テスラ、SpaceX におけるモノづくり
ハードウェア分野でもアジャイル開発のやり方が徐々に適用されつつあります。急速に何かが出てきたわけではなく、一つ一つ改善が進んでいる印象です。2023年のスクラムフェス三河で基調講演として行われたJoe Justice さんの講演動画を紹介します。逐次通訳してくれていますので日本語で視聴できます。
ビル・ゲイツの並列実行モジュール
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Joeさんはビル・ゲイツの下でも働いたことがあるそうです。ビル・ゲイツはなるべく業務が並列実行できるように、各作業をモジュール化していたとのこと。Microsoft Wordのアップデートは他の製品のアップデートとは独立してリリース可能になっていました。
WikiSpeed の並列実行モジュール
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WikiSpeed は 30日以内にリリース可能な並列実行可能モジュールで作られています。現在はテスラもこれを行っていて、日本の自動車会社にもこれを勧めたいとのこと。そして各モジュールはテストを毎日、すぐ行っている。テストフェーズというものはありません。
モジュール化はどのように作用するのか?
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モジュールはそれぞれ独立して実装、テストが行えるため、そのまま独立してリリースでき、リスクが少ないです。モジュールが独立しているので、テストはどんな順番でも行うことができます。モジュール間はインタフェース、API、自動連係で接続されます。
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独立性が低い、モノリシックなシステムの場合は左のようにリリースをしようとすると、他のモジュールとの整合性をとってリリースする必要があって、時間がかかりがち。モジュール化したシステムは、右のようにそれぞれのレーンでリリースできるために、安全かつ高速。
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USBの仕組みが分かりやすいと思うのですが、パソコン本体とマウスはUSBで接続されていて、それぞれにアップデートが可能です。このように、モジュール化したアーキテクチャを、自動車にも適用することを、テスラにもあ多くのアドバイスを行いました。
テスラにおけるモジュール化とチームの担当範囲
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テスラのあるグループは、内装の電子化部分を担当していて、他の部分とは独立してリリース可能になっているとのこと。
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バッテリーパックのチームもまた完全に独立していて、さらにバッテリパックの内部のモジュールも独立してリリース可能になっている。もちろん、パワートレインや冷却系など、それぞれ独立している。シートは社内の別カンパニーとなっていて、そこがすべてのテスラ社のシートを作っている。シートは毎日アップデートされているので、出荷される車体ごとにちょっとずつ違う。ブレーキシステム、ステアリング、サスペンション、すべて独立したチームが担当している。
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すべての車体は安全基準に合わせてテストされていて、少しずつ違う。ソフトウェアでは、例えば iPhone などだと、アップデートされるソフトウェアによってそれぞれ状況が違う。それと同じように、すべての車体が違うが、テストされて出荷されている。
次世代アーキテクチャはさらにモジュール化が進む
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次世代アーキテクチャではさらにモジュール化が進み、独立して改善、生産できるようになる。少なくとも、44%の生産性改善を見込んでいるとのこと。
後半のxM (エクストリームマニュファクチュアリング)については次の記事で紹介できればと思います。