名書「7つの習慣」考察。習慣⑤まず理解に徹し、そして理解される
スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」
今回は5つめの習慣である「まず理解に徹し、そして理解される」についてです。
相手を理解しようとしない人は理解されない
皆さんのこれまでの経験を思い返してほしいのですが、
「この人、本当に私の事を分かってくれている」
もしくは「分かろうとしてくれている」
そう感じた人はどんな人でしたか?
ちなみに僕の場合は「自分の話を茶化したり、適当に聞き流したりせず、真剣に耳を傾けてくれた人」です。
上記の問いには、恐らく多くの人が自分の話をちゃんと聞いてくれた人を思い浮かべたのではないでしょうか?
この5つめの習慣の「理解に徹し」というのは「相手の話に真剣に耳を傾け、理解することに努める」ということです。
コヴィーはコミュニケーションにおいて最も重要なスキルは「聞く」事だと言っています。
「そんなの簡単でしょ?」
そう思う人もいるかもしれません。しかし実は人間というのは、他人の話を真剣に聞き続ける事が非常に難しいのです。
何故なら人間は「自分の話をしたい欲求」が非常に強い生き物だからです。
例えば友達の話を聞いてあげようと思っていたのに、気づいたら自分の話をベラベラと話していたということはありませんか?
例えば男友達同士のこんなやりとりです。
「聞いてくれよ~、最近彼女がなんだかそっけないんだ・・・」
「お前ラインの返信遅いからな~、絶対それが原因だよ。俺はいつも5分以内に返すよ。そういう意識がないと・・・etc」
ただ彼女との現在の状況を聞いてほしいだけなのに、相談した結果、相手の話しばかり聞かされるという状況です。
でも、このようなコミュニケーションが現実には多く行われています。いかに人の話を聞くのが人間は苦手か分かりますね。
高いレベルで「聴く」
皆さんは人の話を聞くという行為にレベルが低い・高いというのがあるのを知っていますか?コヴィーは聞くという行為にレベルを設定し、最高レベルを「共感による傾聴」と位置づけ、この領域に達して始めてWin-Winの関係が築けると言ってます。
以下に聞くという行為のレベルを示します。
レベル0:無視する(話しかけられても返事をしない)
レベル1:聞くふりをする(ただ相づちを打つだけで、相手の話に無関心)
レベル2:選択的に聞く(自分の興味がある内容にだけ食いつき、自分の価値観で相手の話を解釈や評価する)
レベル3:注意して聞く(関心をもって深く聞く。相手が問題と考えることが何かを理解しようと努める)
レベル4:感情移入して聞く(相手の目線で聞く。相手が世界をどう見ているのかを感情移入によって理解する)
どうすれば共感による傾聴ができるようになるのか?
Win-Winの関係形成には最高レベルである「共感による傾聴」ができるようになる必要がありますが、ではどうすればそれができるようになるのでしょうか?
コヴィーは前提として「自叙的反応」から「心の底から理解しようという聞き方」へ大きくシフトチェンジする必要があると言ってます。
「自叙的反応」とは人の話を自分の価値観や経験で勝手に解釈・評価する聞き方です。例えば悩みを打ち明けた友人に対して
「分かるよ、僕も同じ経験があるから。僕はそういう時こうやって乗り越えたから君もやってみるといい」
皆さんはこんな感じでアドバイスをしたことはないですか?或いはアドバイスされたことはありませんか?アドバイスされた方はその時どんな事を感じましたか?
多分「すごい熱心に話を聞いてくれた、嬉しい」とはならなかったのではないでしょうか?これが自叙的反応です。
コヴィーは共感による傾聴をマスターする為の具体的な4つのステップを示しています。
①話のキーワードを繰り返す。これにより、相手の話を注意して聞くようになる
②話の内容を自分の言葉に置き換えて言い直す。これにより、話の内容を考えながら聞くようになる
③「辛いね」「楽しいね」など相手の感情を自分の言葉で置き換える相づちを打つ。これにより、相手の言葉よりも感情に注意して聞くようになる
④最後に②と③を同時に行う。この段階で始めて相手は心を開き、あなたに信頼感が生まれる
すぐには難しいかもしれませんが、真剣に相手の話に耳を傾ける気持ちを持って聞くことで徐々にできるようになってくると思います。
ただしテクニックが先走ってはいけません。あくまでも相手の話を聞く気持ちこそが大事だということを忘れてはいけません。
ここからは有料になりますが、習慣⑤について僕の考えを書いてみます。
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