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京菓子デザイン途中経過2:母性 | 弘道館留学

8/31に〆切が迫る京菓子展ー源氏物語のデザイン公募。相変わらず非常に困ってますが、前回検討中案としてお見せした海と舟に引き続き、今回は「母性」をテーマの造形を考えて見まして途中経過を晒します…。

たくさんの方に「源氏物語はどんな話?」と聞きまして、共通して「マザコン」だけは同意してもらえる感じでした(笑)まぁそんな一言では言い表せない物語があるから名作なのですが。幼少期に母を亡くした光源氏は、まだ幼き少女である「紫の上」に出会い、母の面影を見ます。彼女が大人に成長するまで待ち、奥方のひとりとします。

まだまだストレートですが、前回私がアップした海と船のデザインよりは、抽象化を心がけ、随分ましにはなったはずですが…

「紫の上、もしくは彼女を通じて母の愛情に包まれる光源氏」というデザインです。材料は、色をつけた「こなし」を色違いで二重にしたイメージ。右下が断面図ですが、黄身のような光源氏モチーフのあんを少しはみ出させています。

母や妻の愛情に包まれつつも、そこからはみ出ようと、自分の足で歩こうとあがくのが、哀しき男の姿だと思うからです。

材料のイメージを具体的に考えて、リアリティが持てたのは、弘道館の京菓子講座で実際に作ってみたおかげです。仮説(スケッチ)→ 試作 → 検証(試食?) の繰り返しというデザインの考え方の基本は、京菓子でも同じ。京菓子は、食べるプロダクトデザインですしね。

下の写真は、私がこの講座で初めてつくったお菓子です。まぁなんと汚い(笑)こどもの粘土遊びのほうがましかも。京菓子講座の、杉山早陽子先生の見本は、前の投稿にあげています。

さて、上に載せた「ピンクの目ん玉」のようなデザインは、ひとまずおき、違う案の検討をしました。

この実習で作った「こなし」と「白あん」の葉っぱのほう(左上)の形状をベースに、同じく「光源氏が紫の上に包まれるイメージ」のデザインを考えてみました。講習で作ったものをベースにしているので、目ん玉デザインよりはもう少しまともかな。画力の問題がありますが、光源氏の心が、紫の上の衣に包まれているイメージです。

今、すべてのスケッチは、iPad Pro と Apple Pencil、そして、Noteshelf というアプリで描いています。いつでもどこでも画材がなくても描けるようになったし、修正が容易だし、不器用な私でも手が汚れないし、など、いいことづくめです。ただ、あくまで基本がノートアプリなので、色をいっぱいつかったりすることには向いてないので、いいわけがましいですが、こんな極彩色の色の絵を描いてしまっています。京菓子展もこの感じだと最終までiPadで仕上げることになりそうなので、すぐにでも、Conteptsなどスケッチやペイントに特化したアプリを入れたほうがいいかもしれません。

って、画材をどうこういう前に、デザインのアイデアがこれでいいのかどうか… もう、あんまり悩んでいる時間もないのですが。

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