、返済予定情報を活用して開示の注記情報の収集も効率化されます。

⑤ データの正確性向上

 KHAKIを使用することで、手作業によるミスが減り、データの正確性が向上します。また、一元管理されたデータは更新が容易であり、常に最新の情報が利用できるようになります。
(Excel等の管理表では明細表の合計が試算表と不一致になっていることもありますが、KHAKIでは管理表の残高とfreee会計上の残高の一致を確認する機能があり、そのような状況を防止できます)

 KHAKIは、これらの課題解決を実現する機能を、既存ツールと連携することを通じて提供し、単体・連結・開示・監査(対応)の一気通貫プロセスを効率化することを目指します。


2.KHAKIと既存ツールの連携

 KHAKIは、単体・連結・開示・監査(対応)の各プロセスに関連する既存ツールとの連携が特徴の1つです。ここでは、KHAKIがどのように既存ツールと連携し、業務を効率化するかについて説明します。
(上記「2.KHAKIが解決する課題と機能」を、既存ツールとの連携の視点で改めて説明しています)

① freee会計とのAPI連携

 KHAKIは、freeeのAPIを利用して、freee会計からのデータ取得(GET)およびfreee会計へのデータ作成(POST)・更新(PUT)・削除(DELETE)が可能です。これにより、freee会計で登録された取引データをKHAKIで利用でき(例:取引登録された前払費用)、必要な会計処理をfreee会計へ登録できます(例:+更新による按分作成、更新、削除)。同時に、KHAKIで取引ごとの残高明細が自動作成され、今まで手作業で行っていた作業の大幅な削減が実現されます。

② 結/YUIとのAPI連携

 KHAKIは、クラウド連結会計ソフト結/YUIともAPI連携が可能で、連結決算業務におけるデータ連携(連結PKGの作成)がスムーズに行えます。例えば、KHAKIで作成した借入金管理表は、連結キャッシュフロー計算書作成に役立てられ、これにより、連結決算の効率化が図られます。

③ 開示システムとの連携

 KHAKIは、結/YUIを通じて開示システムと連携し、開示作成業務が効率化されます。各グループ会社がKHAKIで作成した管理表を結/YUIに集計し、開示システムに取り込むことができるため、注記情報の作成が迅速かつ正確に行われます。

④ kansapoとの連携

 監査対応を効率化するツールであるkansapoともKHAKIは連携が可能です。KHAKIで作成した管理表や集計データをkansapoの増減分析画面から直接参照できるようにすることで、監査人が必要な情報を迅速に確認できるようになります。これにより、監査対応の効率化が図られます。


 これまでkansapo、結/YUIを開発していて、何か足りない、、「freee会計のタグの括りとは別の明細」または「freee会計に登録する手前の明細」が欲しい、と感じていました。その足りない部分を補ってくれる、各ツールの連携をスムーズにしてくれるのがKHAKIです。


3.一気通貫の具体例

一気通貫について、実務的な具体例を挙げて説明します。

例①:前払費用(単体→監査)

 例えば、前払費用について、freeeの公式アプリ(前受/前払入力アプリ)で+更新により按分したとします。公式アプリの+更新をする機能は、一部物足りない点があるものの、概ね問題なく使えますが、そこで作成される管理表は残念ながら監査資料としては十分な内容にはなっていません。そのため、実務的には別途Excelなどで管理表を作成し、内訳管理用の資料や監査資料として利用していることが多いです。

この課題を解決するために、KHAKIの「+更新プラス」を利用することで、「+更新処理の効率化」と「+更新処理結果に基づく管理表の自動作成」が可能になります。これにより、手作業によるExcelなどの管理表の作成が不要になり、業務の効率化が図られます。
さらに、KHAKIで作成された管理表はそのまま監査資料になるため、監査対応も効率化されます。また、管理表の残高が試算表と一致しているかどうかのチェックも行われるので、正確な管理表を監査人に提供できます。

例②:借入金(単体→連結→開示→監査)

 借入金は実務上非常に重要な科目で、単体では会計処理に加えて資金繰り表の作成、連結ではキャッシュフロー計算書の作成、さらに開示では金融商品時価開示や附属明細表などに利用されます。

借入金の管理は、多くの場合Excelなどで行われており、単体会計処理や連結PKG、開示との直接的な連携ができず、管理表の情報を転記する対応が行われています。

この課題に対して、KHAKIを利用することで以下のことが可能になります。

  • 借入に関する情報(金額、期間、利率等)から管理表を自動作成

  • 管理表から返済仕訳の登録(freee会計の「取引」として登録)

  • kansapoで借入金の増減分析→KHAKIの管理表に直接参照

  • 返済実績及び予定を利用した資金繰り表への反映(kansapoに反映)

  • 連結PKGの増減表(YUI)への反映

  • 借入条件等に基づく時価算定、返済予定額集計、平均利率算定(注記用)

  • 注記情報のKHAKI→YUI→開示システムへのAPI連携


 このように、明細管理をKHAKIで行うことで、今まで連携が断絶されていた各プロセスがデータを通じてスムーズに進むことが期待できます。


4.まとめと今後の展望

 再度、実現したいことは、単体・連結・開示・監査(対応)の一連のプロセスを一気通貫にして効率化することです。そのために欠けていた最後のピースとして、KHAKIを開発しました。「明細管理」は非常に実務的な領域になりますが、その分、一気通貫の世界がより現実的に感じられて、開発しながらすごくワクワクしています。

「明細管理」と聞くと、上記で触れた前払費用や借入金などの管理表がすぐに思い浮かびますが、それだけではありません。今後は税効果の計算資料や包括利益の組替調整資料など、より高度な内容にも取り組んでいく予定です。(「仕訳の元資料になるもの」と思っていただければと思います)

 KHAKIは、ユーザーの皆さまと共に、業務プロセスを効率化し、単体決算のみならず、連結・開示・監査(対応)まで含めた会計関連業務の負担を軽減することを目指しています。KHAKIの開発は、現場で実際に作業する方々のリアルな声を大切にし、今後も新機能の追加や改善を行っていく予定です。皆さまと一緒に、より良い未来を実現できるよう、引き続き努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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