拝啓 3年前エージェント1年目だった俺へ
元気にしているか。
風邪はひいていないか。
前月の達成から一転、今月全くヨミすら増やせずにめちゃくちゃ焦っていることだろう。上司にボロクソに言われながらも必死に目の前の"何か"と闘っていることだろう。
ただ、残念ながら今月の売上はマイナスで終わる。利益ではなく、売上だ。成約はゼロ件、前月からずれこんだ早期退職の返金があり、会社に損失を出すという結果に終わる。上司ももはや怒る気力すらなさそうだったよ。
一応こっちの状況も話しておくよ。社会人4年目の12月だな。
今はREADYFOR株式会社でひとり採用担当として、高い採用目標に向かって奮闘している。
年内決定に向けて内定承諾待ちが2件、最終面接が3件だ。今日も1件決定が出た。焦ってはいけないが、なんとか全部年内に決めて良い年を迎えたいところだな。
READYFORに入って3ヶ月、かなりハードに、かつ自由に動き回っている中で見えてきたものがある。前職もIT企業で人事をやったが、その中では全く見えなかったものだ。今日はそれを伝えたい。少しでもお前のエージェント人生の足しになるように。
「求める人物像」は「必要な人物像か」
求める人物像というのはよく使われるワードだ。
「このポジションで求める人物像はどんな人ですか?」なんていう青臭い質問を繰り返ししているだろう。
ところで、そもそも採用って何のためにするんだ?ざっくり言ってしまえば、その組織のミッションを達成するためだと思っている。
たとえば、成績が徐々に下降線を描き始めている営業チームがあったとしよう。その状況の改善のために、「抜群の営業成績を残してきたセールスマン」が求める人物像としてあがってくるかもしれない。
ただよく考えて欲しい。本当に課題はそこにあるのだろうか。
もしかしたらプレイングマネージャーがマネジメントに時間を割けないもしくはマネジメントが不得手で、経験豊富なマネージャーを採用した方がいいのかもしれない。
もしかしたらクライアントとなる業界に精通した人がおらず、その業界出身者を採用して知見を活用していけば状況が好転するかもしれない。
もしかしたらそもそも商材の競争力がなくなっており、新規商品を開発できる人が必要なのかもしれない。
大事なのは組織が向かうべき方向に進んでいけるか。そこに尽きるのだ。
その人事は現場のことを知っているか
さっきの話も絡むが、その人事は本当に組織(現場)のことを理解しているか?もっといえばきちんと現場マネージャーに提案ができるか?
前職の俺は恥ずかしいがそれができなかった。現場の作った求人要項に素直に従っていた。殊、大企業に多い気がするが、各現場から集まった求人票をオペレーショナルに回す状態になっていないか?面接ごとにきちんと評価を擦り合わせているか?人事が偉そうに語っているが、実は現場のことを深く理解できてはいないのかもしれない。臆せず現場マネージャーや社長とコミュニケーションを図れ。きっと人事と向き合っているだけでは出てこない情報があるはずだ。
「あのマネージャーは初対面の印象で判断をしやすい。」
「こっちのマネージャーは身振り手振りで想いを伝える人が好きだ。」
「あの社長は強面だが、スイーツの話をすると場が温まる。」
そんなことと思うかもしれないが、人となりが見えていることは重要だ。面接対策もしやすくなるだろう。ただでさえお前は応募からの内定率が低いんだから、どんな情報も無駄にしてはいけない。
その会社に入りたいと思えているか?
一個人として、自分が向き合っているその企業に入りたいと思えているか?
エージェントとして、候補者にその企業を「オススメ」するのだから、まずは自分がその会社を良いと思えた方が良い。
その会社のサービスはどんな人を幸せにしている?
社長はメンバーに愛を持って接しているか?
会社が描いている未来にワクワクするか?
直属のマネージャーと一緒に働きたいと思えるか?
確信が持てないなら、持てるようになるまで徹底的に向き合った方がいい。かっこつけずに1年目だと正直に話して飲みに連れてってもらえ。膝を付き合わせて語り合え。
それでも好きになれなかったら、それはおそらくお前が担当すべきクライアントじゃない。自分が好きになれないものを、心の底から人に「オススメ」はできない。そんな魂のこもっていない仕事はするべきではない。人の人生を左右しているのだから。
やっぱり採用の仕事は楽しい
最後に伝えたいのはこれだ。
これまで苦しい時期もあったが、やっぱりこの仕事は最高に楽しい。
目の前の人の過去・現在・未来に向き合い、その人が描く未来がこの会社でどのように実現できるか、毎回アレンジをしながら熱量をもってプレゼンする。
その人の経験・経歴を紐解きながら、この人がなぜ活躍できるのかを他のメンバーにプレゼンする。
そうやって自分の大好きな事業・組織の成長に貢献する。そんな仕事が大好きだ。
今は相当に苦しい時期だろう。ちなみに年明け1月も2月も大ゴケする。クライアントにも滅茶苦茶に怒られる。でも耐える。そして、3月には300%超の達成率で終わる。最高の1年の締めくくりだな。カッコイイじゃねえか。
そして、なんやかんやあって、学生の頃から大好きだったReadyforというサービスの成長を支える仕事についている。
3年後はどうなっているかな。俺はこの会社をこのサービスを成長させて、もっと多くの人たちが、自分が心からやりたいことにチャレンジできる世の中を作るから、、、そしたらこの会社で一緒に仕事をしよう。
それまで踏ん張ってお互い闘おう。じゃあな。
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