ただなんとなくな人々 残念な日本の選挙
2008年、アメリカでオバマ氏が大統領に就任した時、
歓喜した日本の町が有った。
福井県の小浜市だ。
オバマ、、、というだけの話だ。
それがテレビニュースで紹介されていたが、市長が満面の笑みで喜んでいるのを見て、
「ばかじゃないのかね」、と思ったのを良く覚えている。
無邪気な事と言えばそれまでだが、猛烈な違和感を感じる。
日本人にはアメリカ大統領の選挙権は無いので別にどうという事は無いけれど、
音が同じというだけで応援してしまい、当選すると歓喜する、というのは、
どうしても違和感を感じる。
というのは、日本の選挙では未だに地縁、血縁がかなりモノを言うのだ。
地元出身の人だから、というだけの理由で応援してしまう。
政治信条や政策はどうでも良いかの様だ。
自民党が未だに3割の支持率を持っているのは、利権と、地縁、血縁なのだろうと思う。
利権についてはかなり重症で、根絶するのはちょっと絶望的な感じがするが、
一応話が逸れるのでここでは触れない。
地縁、血縁や、なんとなく、とかイメージだけ、というのは、
かなり深刻な問題なのではないだろうか。
政策などより単なるイメージだけで投票してしまうメンタルはどうにかしないといけない。
単に「イケメンだから」とか「地元出身だから」とか、
「選挙の時良い事を言っていた」とかで投票を決めるのはかなりおかしな事だ。
そういう投票をする人達は、その候補者が自民党だろうが共産党だろうがお構いなしだ。
自由主義社会であるはずのこの日本で、共産党に投票してしまう、というのはどうかしている。
選挙の時、共産党が一番良い事を言っていた、などと言って投票するのは本当におかしい。
そもそも「共産党」なのだ。共産党とは何なのか、意味が解っていないのだろうか。
いくらなんでも基本的なイデオロギーくらいは理解しておくべきだ。
そもそも選挙の時はみんな耳当たりの良い事ばかり言うし、
当選後公約を実行しなくても罰則も無いのだ。
これは、れいわ新選組についても言える。
彼らは選挙運動などで音楽をかけて踊ったり、巻き込むような演説をして「ファン」を集める。
そして「消費税ゼロ」などと言う。
しかし彼らは国会で北朝鮮制裁決議などが有ると棄権する為に退席する人達だ。
基本的にどっち方面を向いた政党なのか、くらいの事は認識しておくべきだ。
どうしてこんなのに騙されてしまう人が居るのだろう、と思う。
自分が高校生の頃、勤め先の会社の社長の奥さんが選挙違反で逮捕された事が有った。
刑事さんが来て逮捕されるところを目撃したのだった。
奥さんはその選挙で、かなり夢中になって応援をしていたのだった。
何をしたのか忘れたけれど、夢中になりすぎてしまった為の逮捕だったと思う。
要するに政策などはどうでも良く、「とにかくあの人を応援する」というだけの事なのだ。
こういう雰囲気は日本中にたくさん有るのではないだろうか。
来年の東京都議会選挙に石丸氏が新党を立ち上げて参戦するというニュースが流れた。
その記者会見で石丸氏は、党の方針、政策などについて語らなかった。
それは各候補者がそれぞれ決めるという事を言っていた。
は? だ。
政党というのは同じ理念同じ政策の人間が集まってやるものではないのだろうか。
方向性も政治信条も政策も無しで選挙に出るとは一体どういう事だろうか。
投票する人も「ただなんとなく」で、立候補する人も「ただなんとなく」なのでは本当にどうしようもない。
この石丸氏と、維新の吉村代表はどこか似ている。
二人とも「イケメンタイプ」だと言われたり(ほんまかいな)、
場当たり的な事を言ってばかりで基本的な理念を感じない所も似ている。
吉村さんで驚いたのが、ゼロ歳児にも選挙権を与えると言ったり、
前原氏を共同代表にしたところだ。
前原誠司氏は国民民主から分かれて、政党助成金が出る様に大急ぎで年末までに政党を立ち上げ、
それからすぐに維新に合流した、いかにも、という感じの事をした人だ。
昨日や今日に入って来た人を共同代表にしてしまうのもおかしいし、
前原氏の政治信条がかなりあやふやな点も大いに気になる。
言っている事やっている事がその場の思い付きであるかのような、中身の無い軽さを感じる。
こういう中身が無くて、ただなんとなく良さげなイメージを振りまくような政治家にどうして投票してしまうのだろうか。
そういう訳で、日本の選挙を見ているとどうしても「衆愚政治」という言葉が思い浮かぶ。
日本は2000年ほどの歴史を持ち、2000年くらい前からずっと「日本」で有り続けた世界的にも稀有な国だ。
それが出来たのは天皇を親分として戴いて来たからだし、海に囲まれているからだ。
日本には世界でも稀有な精緻な戸籍制度が有る。
そして日本の文化では一夫一婦制であり、家族は一つのチームであり、
家や氏を基本に作り、育て、受け継いで来ている。
ぱっと見は似ていても、日本と大陸や半島は大きく違う文化を持っている。
和を以て貴しとなすのが日本の文化で個人主張で社会を壊したりはしない。
日本は自由主義の国で、社会主義や共産主義ではない。
これは我々が守るべきものであって、これを破壊しようとする共産主義者たちから守らなければならない。
であるにも関わらず、社会を破壊しようとしたり、
日本を弱く、駄目にしようとする共産主義者たちにどうして選挙で投票してしまうのだろうか。
その理由のかなり多くの部分が、「ただなんとなく」なのだ。
利権の為に自分の国を壊してはいけないのだし、地縁血縁、雰囲気などで国を壊す選択をしてはいけないのだ。
天皇というものを無くそうとする企みは阻止しないといけない。
その為に、家を破壊し、家族を破壊し、日本を大陸や半島と同じにしようとする夫婦別姓を制度にしてはいけないのだ。
旧姓を通称使用して仕事も出来る、口座も開ける、パスポートでも何でも作れる今、
なぜわざわざ戸籍を破壊しようとするのだろうか。
性別は男と女の二つしか無いのだ。その基本を踏まえた上で色々な人権について考えるべきなのだ。
その政党、その議員が選挙じゃない時に何をやったり言ったりしているのか、
基本的なイデオロギーや方向性はどっちを向いているのか、よくよく考えなくてはいけない。
NHKから最新の政党支持率が出た。
一番増やしたのは国民民主党だ。これはもう、減税する具体的な主張をしているからだろう。
自民党が未だに36%も有るのは利権、地縁、血縁などが大きいのだろう。
共産党や社民党はどんどん減らしているのは当然だが、れいわが増やしているのが気になる。
その一方、日本保守党や参政党がじわりじわりと伸ばしている。
今年中に衆院選挙が有れば、自民が激減したり国民民主が野党第一党になったりするのではなかろうか。
それだけに、玉木さんには夫婦別姓やら同性婚やらの問題について、冷静な判断をしてもらいたい。
そしてこの春から夏にかけて、自民党内の保守派が勝負に出ないのであれば、
自民党に対する僅かな期待も泡と消えて、今後は一切自民党は選択肢に入らなくなるだろう。
春に予算を上げて、選択的夫婦別姓の審議が始まる頃が最大の山場だ。
選ぶ人も選ばれる人も、変な事に流されず、しっかり地に足を付けていたいものだ。