パーフェクトデイズ
一番良かった台詞のこと。
「何も変わらないなんて、そんな馬鹿な話なんてないですよ」
規則正しく、足るを知る的な習慣の中にいる主人公の台詞。
自分が繰り返しの毎日の中にいたとしても、
いつもあるものが無くなったり、いつもの人が来なくなったりする。
無かったものが新しくできたり、誰かがひょいと新しく来たりもする。
寂しい人が気持ちを埋めにやって来たり、楽しいことを仕掛けたい人が、いたずらするみたいにひっかけたりも。
あとは、共通項がなさそうな、そっち側とこっち側の世界が混ざったりとか。
そういうことが、自分の意思とは関係のないところで、勝手に起こっていく。
ほとんどが無言の演技に支配されて、日々の繰り返しが流れてる映画。
それでちょっと眠たくて、途中で帰りたくなったりするけど、それがそっくり私たちだったりして。
けど、何もかもが変わらないで、ずっとこの毎日が続くことなんて、そんな馬鹿な話は絶対にないんだと本当に思った。
この毎日が続くと思うとなにも楽しくないとか、思ったりしたときもあるけど、その先に同じが続く期間はたぶん短い。
何かが勝手に変わっていくんだよね。