南蛮渡来の人々
NHKの「Cool Japan」という番組はもう10年近く見ているが、
最近あまり面白くないなあ。
この番組で時々やる「ここがヘンだよ日本人」みたいな特集で、
見ていて思うのは、やっぱり欧米人は野蛮なんじゃないかということだ。
ハンバーガーを食べる時、包み紙を半分かけたまま食べる日本人がヘンだと言う。
ハンバーガーを食べる時は紙を全部取って、手をべちょべちょにしながら食うもんだ、と言う。
居酒屋やレストランで食事中、何かをこぼしてしまった時、そこにある紙ナプキンやおしぼりでテーブルを拭く日本人はヘンだと言う。
そんな事は店の人間がやる事であって、その分の料金も払っているのだ
、と言う。
トイレ専用のスリッパが有るのもヘンだと言う。何の為に履き替えるのか、意味が分からないと言う。
学校で生徒が自分で教室を掃除するのもヘンだと言う。それは清掃員の仕事で、そんな事をする時間が有ったら、勉強したほうがいい、と言う。
どう見てもクルマが来ない赤信号を守るのもヘンだと言う。
電車が1分遅れただけで謝罪するのもヘンだと言う。
幼児が居る家庭では夜寝る時も子供と一緒に寝ることがヘンだと言う。
子供は子供部屋に寝かせて、夫婦生活を楽しむべきだと言う。
ジムでマシンなどを使った後、汗を拭くのがヘンだと言う。
飲み屋で出るお通しがヘンだと言う。そんなもん頼んでいないと言う。
年齢が上というだけで偉いのはおかしい、能力で決めるべきだと言う。
交通事故を起こしたとき、簡単に謝るのはおかしいと言う。
そういう場合は自分が悪いと思っても絶対に謝ってはいけない、裁判で不利になると言う。
と、こうやって並べてみると、やっぱり欧米人って南蛮人という野蛮人なのではないか、と思えてくる、、、、。
そもそも国際条約などを取り交わしても、自分の都合が変わると簡単に破ったりもする。
条約を律義に守っているのは日本だけだったりする。
ところが未だに「欧米では」と言う人が居る。
もういいかげんにしたらいいんじゃないでしょうかねぇ。
欧米の文化には見習うべきものも有るけれど、欧米礼賛に偏りすぎず、もう少し重心の位置を日本寄りにしたらどうなのかと思う。
飲み屋で出るお通しは、お店に対する敬意でもある、バーで飲んでいるとき、マスターも一杯どうぞ、って言うのと同じなのだ。
どう見てもクルマが来ないと分かる所なら赤信号でも渡ったっていいだろうと思うけれど、自分が気が付かない部分って有るものなのです。
年齢が上の人を敬うのは、まったく意味の無い事ではない。能力で決めると言っても、その能力ってなんなのだ。知識は能力ではない。
経験と知識が合わさって初めて能力なのだ。
日本という国には奴隷というものがいなかった、人間も動物も横並びの関係だ。
身分制度はあっても、ハイソサエティが庶民や労働者をを見下さない文化が有る。
ホワイトカラーとブルーカラーが一緒の店で食事をする。
チップの無い文化、職人を尊重する文化、まず自分ではなく、まず他人を重んじる文化、
決めたことはきちんと守る文化。
日本には素晴らしい道徳、上品な文化が有りますよ。