人生は死ぬまで終わらない
ジェーン・フォンダという女優さんをご存じでしょうか。
アメリカの名優、ヘンリー・フォンダの娘さん。
1937年生まれの彼女は1980年代にエアロビクスのビデオで一世を風靡しました。
84歳になった現在、彼女は癌と戦い、身体の老化に悩みながらも、
美しく、元気に活動しています。
若い頃からスポーツをしていた人は本当に美しくて強い。
84歳で体型を維持し、スタスタと歩ける、というのはとても魅力的な事です。
先日、久しぶりにインストラクターの友達に連絡をしたところ、
身体の故障個所が多く、胃がんにもなった、との事でした。
彼は既にインストラクターを引退していますが、競技への思いが強く、
現在50歳ですが、エアロビックの競技会に出る為に練習をしているとの事でした。
あと何年生きられるかわからないなんて事を言っていて、
SNSなどが削除されていたら死んだと思ってください、と言っていました。
身体が動くうちは、頑張って大会に出て優勝を目指してくれ、と言っておきました。
若いうちに強度の高い運動をしていた人はいつまでも若々しくて強いです。
若い人はぜひ見習ってほしいと思います。
サン・テグジュペリの「人間の土地」という本だったと思いますが、
死刑囚が刑執行の前に、一本の煙草を貰って吸う事について書いている部分が有りました。
死刑執行の直前に、一本の煙草を貰う。
そして味わって吸う。
もう死ぬんだから吸ったってしょーがないじゃねーか、
と思ってしまう人も居るかもしれませんが、そうではないと思います。
1本の煙草を吸う数分間、その人には永遠の時間が流れるのだと思います。
ああ、煙草がうまい、と思うその数分間。
これが人生の究極の姿なのではないでしょうか。
時間の長さやなんかじゃない。
ああ、煙草がうまいなあと思うその数分間が大事なのではないでしょうか。
余命、あと何年有るか解らないとしても、それは大きな問題ではありません。
充実できるかどうか、のほうが何倍も大事な事なのです。
寅さんの映画で、満男が寅さんに、「人間ってなんで生きてるの?」
と、聞く場面が有りました。
寅さんは言いました。
「ああ、生きていてよかったなあ、と思う事がたまに有るじゃねえか、その為に生きてるんだよ」
と言いました。
本当にそうだと思います。
殆どの時間は辛かったり、楽しくなかったりするのだけれど、たまに良い気持ちになる。
辛い時間のほうが圧倒的に多いのだけれど、
生きていて良かった、と思うその瞬間が、その人の人生なのだろうと思います。
時間の長さじゃないのです。
人間は誰でも死にますが、死ぬ瞬間について自分なりに考えた事が有ります。
死ぬ瞬間、たぶん、脳の中に色々な走馬灯が流れるのだろうと思います。
今まで生きてきた一生分の映像が流れる。
そして、脳の中で死後の世界に行くと、先に死んだ人たちに再開する。
おお、久しぶりだなぁ、元気だったか?なんて話をする。
死ぬ間際は、そういう幸せな時間が流れるのだと思います。
看取っている人にとっては、ほんの数秒、数分に過ぎない時間ですが、
本人にとっては100年分の時間なのです。
これは死ぬ間際に限った事ではなく、いつも辛い人生でも、
ほんの一瞬、幸せを感じる事が有る、その時こそが人生なのではないでしょうか。
どうかみなさん、時間を大切に使って、コツコツと歩んで、
たまに訪れる幸せをかみしめて生きていきましょう。
さて、自分も11月で66歳になります。
あと何年生きられるのか解らないけれど、毎日クタクタになるまで頑張っています。
この歳で、体力がかなりアップしました。
自分も12月に大会に出ようと思って練習を重ねているところです。
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