対局中、両手を使う事(麻雀のマナー)
こんなお便りを頂いたので、今回の記事はマナーの中でもこちらについて語っていこう。
調べてみると、新Mリーガーの鈴木大介選手が副露する際、左利きにも関わらず最後のモーション(牌を取得したあと、右の縁に持っていく行為)を右手で行うということらしい。
まぁこれについては結局のところ運営の取り決め次第であるので言及するつもりはない。
もう古い!?右手しか使てはいけないという麻雀のマナー
右手しか使っていけないというのはさすがに古いと言わざるを得ない。
現在では”利き手しか使ってはいけない”と言い直すべきだろう。
検索すると、こちらのサイトで
このような記事を見つけた。
1つずつ考えてみよう。
①最初に牌山を向こう側に押し出す時
これについてはほぼ全ての麻雀打ちが両手で行う。
むしろ片手で綺麗に1回で前に右斜め前に山を押し出すのは不可能といって良いのではないか。
②配牌を取ってくる時
現在では自動配牌は主流なため、牌を4枚ずつ持ってくる行為自体に馴染みがない方も増えているとは思うのだが、これは通常利き手のみで行う。
なので最初よくこの②の意味がわからなかったのだが、おそらく4枚を取得してきて全部を並べる過程において両手を使う場面があるということだろうか。
(例)
4枚ずつ持ってきて牌を開ける時や、13枚の牌を綺麗に揃えるために卓の縁にカチャっと付けて前に出す行為の時に両手を使う
これもごく普通の行為だろう。
ただ、これはプロの中では片手しか使わないプレーヤーも多い印象がある。
③理牌(リーパイ=手牌を順序どうりに並び替える)する時
これも上と同様。一般の打ち手は両手を使うがプロでは片手のみで行う人も多い。
④聴牌(テンパイ)の宣言やアガリの宣言で、手牌を倒す時
これは逆に片手で牌を開けることはマナー違反となるのがほとんどだ。
結局、どうしたら良いの??
両手を使っても良い場面といけない場面があったり、逆に両手を使わなくてはいけない場面もあったりと、リアル麻雀未経験者は少し戸惑ってしまったかもしれない。
ただ、1つだけ言えるのはツモる時、副露している最中に卓上に両手を出すのは雀荘では”注意対象”となる場合が多いので気を付けよう。
逆に他者に全く影響を与えない行為に関してはそこまで気を使わなくてよいだろう。
(点棒を整理する時に両手で行うことなどは誰も何も思わない)
なぜ両手をむやみに出してはいけないのか?
これは麻雀の歴史においての”イカサマの歴史”が大きな影響を与えている。
皆さんはアカギや哲也などの漫画、雀鬼の映画などでイカサマ行為を1度ぐらい目にした事があるだろう。
昔の手積み麻雀においては様々なイカサマが介入する余地があった。
その不正行為為を「私は一切行っておりません」と示すのが片手で麻雀を打つということなのだ。
具体的に言うと、ツモる動作中に利き手以外の手を卓上に出す事で山との交換などが可能である。
その他の”古い”マナー「手に余計なものを付けてはいけない。」
現在ではプロでもネイルや指輪を付けて対局を行う人もいるかもしれない。
ネイルはまだ良いのだが、指輪についてはかつては若干のマナー違反であった。
これは指輪があると手の中に牌を隠し持つことが容易なためである。
「指輪を付けたぐらいで!?」
と思う方もいつかもしれないが、そういう歴史があるのだからこれはそう覚えておくしかない。
また、これは少し神経質な話ではあるのだが、私は10年以上前に麻雀ゲームのMJや雀龍門で装着品で指輪が使えるようになったときに多少の違和感を感じたぐらいである。
では現代の自動卓ではどうなのだろう?
それを語る前に、まず昔の雀荘の話をしていこう。
昔の雀荘はとてもうるさかったし、ゴチャゴチャしていた。
誰もが煙草を吸うし、そもそも6枚切りもルールすらなかった。
すなわち、4人が個性的な現代で言うとイレギュラーな動きがとても多かったのでイカサマが介入する余地が何倍もあったのだ。
しかし現代ではイカサマは、ほぼ絶滅した。
こんな胡散臭い戦術本も世の中には存在するが、基本的に自動卓ではどこに何の牌が積んであるかもわからないので、牌を交換するとしてもメリットが少なすぎるのだ。
じゃあ、両手を使っても問題ないのでは??
マナーというのは時代によって変わるものだ。
なぜならマナーは民意・多数決によるものだから。
もしかしたら将来は麻雀の競技時間のスピードアップのために副露したら両手で行うのが一般的になっているかもしれない
左手でツモって右手で切っても時間短縮になる。
これは現在では雀荘でほぼ確実に注意されるので注意
現時点においては何か全員に関係のあるモーションを行う際に卓上に手を伸ばす最中に両手を使うことはマナー違反であると考えておこう。
例えばリーチするときに牌を右手で曲げている最中に左手でリー棒を出す行為は明らかに良くない。
逆に牌山以上前に手を伸ばさない行為は基本的に自由だ。
鈴木大介さんの副露は!?
こちらについては言及しないと記事の初めに書いたのだが、気が変わったので書く。
まず左効きのプレーヤーにとっては副露は行いづらい行為であることは認識しておこう。
これを読んでいる方のほとんどは右効きであろうから、一度頭の中でイメージしてもらいたい。
卓の左の縁に右手で牌を付ける動作をするとして、少々キツくないだろうか?
しかし過去のプロ、もちろんMリーガーにおいても両手を出す人間はいなかったと思う。
これは鈴木大介選手における指導が足らないとも言えるし、連盟において現在ではそもそも指導される行為の対象ではないのかはわからないが、昔は左効きの人間も麻雀を打つときには右手を使う事がルールだったプロ団体ですらあったのだ。
しかしこれは少々、時代錯誤であるため消えた。
体が不自由な人もいる
右手が無い人間は麻雀してはいけないのか?
そもそも左利きの人を強制的に右手を使わせることはいかがなものか??
これに関しては各自考えてもらいたい。
ルール化するなら問題ないがマナーだから難しいというものだ。
最後に・・・
ここまで色々と述べてきたが、皆さんがリアルの場で麻雀を打つ場合、気を付けなければいけないのがフリー雀荘だろう。
仲間内のセットなら勝手にしろという話だ。
もしフリー雀荘に訪れたら不安があるプレーヤーは事前にルール説明の際に聞いておこう。
どこの世界でも、郷に入っては郷に従えというのは常識である。
自分が左利きだから、不便だから右手も使わせろというのは一歩間違えばクレーマーになってしまう。
もちろんそこは交渉なので、お年寄りや手が不自由な場合などは当然雀荘でも例外的に考慮してもらえることなど多々あるだろう。
逆に傲慢な態度であれば客として受け入れてもらえないだろう。
以上、終わり。
100円でもサポートしてくれたら助かる。