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2023.1冊目
半年ぶりnoteです。
以前、「毎日投稿!」と意気込んでいましたが、1週間ほどで失踪してしまいました。続けることって難しい。
でも、何かしらがあって感情が揺さぶられた時の自分を、いつか忘れてしまうのはもったいないので、ある種の備忘録のような形で投稿はしていきたいです。
「探偵はぼっちじゃない」坪田侑也
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なんと小説を読みきるのは4年ぶり!
自分でびっくりしました。
でも、小説の面白さを思い出すにはぴったりの本でした。
緑川光毅は中学3年生。受験生なりに楽しく学校生活を謳歌していた。しかし、心の底では満たされない思いが、ゆっくりと魂を食い荒らしてゆく…(以下略)
楽しくもどこか満たされない日々を過ごす緑川ですが、偶然出会った同級生「星野」の誘いを受け、ミステリを書くことになります。
一方で、理事長の息子である「原口先生」は、その立場から他の先生方に距離をとられ、やるせない気持ちをもった新米教師。自殺サイトで自校の生徒らしき人物を発見し、特定に熱をあげていきます。
物語は、緑川視点、原口先生視点、そして緑川が執筆する小説から構成されています。
オムニバス…とはちょっと違いますが、この3つの要素が少しずつ進んでいく。その形式が、先を読みたくなるポイントに感じました。
もう、こういう構成大好きです!笑
中でも、緑川を小説執筆に誘う星野の言葉が、クラスメイトの目を気にする緑川(そして僕自身)に響きます。
「大事なのは、他人からの評価じゃないよ。自分自身が、誇りと自信を持っているかどうか」
星野の考え方には、背中を押されるような気持ちになりました。
ミステリらしい驚くような部分もあり、緑川と星野の微笑ましいやり取りもあり、原口先生への若手教師としての共感もあり!
すごく僕にとって読みやすいお話でした。
小説読むのって最高!!
歳でどうこう言うのは失礼なことですが、作者の坪田侑也さんは、今年21歳の年。本作を執筆したのは15歳、中学校3年生の夏だそうです。
その素晴らしい力を尊敬すると同時に、なぜか自分も頑張らなきゃ!という気持ちになりました。ほんとに、すごいです。
この夏は、たくさん今回のようなステキな作品に触れられたらいいな。