カンヌライオンズ2022速報 by 銀河ライター【4日目】
カンヌライオンズ 2022速報(4日目)です。
今日は新設の「クリエイティブB2B」ほか「クリエイティブ・データ」「PR」「ソーシャル・インフルエンサー」「ダイレクト」「メディア」の6部門が発表に!
各部門のグランプリのご紹介の前にーー
新設部門「クリエイティブB2B」とは?
カンヌライオンズ公式プレスブックには以下のように説明されています。
では、早速グランプリから見ていきましょう。
※クレジットは以下の順です。
施策タイトル
企業名(ブランド)/商品名
企画+制作会社
エントリー国
クリエイティブB2B部門
Speaking In Color
Sherwin-Williams coil coatings
Speaking In Color
USA
シャーウィン・ウィリアムズは建築、住宅ほか様々な産業資材の塗装・コーティングなどを手がけるペイント企業。製品の「色に対する顧客のこだわりにいかに応えるか?」が、競合他社との差別化を図る上で重要である。
しかし、たとえプロの建築家であっても、色を具体的に指定することが難しい場合もある。例えば「TOKYOの街並みに合う色」といった漠然としたイメージから発想し、その後、膨大な数の色見本を見続けることもあるだろう。
その課題に解決のヒントを提供するため、同社はAIを搭載した音声ツール「Speaking In Color」を開発した。
使い方は簡単。PCに話しかけるだけ。「青色」から始めて「もっと深い青に!」「もっとセンシュアルに!!」などと言葉でディレクションしていくと、その都度アップデートした色味を提案してくれる。
インスピレーションを得るために、記憶や場所といったイメージワードから色を決めていくこともできる。
※上リンクよりだれでも無料で使えます(話しかけなくてもOK。活字入力も可でした)。"PRツール"として面白い。しかし、デザイナーや編集者(私のような)が、仕事で実用できるか? はやや不明。
ダイレクト部門
Less Talk More BitCoin
Coinbase/Coinbase
Accenture Song,New York+The Mill,London
USA
スーパーボウルでオンエアされた暗号資産取引所「コインベース」の60秒コマーシャル。
懐ゲー風の音楽をバックに、テレビのモニター上をウロウロするQRコード。あまりに意味不明のCMとして全米で話題沸騰。60秒のCMオンエア中に2000万人以上がサイトを訪問したという(コインベース社調べ)。
※このCMに関しては以前記事を書いてます。ご参考までに。
クリエイティブ・データ部門
Data Tienda
WE Capital/Data Tienda
DDB México,Mexico City+Estudios Machina Bogotá他
México
メキシコの貧しい女性たちは、銀行の融資を受けられない。ゆえに起業家になることはできない。メキシコ銀行協会によると、彼女らの83%は信用履歴がないため、ローンの申し込みもできない。
一方で、近所のお店(Tienda)でお金を借りたことのある女性は多い。お店には手書きの"クレジットヒストリー"が残されている。
次世代の女性起業家を支援するコンソーシアム「WE Capital」は、商店からそういった情報を収集し、彼らの"信用履歴"を作成。モバイルアプリ経由で金融機関からマイクロファイナンスを受け、経済的自立につながる環境を整備しようとしている。
PR部門
The Breakaway, the first eCycling team for prisoners
Decathron/Sports Equipment
BBDO BELGIUM,Molenbeek-Saint-Jean他
Belgium
※昨日の「クリエイティブ・ストラテジー部門」に続いて2つ目のGP。今日はエントリーボードを上げておきます。動画や解説は以下のバックナンバーをご覧ください。
メディア部門
Hope Reef
Mars Pet Food/Sheba pet
AMV BBDO,London
United Kingdom
※一昨日の「インダストリー・クラフト部門」に続いて2つ目のGP。エントリーボードを上げておきます。動画や解説は以下のバックナンバーをご覧ください。
ソーシャル&インフルエンサー部門
The unfiltered history tour
Vice Media/British Museum
Dentsu creative,Bengaluruほか
India
初日のラジオ&オーディオ部門、昨日のブランド・エクスペリエンス&アクティベーション部門に続いて3つ目のグランプリ。
エントリーボードを上げておきます。動画や解説は以下のバックナンバーより。
発表に関してはこんなところで。本日は恒例、キラメキハウスでの現地勉強会を実施します(もっか準備中)。
明日は最終日。フィルム部門やチタニウム部門ほかが発表になります。