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チーの意図

事の発端は私の何気ないツイート。

こういう何切る、何鳴くツイートは最近ではしなくなったが、久々にやってみた。
ありがたいことにたくさんの方に見て頂いたのだが、3万ビューを越えたあたりからいつものように若干否定的な意見も混じり出した。
「ガチ勢と決めつけないでほしい」
「鳴かない私はガチ勢じゃなかったんだ」
まぁ捻くれた意見と言ってよいだろう。

このツイートはあくまで
『私は多くのガチ勢は鳴くと思う』
『私は多くのライト勢は鳴かないと思う』
と2つの意見を合わせたものを述べただけのものである。

私は結果的に鳴いたとも鳴いていないとも書いていないわけだし、否定的な意見がその後も多いなら、
『私も鳴きませんでした。ガチ勢の大半は鳴くと思ったけど、これを鳴くのは焦りすぎです』
と適当なこと言って〆てもいいかなと思った。
(私はこういう受け流すことが好きなので。)

しかしその後、否定的な意見に伸びたわけでもなかったので冷静に記事にすることにした。

まぁ私のことを知らない人からしたら”偉そうな麻雀ツイート”が気に入らないのは十分理解できる。むしろ私も絶対にこういう決めつけ系のツイートはイライラするほう。
だから正直否定的な意見をくれる人は自分を見ているようだ。

むしろ私を初めて知ってくれて
『ほんとだ!鳴きもありですね!』
という人間は本当に人が良いんだろうなって尊敬する。
そんな肯定から入る人間に私もなりたい。

6pチーする意図

正直こんなもんは普通に鳴かなくて良い。
大きなプラスになることはない。
ただしもう3巡遅かったり、少し場況が変われば鉄チーになることが多いので、鳴くという発想がなかった人は少しばかりの雀力向上にはなると思うので最後まで読んでもらえたら嬉しいかなと思う。


少し勘違いしている人も多かったので前提条件として重要な点を太字でまとめていく。
まず、これは東風戦のオーラスである。
私は東風企画を多くやっているので当たり前の感覚だったが、知らない人からしたらこういう問題を見たら”半荘”だと思ってしまうのは仕方のないことなので、ツイートにオーラスと説明を入れたら良かったかなと思う。
(左上に四人東との表示はある)
そして、ラス回避ルールであること。
(ラス回避ルールはラスが大きくマイナスと同時に2着が通常のルールよりかなり偉いという特徴がある。※トップの半分の価値)
30000点終了ルールであること。
下家が2着で対面がラス親なこと。
これらが複雑に絡み合って私はチーに至った。
どれか1つの前提条件が崩れたらチーしていないかもしれない。

では、考察に入ると、まずこの手牌で最も考えなければいけないのはアガリ率と放銃率だ。
ただ、この手でやっかいなのはどういうテンパイしたにせよ、アガリ率を最大化するためにはリーチが必要となってくる点だ。当然リーチはアガリ率を大幅に向上させるが、同時には放銃率(事故って2着or3着順ダウンする確率)も上がってしまう。
一応言っておくと両面テンパイしたのに万が一の放銃を怖がる超ラス回避思考もあるにはある。ただしそれは私は大嫌いなので両面テンパイは基本的にリーチできるものとする。
ただし、カン6pテンパイにはリーチはNG。
「いやいや、アガリトップならカン6pでもリーチでしょ」
というのは通常のフリーやトップ取りではOKだが、ラス回避ルールではハッキリと損なので断言しておく。
よってこの手がカン6pで即リーしてアガる可能性は0なのでアガリ率は平均的なこの巡目のこの手牌よりは当然落ちる。
また、親リーを受けた後の両面追っかけもカン6p先制と同じような事態に陥るためこちらもできないことが多く、アガリ率の低下となる。
子リーに追っかける場合は両面なら基本的にはOKだが、2着が偉いので超危険牌切ってのリーチはそこまで得ではない。
よってこの手牌のアガリ率は何でもリーチできる場面と比べて3割ぐらい落ちると見ておきたい。
じゃあ、そもそも何%アガれるの?
って話だけど、それはわからない。
上家・下家がガチラス回避してくる面子ならリーチしたら親と1対1になるのでアガり率は当然下がるし、そうでない卓ならアガリ率は向上するだろう。
ただ、少なくとも言えるのは、自分の手(この巡目での2シャンテン)は平均的な手よりは明らかに悪いはずなので、高く見積もってもアガリ率は20%。そしてその3割減として14%ぐらいとしておく。

ただ、これに関してはAIですら求めるのが難しい問題なので各自がそれぞれ見積もったらよいと思う。

そしてチーするメリットは当然ケイテン率を上げることなのだが、カン6pを鳴かなくてもそこそこケイテンは取れそうに見える。
確かにそう。両面と両面対子があるので最終的にカン6p待ちのケイテンならこれをスルーしたあと全力で鳴けばよい話だ。
しかしこれを鳴くメリットとしてはリーチが来たら誰にも切りたくないような57pの部分を晒してしまい、スリムにし、安牌を抱えながら安全にケイテンを狙えるというメリットがある。
6pチーせずにスリムに1p7sを切って安牌を抱えようとするとケイテン率が落ちてしまうが、この部分を鳴いたら両面両面とスリムに構え、安全牌を持てるだろう。
ちなみに、6pチーして即両面を引き入れてテンパイした場合、最も強い両面をフリテンにさせるのも1つの手。
もしくは即8sツモの場合、

ここからなら43mを切る選択肢もある。
残り10巡程度あるのなら、ここで7sを切らなくても95%ぐらいケイテンが取れるから。

感覚的にはどうせ2巡後にはテンパイ取るのだが、その2巡でもさらに安牌を増やしておくことにメリットがなくはない。

以上のように6pチーは、ただケイテンを取るという目的でなく、安全にケイテンを取るということが意図である。

そして次に考えたいのが対面がノーテンでトップ終了するパターン。
これがどの程度あるか。
当たり前の話だが、対面が鳴いているなど既にテンパイすらありえるような場面であれば、そもそもこの鳴きのメリットは皆無となる。
今回はその逆で、河があまり進んでなさそうで、下家が親に絞る思考のある人なら親のノーテン終了は十分にあるということ。

ただ、これに関しては記事を書くにあたり某Mリーガー(変な打ち方の人じゃないうまい人)に一応確認を取った。※本田さんではない
「こういう対面の切り出し牌は早そうだけどツモ切りばっかりの手の進行度はどれぐらいと読みますか?」
と聞いたら
「難しい(-_-;)」
と言われた。
ただしその後、最終的な結論としては平均的な手牌(シャンテン数基準)で見るということで落ち着いた。
ちなみにこれは信頼できる打ち手の場合はその通りだと思うが、雀魂メンツの場合はとんでもない決め打ちの手(悪い意味で)が出てくる可能性があるので俺は対面の進行度は完全に平均的な手より劣っているものとしてみていた。
よって対面のノーテン率は割と高いと思っている。
(雀魂ではケイテン取りに行く巡目がみんな遅くて絶対テンパイを取らなきゃいけない人がテンパイ鳴きせずぬるいノーテンを何度も見ている経験から。)

よってここではとにかく安全にケイテンを少しでも取れる手順が有効かなと思い、鳴くことにした。

ただ、この6pチーはアガリ率がほぼ0%になってしまうこと、どれだけ安全にケイテンを取るという行為に繋がっているのかということ、正直私もわからない。
ただ、手牌をスリムにする鳴きというのはそれなりに有効だと思っていて、

例えばこんな手から58pチーは通常センスがないと言われるものだが、ある程度巡目が進み、7pが後々切りたくない牌であれば鳴いてしまうのだ。これは7pを先切りするのと似ている行為かもしれない。


ちなみにこの手のその後は・・・

①6pチーして何を切るか?

まず、ここでは親に少しでも安全な牌を残しで打1pとした。

②即、下家から3pが打たれた。鳴くか?

この3pは普通鳴かないのだが、これは4枚目の36pで親に対して邪魔ポンした。

③対面から7sが打たれた。
通常、親の安牌は減らしたくないが??

この7sポンはさすがにやりすぎか?
確かに手牌を安牌と南3枚にしてしまえば、南も1枚切れた事だし、誰からリーチが入ってもケイテン取りやすいが、ここで43mは下家に鳴かれるリスクが考慮されていない。難しい。
※あと、ここで打4mが親に刺さるかもしれない

④ここまで来たらもう安心

最終的には誰からリーチが来てもテンパイが取れそうなも理想的な展開となった。

⑤いざ、流局へ

下家が白を切って流局。
このように6pチーからトップを取ることができたのだ。

と記事を終われたら最高だったが、対面は6m手出しでテンパイしていた。

久々の麻雀記事でした。
では、また。

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