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あらゆる文章のモトになるのは / 書いて、しあわせになるために#003
2025年の目標、それはずっと密かに持っていた願いを実現すること。
それは「書く」ことを仕事にする、というもの。
それを実現するための一歩として「京都暮らしの編集室」江角悠子さんの「京都ライター塾」を受講しています。
その講座のレポートをこちらではお届けします。
今回は3回目ですが、「京都ライター塾」の講座は講義とワークの回が交互にあるため、講義の回は2回目です。
▽前回(2回め/ワーク初回)の記事はこちら
インタビュー原稿とは
さてさて、今回の講義の内容は『インタビュー原稿の書き方』。
江角さん曰く「この世に出ている原稿は全てインタビューと捉えることもできる」。
人物はモチロン、お店の記事も、スポット紹介も、何ならエッセイも。
人に話を聞いて、それを文章にして読み手に伝えるのだから、ライターが書くものは全てインタビューとも言えるかもしれない、と。
「ライター」とは誰かの伝えたいことを言語化して伝える人。
そして「インタビュー」とは、人に会って話を聞いてその伝えたいたいことを文章にすること。ちなみに先程挙げたエッセイも「自分へのインタビュー」という視点で考えると、これもインタビューのバリエーション。
ということはですね。インタビューを制すればあらゆる原稿が書ける、ってこと!つまり、インタビューを制すものは原稿を制すってことですな?恐るべし、インタビュー。
インタビュー原稿の書き方
そんな風にインタビューの重要性を実感した後、実際にいい原稿を書くにはどうすればよいか、という具体的な方法のレクチャーへと話はすすみます。
インタビュー原稿を書く上で大切なのが、いい「素材」をインタビューでいかに集められるか、ということ。いい「素材」を集められると、いい原稿が書ける準備が整うので、あとはそれをきちんと伝わるように仕立てる。では、伝わるように仕立てる、つまり「理想の原稿を書く」やり方とは…?
理想の原稿を見つける3ステップ
江角さん流「理想の原稿を書く」プロセスはざっくり3ステップ。
1. まずは見本にしたい・参考にしたい記事を見つける
2. 見つけてきた記事を分解する
3. 分解した記事の型の真似て記事を書く
聞いているだけなら簡単そうなこの3ステップ、実際にやってみるとめっちゃムズイ…!
実際に江角さんの過去に書かれた記事を読んでステップを踏もうとするけれど、そもそもまず普段そんな風に記事を見たことがないんですよ。
「自分が書きたい”理想”の記事って…?」と、初っ端から頭にハテナマーク。まずそこから考えんとあかんのね。「書く側」の視点で見るところからなんやね。「書く」を仕事にしていきたいのなら、普段からアンテナをはって文章や記事を見ていくことが大切なんだ、と思い知りました。
インタビュー原稿の要素
さて、3ステップの、1. 「参考にしたい記事を見つける」ことで、自分の理想とする原稿や書く媒体に最適な原稿を明確にできたら、2. 「その記事を分解する」。そうすると、インタビューでどんな素材を集めるべきか(何を聞くべきか)が見えてくる。そして素材を集めた後、それを整理して3.「伝わるように書く(媒体に合った記事の型を真似て書く)」というのが講義で教えていただいたインタビュー原稿のおおまかな書き方。
「書くこと」と「書かないこと」を仕分けること、集めた素材たちから分析した答え(伝えたいこと)を提示することも、3の書く際には必要です。
そして、伝えるために重要なのが「締めの言葉」。〆で端的に魅力を伝える言葉を書くこと、これが大切なポイント!…なのはわかるような気もするものの、言葉をひねり出すのがムズカシイ…!
原稿を書く前に考えておくべきこと
また、①誰が読むのか②文体のテンション③記事を通して伝えたいこと④記事を読んだあと、読み手にどうなってもらいたいのか、という点についても考えてから原稿を書く必要がある、と江角さん。
そうじゃないと何を伝えたいのか印象にも残らない、ぼんやりした文章になってしまいそうですね…!
と、ここまでが書くまでに準備することだそう。この準備ができてようやく「書く」段階に入れるのです…!
書くときに大切なこと
そして実際書く段階になっても、気を付けたいことが。
それは、
第三者として書く
答え(伝えたいこと)をわかりやすく書く
具体的な素材(素敵と思った理由など)を盛り込む
ということ。これを意識して原稿を書くことが大切、と。
さらに実際に書く段階での具体的なアドバイスもいくつか教えていただきました。
そうそう、江角さんは自分がどれくらいの時間でどれくらいの文字数を書けるか、ということも把握しておいて目安にするのだそう。でないと完成までの時間の目安がわからない!確かにそう。だけど、私あんまりわかってない…!!
そして、書くにあたって考えておくこと(意識しておくこと)は他にも。
・文章を読むのが苦手な人もいる
・情報を知りたいだけの人もいる
・文章は最後まで読んでもらえるとは限らない→何から伝えるべきか
自分が「読む」のも「書く」のも好きだから忘れがちなことだけど、確かに…!文章を読むのが面倒くさくて端折る人もたくさんいるだろうし、自分も「情報を知りたいだけ」の時は飛ばして読んだり、最後まで読まない時だってあるなぁ…。
書き終わった後も
書き終わった後もそれでハイ終わり!ではなく、確認することがたくさん。
誤字脱字、表現のわかりやすさ、表記の仕方…など推敲する。そして、言葉のリズムを整える(「文章の呼吸」と江角さんは言われていました)。読んだときの言葉のリズム、これは個人的にもすごく重要なことだと思う。
また、原稿の見た目にも配慮する。改行の位置、一行当たりの文字数、ページあたりの行数、全体のバランスなど…。特にスマホでみたときはどうか?など、チェックすることはモリモリある!
文章の内容だけではなく、ぱっと見た「見た目」も整えておくことが読みやすさの印象につながるんですね…!
この部分のお話で「クライアントさんは一人目の読者と考えて、最大限見やすい状態に整えておく」という江角さんの言葉がとても印象に残りました。
それってクライアントさんの側からすると、めっちゃ有り難いと思う。
江角さんの仕事が途切れずにずっとあるのは、「この人に仕事を依頼したい」と思われるのは、そういう細やかな配慮があることも一つの要因なんだろうなぁ。そう思わせられる言葉で、ハッとしました。そういう細やかな心使いを聞けたことは今回の収穫だったように感じます。
まなびと課題
インタビュー原稿が書けるようになれば、幅広いジャンルの原稿が書ける、つまりインタビューはあらゆる文章のモトになる!!と実感することになった今回の講義。しかし自分にとっては、滅茶苦茶ムズカシイ…!!オナカいっぱい、アタマもパンク状態で、ぷすぷすぷす…という音が聞こえた気がするくらいの情報量でした。
「書く」ことを仕事にしたいとは思っているものの、具体的にその内容についてのイメージができていなかったことが、今回まざまざと感じられたことでした。「本」を読むことは普段からしているものの、お店や場所、人の紹介などの「生活で目にする文章」に対しては消費(ただ単に読むだけ)ばかりで「書き手」としての視点で読んだことはなかった、というのが正直なところです。そのことに気づいて愕然としました。
でも違う視点で考えてみると、普段の生活で目にする文章への見方も変わって興味深く感じる自分がいるのも、また事実!
あらゆる文章が「モト」になる。そんな可能性を持つインタビュー原稿、書けるようになりたいに決まってる!!
そのためには普段からの会話のひとつひとつをインタビューだと思って聴くこと、聴いたことを素材として仕分ける感度を高めること、から。書くのももちろんですが、自分としてはその前の段階から鍛えねば…!と実感したキャパオーバー寸前の2回目なのでした…。千里の道も一歩から…!!