Not Youth But You
「おれたちももう若くはないからなあ」
半端な人間が吐くと、最悪になってしまう台詞である。
おれは先日亡くなったノムさんよりも自分が「若い」と断言することは出来ない。
例えばルッキズムは悪であるとインターネットでは風が吹くが、果たして世間はそうであるか。
下らないと断言するのは簡単だが、蔓延の規模が大きすぎる。大抵の場合両親だってそう。そこから逃れるには音楽では力が足りないかもしれない。
若さは価値である。ただ価値はそれだけではない。
何処からでも誰でも何でも発信できる時代になった、それだけで良いだろう。
(こっから先は何を言ってはいけないことなのか分からないので一部変わる可能性があります。)
2つバンドをやっていると、よくもまあスタッフと言い争いになる。
スタッフは色んなバンドを見ているが、おれはそのバンドしかないわけで、命綱だ。一つ一つが命をかける判断である。その判断を不真面目にするのも面白いが、判断する前にちゃんと理屈を理解してからなげやりに判断したい。それゆえ、そりゃ話し込んでしまう。
ディスジャパはメジャーデビューと大それた事を言うが、チームは変わっていない。結局ずっと一緒にやって来た我々のボスの源泉がメジャーだった、それだけである。
というかどこもそんなもんで、ポップしなないで だってちゃんと色んなところ見ればふーんそうなんやとわかる。隠す時代でもないと思うが、いつの時代も名目は大事らしい。
何はともあれ、少し規模が大きいことがやれるようになった。
わかると思うが、ハンブレッダーズのように、ネクライトーキーのように、何処まででも行ってしまいそうなバンドが遂にするもの、というわけではないのだ。必ずしもメジャーデビューとは。
我々は頭が悪いわけではないのでどう思われてるかも知っている。実際に口に出す人もいる。
本当に、我々にとっては些細なことなのだ。些細なことである。とてつもないMVが上がろうが、さまざまなマンパワーの恩恵を受けたあと、その大きい借りを返せずにそのまま終わるかもしれないのだから。
その時は4人で楽しくバンドを続けるだろうが、それまでは悔しいからやってみようじゃん、という、それだけの話。(おれは金を稼ぎたいけど他の3人はわからん)
借りを作るのは苦手だ。キングボンビーを背負っている。
Not Youth But Youという曲の歌詞を書いた。
曲についてはまあこれからどっかで話すだろうから割愛。
「若さではなくて君が大事」まあそれでもいいんだけど、言葉が足りない。
既存の判断基準に囚われても別に構わないけど、おれはもっと大事にするものがある気がする。
いや、あるね!どうせ死ぬわけだ、時間を有意義に無駄に使おう。
せっかく(色んな意味で)借金しながらバンドやるなら、そんくらい大きなこと言わないと。
あとは、毎回ツアーに来てくれるような人にも、借りっぱなしなので返さないといけない。
一回ふらっとライブに来てくれた人には、もう1度来させて借りを返さないといけない。
つまりはそう、予感のような確信と。
キングボンビーと、ギターと、歪んだ声に愛を込めて。