🌏真のグローバル人材

1. あえて取り上げる「グローバル人材」とは？

ひと昔前に「グローバル人材」という言葉が流行りました。SDGsと同じように言葉のブームのようにどこでも取り上げられ頻繁に使われているうちに、すっかり聞き飽きた言葉となってしまいましたが、あえてここで取り上げたいと思います。真のグローバル人材とはどういう人材のことを言うのでしょうか？

グローバル人材＝国際的に活躍できる人ということでよいのでしょうか？
仮にそうだとして、国際的に活躍するにはどのような能力が必要とされるのでしょうか？

英語力？リーダーシップ？海外での体験でしょうか？
どんな分野でどんな仕事に就くかもわからないのに、どのレベルの英語力だったり、どんなスキルが必要かを理解するのは難しいですよね。だからこそまずは世界を知ってほしいと思います。

世界に触れる体験をして世界を知れば、英語が話せることがいかに大切かもわかるし、同時に英語が話せることが自分の強みにはならないことも理解できると思います。なぜなら英語が話せるのは当たり前の世界だからです。ましてすでに翻訳ソフトやアプリが溢れている時代です。

英語学習だけにこだわるのではなく、自分の得意分野はどこにあるのか、得意分野を伸ばすにはどんなスキルがいるのか、広い視野で自分の描くグローバルな人材について考えることが近道なのではないかと思うのです。

2. 学ぶ目的によって変わる英語教育

グローバル人材というと、必ず英語教育の話題になります。英語の学校教育や学習方法について、AI導入の問題も増えている中、いまだに議論は継続しています。

・何歳から英語を始めるか
・すべての国民に英語教育は必要なのか

そういった議論を延々と何十年にもわたってしている国は、他にないのではないかと思うくらいです。そんなに悩むのならば、選択制にすればよいと思います。選択制にした上で、下記の３つを整えて欲しいと思います。

・自分のレベルに合わせ、自分のペースで学べる環境にする
・英語を学ぶメリットを知れる機会を提供する
・目的別英語学習コースを設ける

個々のニーズに合わせ、英語を学ぶメリットをそれぞれの年代に合わせて提供できる環境づくりが望ましいと思います。その上で目的別の英語学習クラスがあれば良いと思います。
・海外の人と仲良くなるコミュニケーションコース
・日本の大学入試対策コース
・海外の大学で勉強するための資格対策コース
・専門分野で論文を書くためのアカデミックコース
などがあればいいと思います。こういったコースは海外の英語学校には普通にありますし、今はAIを使った英語学習ツールは山のようにあります。

ただこんな環境を今の学校教育の中に組み込むのは難しいと思いますので、学校英語に頼らず、自分の目的に合った英語学習方法を見つけることが先決なのかと思います。

3. 英語以上に必要だと思うスキル

さらに英語以上に子どもたちに必要なのは「何のために勉強しているのか」という意識をしっかりもってもらうことではないかと思います。

自分たちが勉強するのは、自分たちがよりよい社会を築けるようになるため。共通認識として教育の意義を持っている。アメリカとの教育の差は、そこにあるのではと私は感じています。

・どうすれば自分が役に立てる人間になるのか
・よりよい社会をつくるために、自分がなにができるのか

そのために子どもたちが、将来自分らしく社会に貢献できるようにするためのサポートが、教育ではないでしょうか。どの科目もそこにつながるのが真の教育であって、教師も生徒もともに学び合えるような環境づくりが子どもを大きく延ばしている気もします。

例えばアメリカでは、科学も歴史も現状はこういう認識で、今あるのはこういう問題で主な解決策はこういうものがある。今後はどのようなことが考えられるか。自分ならどうするか。そういう流れで勉強しています。自分も社会の一員であることを感じながら学んでいます。

さて話を元にもどしましょう。真のグローバル人材とは？を考えたとき、アメリカの教育を参考に以下の4つを挙げさせていただきます。

1. 自己理解（アイデンティティ）

2. 自己表現力（プレゼンテーション）

3. 多様な価値観の受容（ダイバーシティ＆インクルージョン）

4. 問題解決力（クリティカルシンキング）

国際的に活躍できる人→さまざまな問題を平和に解決し、すべての人々が笑顔で豊かに生活できるようにすること。どの職業でもいえることかなと思います。

4. 平和な世界づくりに貢献できる人

グローバル人材＝平和な世界づくりに貢献できる人あえてローカルではなくグローバルということに着眼して力を入れるのであれば、そういえるのではないかと思います。逆説的な言い方をすれば、ローカル人材＝平和な地域づくりに貢献できる人ということでもあるかと思います。世界はつながっているからグローバル、ローカルで線を引く必要もない時代かもしれません。