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【旅】標高4,000mの街へ

Tinki.Peru

クスコから車で4時間。

ケチュア語のガイドとドライバー。3人でアウサンガテ麓の村、ティンキヘ向かった。

山を幾つも超え、幾つもの街を超えた。クスコから離れれば離れるほど、文明から離れていく感じがした。

標高は4,000mまであがり、少し歩くだけで、すぐに息があがった。

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クスコで高地順応したつもりだったが、4,000mを超えると話が変わってきた。少し頭も痛くなり、ここで寝泊まりできるのかと不安になった。

しかしその不安を掻き消す以上に、ティンキの風景は美しく、魅了された。

すぐそこに雲があると錯覚するぐらい空が近かった。

クスコの南東に位置するアウサンガテ。標高6,394m。神々が宿るといわれる聖なる山。

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広大な草原が広がり、牧畜や農業を営んでいた。日常的に民族衣装を着た村人たちがアルパカやリャマを放牧する光景は、僕が思い描く“アンデス”のイメージに最も近い場所だった。

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夕暮れ時になると、放牧されていたアルパカ達は小屋へ戻っていく。20歳に満たない少女と犬が、器用に誘導する。僕にとってはかなり過酷な環境だったが、彼女らにとってはこれが日常だと考えると、とても逞しく思えた。

ホテルなどはなく、簡易な小屋にベットが4つ。隙間風が冷たく、氷点下の気温は体に堪え、何度も夜中に目が覚めた。

その度に遠くまで来たことを実感し、満点の星空を眺めていた。


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