情シス40代で転職した結果
かわはらです。こんにちは。
40代情シスで2回転職した結果をまとめてみました。よろしければお付き合いください。
あらすじ
「A社(SES:5年)→B社(製造業情シス:15年)→C社(製造業情シス:0.8年)→D社(製造業情シス:イマココ)」と転職しており、今回は「B社→C社→D社」の部分になります。
ことの始まり
歳を取れば丸くなるといいますが、理不尽な上司に対して思わず感情的に反発してしまった若かりし頃とかありませんか?上司が水に流してくれるタイプならいいのですが、一度壊れてしまった関係を修復するのは非常に困難です。ささいな事がきっかけで、上司との関係が悪化し、何をされても悪い方向に考えてしまうになりました。B社で働いていたときの例ですが、
・現場の要望に対応するための改善案を提案したが、上司に承認してもらえないので進められない
・自分には耳あたりの良いことを言っているのに、部長には逆のことを言っているらしい
・金は使うなというのに、個人的にAdobeのライセンスを経費で買っている
・提案書に文句はつけるけど、直し方は教えてくれない
などなど。どれもお互いの関係性が良好であれば、どこでもある些細な話です。しかし、些細なできごとがすべて悪く思えてしまうと、ちょっとしかきっかけで衝突するようになってしまいました。
転職活動開始
B社で長く働くにつれて、情シスというエンジニアにも特化しておらず、社外からの視野も持てず、このままこの会社で残りの人生をこの上司の下で働き続けられるのか?といった疑問と、積み重なった上司への不信感から転職活動を始めることにしました。
しかし、10年以上努めたB社と同等の給与を払ってくれるという職場はなかなか見つかりませんでした。モヤモヤした気持ちのままなんとなく転職サイトを眺める日々が続きます。このころの勤務状況は、基幹システムの更新をなんとか乗り越え、トラブルが無ければ定時で退社してもよい平穏な日々でした。
新天地見つかる!
そんな中、いまと同等の条件を出してくれるというC社から内定が出ました。通勤時間も大きく変わらず文句ありません。ただ、裁量労働制で残業代20時間込みというのは引っかかりましたが、第三者から評価してもらえたことがうれしくてそれどころではありません。たっぷり有給消化させてもらった後、平穏に退職しました。
そして、今まで自分がやってきたことを活かして、新しい職場でがんばろうと意気揚々とC社に出社します。すると・・・
・8:00始業だが、7:25までには来てください
・仕事のスケジュールが遅れていれば、状況に合わせて勤務してください
・試用期間終了後に評価が悪いと、給与を下げられることもあります
・仕事のミスが発覚し、完膚なきまでに叱責される会議を目撃
・(ITに無知な)部課長が集まって考えた、「最強のシステム導入スケジュール」に沿って導入してほしい
・システム導入を進めてほしいが費用が発生する際は、常に稟議書と役員承認が必要
・導入にかかる費用は役員の高いと思わない額までしか出せない
・「そんなに費用かかるなら、システム導入しないで人雇う」と公言する役員
・他社事例は関係なく、うちの会社にもっとも合ったシステムを失敗なく導入してほしい
・あなたにできないなら、できる人に変わってもらう
・役員への承認依頼は最短で二週間に一度
・役員への提案資料は、ITの知識が無くても判るように作ること
などなど。後半はコンサル的な要素が多く、不慣れな資料作成とわかり易い説明を求められ、非常に苦しい業務でした。結果、あと20年をこの環境で過ごすのは不可能。3年我慢することすら時間の無駄と判断し、半年で転職活動を再開しました。
業務は遅れがちになるスケジュールを挽回するべく常態化する残業、進捗を遅らせるのが目的のように毎日行われる進捗報告会議、そこで要求される資料作成対応でヨレヨレになりつつ、履歴書・職務経歴書を作成し、面接日程の調整と、面接へ行くための休暇取得の調整など・・・
そう、ほんとうにブラック企業は転職活動すらままならないのです。
結局、「最強のシステム導入スケジュール」を受け入れるか、断ってやめるかの選択を迫られた私は迷いなく退職しました。この時点で、まだ一社も内定はありませんでした。
後悔の日々
ここから不安に悩まされることになります。一週間程度で10名規模の自社開発がメインの会社から内定を頂けましたが、年収ベースで100万円は下がります。そこに行くなら、B社をやめなければ良かったんじゃないか?いやいや、今更戻れる訳がないとループし始めます。
(ちなみにC社のネット上での評判はかなり的確でした…転職を決意する前に、先人の情報を確認することをオススメします。)
大事にしたいもの
ただ、この過程で何を大事にしたいのか?が少し見えてきた気がします。
・(ある程度)コントロールできる勤務時間
・年収
・技術的なスキルアップ
これらがすべて満たされたら一番良いのですが、40歳を超えて開発能力を求められることは日本ではあまり無いでしょう。いや、開発能力を求められる事あると思いますが、管理能力も同様に求められるという方が正しいかもしれません。私の経験した情シス(製造業)では、開発者=技術職として給与を大きく伸ばすコースが実質無いのです。
・技術的なスキルアップ
・年収(の大幅アップ)
この2つを私は会社に求めることをやめました。「技術的なスキルアップ」を捨てる理由としては、情シスに求められる業務内容として、「業務の理解を深め、生産性を高める改善案を考え推進する」と「個人の開発能力と開発効率の向上」を経営者にどちらを重視するか、聞いたら、大半の経営者は前者だと答えるだろうと考えたためです。
次に「年収(の大幅アップ)」については、「(ある程度)コントロールできる勤務時間」とのトレードオフだと考えました。SIerとして顧客向けシステムの導入に責任を持てば、納期間近になれば状況によっては個人の都合など通らないでしょう。その点、情シスという立場であれば、良好な関係を関連部署と築いていれば比較的コントロールしやすいでしょう。
救世主あらわる
そんな考えを持ち始めていたところ、最終面接の日程調整中だったD社より連絡があり、ようやく面接日程が決まりました。当日、他社で内定が出ているので、早めに回答いただけると助かりますと伝えたところ、その日の夕方に内定の連絡貰うことができました。なんと年収も現状維持で採用してもらえるとのことで、有り難い限りです。
(ちなみに採用ポイントはAS400の経験とオープン系の開発経験でした。AS400が職場にあるみなさん、抵抗感なく操作できる程度まで扱えるだけで、将来に活きてきますよ)
自分で自分の不満を解消する
ということで、まとめると社員が会社に求めるもの、会社が社員に求めるもの自体が年齢、役職、家庭環境によって流動的です。そんな中で満たされて働ける状態の方が少ないかもしれません。会社に求めても与えて貰えないものは、自分で満たす事を考えるのも一つの手段かもしれません。
私の個人的な解決方法としては、ネットで公開できるような開発を個人で行い、あわよくば販売できるところを目指したいと思います。これによって「技術的なスキルアップ」、「年収(の大幅アップ)」を満たそうと思います。
キラキラしていない枯れた技術でも、ネット上で公開できるところまで手を動かしている方は少ないと思います。汎用機すら現役の製造業はまだまだありますし、ニッチな需要はあるかもしれません。ということで、自分の不満解消のために手を動かしたいと思います。
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